新制6号機
この頃6号機は機体のあちこちが故障していたのだ。そのため27万馬力のロボットで破壊できるだろうと考えた。
しかしそうはならなかった。
北に偵察用として無人偵察機を送り込むと急にパッと明るい閃光が映し出されると強い衝撃が無人機を襲い、巨大な音と共に無人機は空中分解して陸地に落ちた。最後に無人機のコンピューターが攻撃してきた者と思われる写真を撮って送ってきていた。
それはどうみても6号機だった。右手が破壊されているはずだが…みると違う何かで修復されていた。案の定6号機には事故修復機能など付いておらず腕を修復するなどそんな気持ち悪い芸はできやしないのである。
それが直されているとなると…男は考えた。
しかしいくら考えてもたどり着く結論は"何者かが直した"にしかたどり着かないのだ。
―――-―――もしそうならば…誰が?どのように?どこで?疑問が頭の中で空回りした。
まずそうならばかなりの知識を持ち優れた機能を持った研究所かそれに類する場所が必要だ。そして一番重要で気がかりなのが"何の目的で"と言うことだ。
30万馬力のものを悪用された場合かなり厄介だ。無人機では赤い閃光が映っていた。プラズマでない。そうなるともう既に違う武装が付けられていると言うことである。
一体どうなってるんだ。男は悩んだ挙句もう一度偵察機を送り込んだ。
超々重装甲無人高速型偵察機が送り込まれた。高速で武装が重い最強とでもいえる偵察機だ。さすが科学省である。
それを送り込んだ。
―――――結果。偵察に成功した。
危険区域上空を航行して得れた情報はただひとつだ。30万馬力ロボットの近くに人間がいた。攻撃された偵察機には大きな穴が開き危険と判断した偵察機はちゃんと戻ってきた。
「一体どういうことだ」男は再び考え悩んだ。