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『人間』になりたかった勇者  作者: 橘09
第一章
1/3

プロローグ

『人間』になりたかった勇者しょうじょ

と読みます


「ねぇ、お母さん」


「何よ」


幼い少女が、黒髪を肩まで伸ばした女性の体を揺らす。


「暇」


「......。だったら外で遊んできなさいよ」


女性はチラリと少女の方を一目すると、テーブルに本を置き、ドアの方を指さした。


「だって、外、雨だし」

そうだった。昨日から降り続く雨のせいで、こうして私も暇を持て余しているのだ。

女性は少しの間、頭の後ろに手をまわし、考え込むように目を閉じた。


「......」


「...........」


「.....」


「......お母さん」


「.......ZZZ」


「お母さん!」


「!!...何よ、びっくりしたじゃない」


考えていただけだ。別に寝てなどいない。意識は少し遠くなったが。


「じゃあさ、お話してよ、お話」


お母さんは色々なことを知っている。この村の外の様子とか、おっきな街のこととか。

あとは、「うみ」っていうしょっぱい水でできた、ずーっと向こうまで広がっている湖とか!

...あと、魔物の事も。

隣に住んでいるおばさん(お母さんよりも二つ年上なのに、お母さんに頭が上がらないって、なんでだろ?)は、お母さんは昔、凄いことをして皆からいっぱい感謝されたって言ってたけど、絶対そんなことないと思う。

料理も洗濯も下手だし。

それに、体がそんなに動かない。昔、怪我をしたって言ってた。

...まぁ、ともかく、お母さんの話はいつも面白い。だから、私はお母さんの話が大好きだ。


「ん——...じゃあ一つ、してあげる」


女性はそう言うと、椅子の背もたれにゆっくりと寄りかかり、目を閉じた。

古びた椅子がギシッ、と音をたてる。


「ねぇねぇ、どんなお話?」


「そうね...簡単に、『人間になりたかった勇者』のお話ってとこね。......じゃあいくわよ、むかしむかしーー」

はじめまして、橘09と申します。私の作品を見てくださって、本当にありがとうございました。拙い文章で申し訳ありません!これからがんばって執筆していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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