エピソード8
あれから俺は宿屋にこもっていた。
「なんでシュンが…」
俺が魔法を打っていなければよかった。
しかしくよくよしていても仕方ない。心を入れ替えよう。そう心に決め宿屋を出
る。そうして街をふらふらしていると【マクドヌルド】の看板を見つける。
現実にもあったファストフード店だ。中に入ると懐かしい香りがした。
「チーズバーガーセットを一つ。」
「500Gだ。」
現実と違い一瞬で頼んだ品が現れる。唯一空いている席に座る。
しばらく食べていると高校生ぐらいの【ユキ】と表示されたプレイヤーが話しかけ
てきた。
「あのぉ 隣いいですか?」
コクンと首をかしげた姿にどきりとしながら答える。
「ああ、いいよ。」
「ありがとうございます。」
しばらく食べる音だけが聞こえていたがユキが語りだす。
「私臆病でまだ外に出てなくて。そ、そのパーティーになってくれませんか?」
「わかった。じゃあ申請送るから。」
しばらく空中で操作していたが鈴を鳴らしたような音が響きステータス欄に
ユキ LV1 魔法使い と表示される。
「じゃあ今日は夜も遅いし明日またここに集合でいい?」
「はいわかりました。じゃあ。」
そう言って店を出て行った。
「俺も帰って寝るか。」
俺は宿屋で深い眠りについた。
翌日マクドヌルドの前で待っているとユキがやってきた。
「こんにちわ。」
「じゃあさっそく行こうか。まずは武器屋でいい?」
「はい。」
二人は歩き出す。
「魔法使いってどんな魔法が使えるの?」
「スキルの習得方法がわからなくて…」
「ここはこうやって…」
それから数分間色々レクチャーする。
「そういやその堅苦しい口調やめてほしいな。」
「いやですか?」
「いや、堅苦しいのはちょっと…」
「わかった。じゃやめるね。」
そして武器屋にたどり着く。
「ちょっとまってて」
そう言い一人で武器屋に入る。そして市販では最強の自分用の武器と同じく最強
のユキ用の杖を買う。そしてユキに渡そうとする。
「こんな高いのもらえないよ。」
「金ならたくさんあるからいいよ。」
「ほんと?ありがと。」
かわいらしい笑みで言われる。
「じゃあ行こうか。」
「うん。」
二人は歩き出した。
更新遅くてごめんなさい