四話目☆ピンチビンチピ〜ンチ
慎―Weeeeeeeeeeereeeee慎だぜ!
心―のっけから若者が分からんネタをするな
慎―ゴメンナサイゴメンナサイ首筋は勘弁して
心―ふん。今回は見逃してやろう。それで、遊思のコップは
慎―先程美樹さんが持ってきました
心―貴様、少々仕置が必要か?
慎―ダメ!止めて!優しく!優しく時に激しく!
只今僕は悠さんと源さんと食事中です
源さんは先程から異常な速さで焼き魚を平らげてます。もう骨すらないです
「で、聞きてー事ってのはなんだ?」
「ああ。実は桐下家についてなんだが」
源さんは楊枝を歯に刺しながら暫く考え
「桐下家、確か江戸末期の家柄だったな。元は藏切家の者で能力が分かれた後に分家と宗家に分かれたんだ。昔は名の知れた名武将の家柄なんだが宗家が裏切りで滅んで今じゃ桐下家の兄妹が唯一の能力保持者な筈だ」
「それでその能力ってのは何なんだ?」
「空間の膨張だ。能力者の周りにある空間のそのものを肥大かして触れたものを押し出す。確か発生条件が恐怖だったな。まさかそいつが学校に?」
神妙に頷く僕を見下ろし頭を抱える源さん
「いいか、何があってもそいつを本気で泣かせるな。学校位平気で吹き飛ぶからな」
そう言って源さんは立ち上がり胸一杯に息を吸い一気に吹き出す
すると源さんの体は徐々に小さくなりあらゆる場所から黒い毛が生えてきて数秒後には黒猫になっていた
食後の儀式である前足で顔の洗顔をした後こちらを向き
「お前の周りには危険物が多すぎる」
そのまま居間へと向かっていった
源さん。本名は丕蔵技源鉢
ホデリ日本支部の四聖獣とも言われる程の強者で、白虎の位を持っている。ただ単に猫だからみたいな理由でも無く、700を超える歳に蓄積された知識とズバ抜けた身体能力は四聖獣でも最強なのだ。源さんのローレス【猫】。ふざけた名前だが猫に変化してから一年の時を止める。それ故に源さんの体は江戸時代のまま一切歳をとっていないのだ。
ついでに付加説明するが残りの三人だが青龍は9代目で初の女性、時永龍御20歳で剣武の才に秀でた人で心の師匠である。腰まで伸びる髪を先っちょだけ縛り引き締まった顔立ちでかなりカッコイイ人である。
次は朱雀の乙我翁朱正真正銘のオカマだ。見た目は確かに女っぽいし仕草も女っぽい。ただ早朝に顎の点々を見る度涙が込みあげてくるのだ
そして玄武の佐我武敬俺の親父である。ひょろっとした眼鏡ノッポでボサボサの髪をかきながらいつも笑っている親父だった。親父の死で玄武の位置が空き、そこに名前だけ俺が入っている。今は修行中の身なので仮玄武なのだ
この四聖獣の人間は能力を最大限まで引き出せる。この三人は能力が高くリスクの低いという反則組なのだ。まあその分の修行を乗り越えた強者だからだろう
因みに源さんは通常でただの猫。最大で虎黒となる。一度だけ見たが二度と見たくない恐さだった。物凄く邪悪なオーラで背景が歪んでたからな
「あら遊思さん、顔色が悪いですよ?」
「悠さん、そりゃー食事中にあの源さんを思い出したら・・・・」
「あらあら学園の白髪鬼が虎に臆すんですか?」
ニコニコ笑う悠さん。彼方ぐらいですよあの源さんを手なずけれるのは
食器を片付けながら深い溜め息を吐き、学校へと向かった
さて、あの二人から核のスイッチを守るか
パ〜ンチパ〜ンチキ〜ックキ〜ックフックエルボ〜ソバットラリアットキン肉バス○ー
斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬斬
「せ、センパ〜イ!」
ボロボロになって屋上に崩れる僕に駆け寄る理沙
だがそれを拒むのが二人の魔神
「後輩の癖にゆうちゃんに近付くなんていい度胸ね〜。しかも手作り弁当持参!」
