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悼み  作者: 形・愛
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プロローグ:幼いころ

今回の話しでは無いですがこの先の話しでは流血表現等がでてくる可能性がございます。苦手な方はお気をつけください。     もともとは短編小説の予定だったものですから、連載といっても全体的には短めかもしれません。

「二人だけの秘密の挨拶をつくろう!」

「…え…?」

少年の突然の言葉に、女給の少女は驚き顔を上げた。目をキラキラさせながら、少年は続ける。

「昼間は会えるからいらないね…夜はランプを使おう!えーっと…」

身振り手振りで説明する少年の首に、さっきまで本人にせがまれていた花の首飾りをかけてやりながら、女給は気になったことを聞いた。

「ですがリフ様…」

「わ!やっぱり上手だね!手先が器用っていいなー」 「なぜそんなものが必要なんです?今みたいに会って話せば…」

そう言うと、少年…もといリフは急に黙った。

「だって…ルナ怒られたじゃないか…父上に…」  「あ!あのことですか?

リフ様はお気になさらなくていいんですよ!」

「良くないよ!あの日、日がくれても帰ろうとしなかったのはぼくの我が儘だよ!?なのに…ルナばっかり怒って…。」      「リフ様…あのとき私はあなた様を止めなければならない立場だったのに…その…我が儘を許してしまったんです。怒られても仕方ありません…。」

「でも…やっぱりおかしいよ…父上なんか嫌いだ…」 「最近は富裕層を狙った犯罪が多いですから…旦那さまの心中…お察し下さい…。」

「うん…ルナは同い年なのに考え方が大人っぽくってかっこいいなあ…。」

「そっ…そんなこと…。」リフがやっと笑ってくれたことに内心ほっとしながら照れて赤くなった頬を押さえた。

「さっさあ!もうそろそろお帰りのお時間ですよ!」

「?分かった。」

そうして二人つれだって屋敷へ歩きだしたときリフが「あ!」という声と共に立ち止まった。

「思い出した!」

「え!?」

「夜外に出なくてもいい挨拶!」

「そのために考えてたんですか…。」

「えーっと…おやすみは…これね!」

そう言って頭を深々と下げてみせた。

「極東の国では挨拶としてよくするんだって!」

「まあ!でもリフ様に頭を下げさせるわけには…」

「そんなつまんないこと気にしないで!」

「でも…」

「友達なんだから!」

「…友達…ですか…?」

「うん!」

今日一番の笑顔でリフは笑った。リフが言った"友達"という言葉は、ルナにとって…女給の心をわきまえ、"主従"という言葉の意味を知るルナにとって…悲しくも嬉しい言葉だった。

「ありがとう…ございます…。」

「ルナ?大丈夫?」

「はい…すみません…。」

「謝らなくていいよ。それじゃあ…」

帰ろう?とのばされた手をとり、ルナもまた、今日一番の笑顔で笑った。

「…はい…。」

二人仲良く歩いて行く後ろ姿はほほえましく幸せで溢れていた。



数年後…この国も何もかもが変わってしまう…地獄へと…姿を変える…"その日"さえ…来なければ。


いかがでしたでしょうか…人生初の小説でしたので何かとお見苦しい点もあったとは思いますが…少しでも皆さんに楽しんでいただけていればと思います。  これ以上長々と書くと言い訳だらけになりそうなので…では!ありがとうございました!

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