「どうやら少し仕置が必要なのかもしれないな。どうする?痛いのとキツイのとどちらがいいかな?」
「ヒイイィィィィィィィィ!!」
震え上がり屋上の隅に追いやられガタガタ震える理沙
この緊急事態に誰があの二人を止めるんだ!傷付く体(外傷はなし)に鞭打ち立ち上がる
「お前等、そこまでにしとけ。昨日みたいに吹き飛びたいか」
『どうせ着地できるし』
人外の輩め!お前等が無事でも僕が無理じゃい
ゆっくりと歩き間に割り込み理沙の肩に手を乗せ
「ちょっと目を閉じて耳を塞いでくれないか?」
「え?先輩?」
「いいからいいから。僕を信じてくれないか」
不審ながらも素直に従ってくれた理沙に感謝して二人の方を向く
ニッコリ笑いながら二人の肩を叩く
「テメー等いい加減ガキみたいな戯言抜かしてねーで少しは成長したらどうだ?」
明らかに雰囲気が変わった俺に対し引きつる二人
「俺としては穏便に済ませたいんだがね?それとも少し遊ぶか?あ?」
ガタガタ震える二人は全力で首を横に振る
「ゆゆゆゆゆうちゃん、もしかして戻った?」
「そりゃ〜これだけ殴られ斬られて挙げ句の果てに学校壊れる手前までくりゃ嫌でもな」
昇降口の壁を軽々砕き又々ニッコリ笑う
「ゆ、遊思、取り合えづ落ち着いたらどうだ?」
「はっはっはっ、なら今すぐ理沙に謝りなさい」
二人はその場で深々と土下座して謝った
『すいませんでした理沙さんこの野郎もういじめないので調子に乗るなよ許してください夜中背後に気を付けろよ』
「ヒイイィィィィィ!」
無言で二人をひっぱたいておいた
ピンポンパンポ〜ン
『二学年佐我遊思君、お客様が御越しです。10秒以内に校長室にスキップで来なさい』
「無茶苦茶な!」
と言いつつも律儀に守る自分が悲しい
校長室に着き軽くノックをする
「ワンと鳴いてから入ってくれ」
屈辱に耐えながらワンと鳴き戸を開ける
「あら遊ちゃんお久〜。会いたかったよ〜」
何故カマ野郎が此処に?白のロングスカートなんか履いてんじゃね〜よ
カマ野郎の乙我翁朱はこちらにパタパタと歩みゆり頬擦りを―――
ジョリっ
「うわあぁぁぁぁ!!」
全力で殴ったが一瞬炎が燃え上がり姿が消える。そしていつの間にかソファーに座りにこやかに手を振る翁朱がいる
「さ、遊ちゃん早く座ったら?」
絶対この人に勝てないと思いながら翁朱の隣ではなく向かいの龍御さんの隣に腰掛ける
龍御さんはジーパンに白のワイシャツ。超ラフスタイルなのに似合っている。流石龍御さん
「ん?遊思か。久しいな。鍛練を怠ってはいないな?」
「はい。ちゃんとやってまあぁぁぁぁぁっっ!」
首を後ろ90゜に傾けその上スレスレを通過する短刀【夜傘】
「なにしてるんすか龍御さん!危うく出血ですよ!て言うか死にますよ!」
「よいではないか避けたことだし」
澄ました顔でお茶をすする。駄目だ、やはり勝てない
「お〜い佐我君、わし置いてきぼり嫌だな〜」
校長の椅子に座るのは眼鏡に薄い頭部にややフサフサの側頭部。チョビヒゲの生えたオッサン。スーツより白衣が似合いそうなのが校長、余髪真鉄
「なんです校長?」
「うん。実は―――」
「お断りします」
「ハヤッ!わし何も言っとらんよ!実はですん止めじゃよ!」
「どうせ実技演習に参加しろって言うんだろ」
「ナイス推理じゃ佐我君!」
親指をグッとする校長
「成績上げるって言われてもお断りです」
そのまま親指は下を向いてグッとなる
「ね〜遊ちゃんやってあげたら。ただですらこのおっさん人望薄くて頭も薄い引きこもり校長なんだし」
「グサ〜〜ッ!!」
退け反る校長
「女性教員に『生理的に嫌』と言われてるらしいしな。少しは慈悲をやったらどうだ?」
「グサグサ〜〜ッ!!」
ブリッチで痙攣する校長
「だってこの校長エロゲー15作品実名コンプリートですよ。しかも三日で」
「グッサ〜〜〜!!!」
床に倒れる校長。念のため脈を調べたが一分で二回のペースでまだ生きている
「ちっ」
舌打ちした後改めて考える
実技演習をしてプラスになる事
1―鍛練になる
2―野郎共に釘を刺して今後狙われにくくなる
3―成績が上がる
実技演習をしてマイナスになる事
1―僕が玄武候補とバレる危険がある
2―龍御さんに血祭りにされる
3―翁朱さんに言葉では言えないような屈辱を味あわされる
4―断って帰ったら二人に言葉では言えないような惨劇を味あわされる
明白か
頭を下げ深々と溜め息を吐く
「わかりました。やりますよ実技演習」
そう言って校長室を全速力で抜け出し教室に逃げるしか出来なかった
「ん?ここどこじゃ?」
校長真鉄が目をさますと世界は反転していた
沈む夕日、空へと上り始める月。ああ、なんと幻想的で美しい
校舎と校舎を繋ぐ屋上の吊橋のど真ん中で逆吊りでミノ〜ンになってる校長
おやおや、吊橋の端の方から何やらカタコトと音が聞こえるぞ?
それは江戸時代辺りから続くカラクリ人形です。小さな四つの車輪を転がし着々と校長の元に近付きます。
斧を確り握りながら
「ちょっちょっとまったカラクリマシ〜ン!スタ〜〜ップ!」
ピタッと3秒停止して再始動。しかも遅れを取り戻すためスピードアップ!
「のぉぉぉ!ピンチじゃわし!(カタコトカタコト)止まれ!わしの心の叫びを聞け〜!!(カタコトカタコトピタッ)ノォォォ〜〜振り下ろすな!振り下ろしちゃったらわしまいっちんぐじゃ!(ブオン!ブッツン)」
ああ、最後の命綱が・・・・・
「Freeeeeeeeee〜〜faaaaaaaaall!!!!!!(自由落下)」
ドンドン加速する校長
おお!なんと下には緊急用の落下防止マットが張っているではないですか!なんと悪運が強い
「おお!これぞ神の導き!ハッハッハ〜!わしはまだ死なんぞ〜い」
マットに着弾!パキ〜ン
「あっ・・・・・」
そして壊れる金具!!
「そして再びFreeeeeeeeeefaaaaaaaaaaaaaaall!!!!!!」
校長永遠に
そして所変わって悠さん宅の裏庭
源さんと組手の真っ最中。と言っても一方的に攻められてるのをひたすら防ぐのみ
「で、結局受けたのか。相変わらず苦労性だな〜。よっ」
下段蹴りから右フックのフェイント、そのまま左手で胸ぐらを掴み腕力のみで軽々と宙に投げ捨てる
「仕方ないよ。断ったら帰ってこれないんだから。ってのあっ」
いつの間にか間合いを詰め回し蹴りを放つ源さんの足に一瞬手を添え無理矢理自分の位置を反らす
「よ〜し前より成長したな。なら次の段階だ」
言うなり源さんは背中から黒い棒を抜き振ると警棒みたいに伸びる
「長っ!!」
2メートル近く伸びる警棒モドキは反応する間も無く僕の脇腹にメリ込む
「グゥッ」
そのまま裏庭に叩き付けられる
「は〜いこれにて今日の授業は終了だ。生きてるな?」
いや、マジで目の前が暗くなりかけたよ。折れてはいないし皹もない。手加減はしてるんだが
「源さん・・・・・一週間魚抜きだ」
そのままグッタリと気を失った
ああ、実技演習心配だな
心―くっ、まさか師と会うことになるとは
慎―ちょっと!はやくくっつけて!手とまだバイバイしたくない!
心―仕方ない。覚悟きめて手土産一つ持っていくか
慎―ええ!まさかの無視!早くして!(シュピーン)
心―少しは静かにしろ
慎―ええええええええ!なんで俺自分の足見てるの〜!!!うわ!足バタバタして焦ってる!まだ生きてる!俺次回も生きてるの!
次回生きてたらまた会おうぜweeeeeeeereeeee!!!by慎!