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三話目・ビュ〜ティフルガ〜ル

慎―ほほほ〜う!ままま慎ですってうひゅっ

美―待てコラ〜、ゆうちゃんに代わってお仕置きよ♪(メキョッ)

慎―ノ〜!スタジオ壊れちゃうよ!こうなりゃこれだ!さっき遊思に出したコップ未洗浄!口つけたのはここ!

美―それで、今日のお仕事なんですか?

慎―まあ簡単なトークですね。どうです遊思君のことは?

美―(ゴキュゴキュ)ぷは〜♪そりゃ〜決まってるよ。アイラブゆ―――

慎―時間が押してるんで本編どうぞ

僕は今お空を飛んでます


青い空、白い雲


そよ風吹く空を僕は今飛んでます


ほら見えてきた

茶色くてしっかり踏み固められてるグランド

近付く白い白線







「ゆうちゃ〜ん。カムバ〜〜〜ク!」

校舎の二階から叫ぶ美樹

貴様だけは許さん!




午前の陽射しの中、僕はグランドと熱いキスをした









事の発端は一時間目が終わった小休憩、次の時間が自習になったためここぞとばかりに屋上に行こうとしたのだが美樹に捕獲された

「ね〜ゆうちゃん。委員会何にする?」

「委員会?やりたくないからパス」

「え〜なんで〜。やろうよ〜〜。ほらほら保険委員が丁度男女一人づつだしこれはやるべきだよ♪」

「僕は身の危険を感じるから嫌なの。だって保険室の先生目に毒だもん」

保険室の先生こと夜司乙神(やしおがみ)はギリギリR18指定な先生なのです

「大丈夫だよ。先生はつまみ出すから♪そーすれは二人っきりだよ」

「結局身の危険を感じるじゃんか!嫌なものは嫌だ」

すると美樹は目尻に涙を浮かべおもいっきり叩いた

「ゆうちゃんのバカ!」




パリ〜ン


ガラスの割れる音と共に宙に浮く僕

「あ!ゆうちゃ〜ん」

急いで窓から身を乗り出す

「ゆうちゃ〜ん。カムバ〜〜〜ク!」












そして今現在痛い体を引き擦りながら体育館裏に到着

しばし休むとしよう、とゆうことで寝てます

ああ、風が心地よい




なんて思ってると誰かが近付いて来ます

ガサガサと雑草を踏みながら近付いて来ます

目を開けそちらを向いてみると一人の生徒、ツインテールで小さい眼鏡、身長は美樹より多少大きい(美樹は155)程度で美樹より発育が良い体つきで靴を見る限り1年生だろう

そんな女の子は僕を見るなりいきなり頭を下げた

「すいませんすいません。お金持ってません。許してください!」

キュートボイスで謝られてもこちらが困る

「あの〜。別に恐喝しませんよ」

「ひっ、ならもしかして体が目的ですか!」

「いい加減にして下さい。僕はそこまで地に落ちた事は一度もありません」

まったく言い掛かりにも程があるのでかなり訂正しましょう

「僕はただここで休んでるだけです。君に危害を加える気は欠片もありません」

「本当ですか?」

そんな怯えた目で見ないで下さい。意味なく罪悪感が沸きます

「本当です。勝手な勘違いです」

「すみません・・・」

だからそんな目で見ないで!罪悪感沸きますから

「あ、私桐下理沙(きりしたりさ)と言います。あの〜先輩ですよね?」

「そうです。僕は佐我遊思、2ーDです」

「2ーDの佐我遊思さん・・・・・ひっ!」

またですか!またそんな怯えた目ですか!

「ゆ、ゆゆゆ遊思さんって確か白髪鬼っていう・・・・」

「それは昔の話です。今はなんでもありませんよ」

ほんの少し怯えが治まったか?

「でも、小学校から髪を染めて来る人皆殴ってたって兄が」

「なら兄に伝えて下さい。覚悟しとけと」

「ひっ!」

ああもうどうでもいいや。そのまま寝そべり目を閉じる

心地よい風が吹いて涼しい

理沙とやらはその場から動いてない様で、あ、とかその、とか小さい声でモゴモゴ喋ってる

「何か他に用事でもありますか?」

目を閉じたまま問掛ける

雰囲気的にビクッと跳ねてからオドオドときり出した

「実は私転校して来たばかりで道に迷ってしまって・・・・」

「迷子か。それならここを真っ直ぐ行けば正門が見える。そこなら迷わないし警備のオッサンに言えば職員室まで案内してくれるよ」

「本当ですか!ありがとうございます。遊思先輩って噂よりずっと優しいですね」

「過去は過去ですから」

理沙はもう一度頭を下げ小走りで正門に向かった







5分後




ガサガサ

「先輩・・・また迷いました・・・・」


結局僕が直接連れていく事になった












さて今はお昼休み、恒例の屋上昼食は俺の隣に美樹と心、向かいに三浦渉(みうらわたる)がいる

渉はテンパである。それ以外は普通だがどんな事をしてもテンパである。こいつのローレス【ツイスト・トルネード(自名)】は触れた物がいかなる硬度で厚くても曲げる力

条件は厚さによるがその物に触れ続けること。一瞬でも離れればリセット。初めからやり直しなのだ。

ちなみなこの力を使った次の日は必ずテンパになる。こいつの場合は関係ないが


「ほらゆうちゃん、あ〜〜〜ん」

「だからやめろ。なんで冷蔵庫で冷えたとろけたチーズなんだよ!歯の裏にくっつく」

「赤子、嫌がる物を無理に勧めるな。ほら遊思、これでも食べろ」

「やだ!そのレーズンパンのレーズンどう見ても皮つきブドウだよね」

「何を馬鹿な。これはレーズンだと容器に」

千切ったパンから染み出るほのかに甘酸っぱいブドウの汁

「・・・・・すまん。母の仕業だ」

「へへ〜ん。料理が出来ないなんて致命傷だよ〜」

「赤子、お前の弁当は9割り冷凍物だろうが!」

後ろで激しいバトルが繰り広げられるのを無視して渉の弁当をつつく。渉母の玉子焼きは美味いのだ

「モテルって罪だな」

「黙れチリ毛、その髪に蟻と土をを突っ込むぞ」




のどかな昼飯時

そんな屋上に現れたのは

「あれ?中庭じゃない?あ、先輩!」

理沙です、また迷子ですか?中庭ってここは屋上だよ?

「どうした。また迷ったか」

「はい。実はお弁当を中庭で食べようと思ったんですが迷って」

トボトボと歩いて隣に座る

後ろの魔神はまだ気付いてません

「おい佐賀!貴様新たなジャンルに手を出しやがったのか!後輩キュートキャラか!そんなに後輩がいいのか?紹かぶろきょ!」

怯えて僕の後ろに隠れる理沙に代わって黙らせる

「理沙。兎に角中庭は下だ。階段を重力に従って行けば到着する」

「あの〜、お昼一緒じゃ駄目ですか?まだ親しい友達もいなくて、それに先輩優しいから・・・・・駄目ですか?」

だからやめてよその悲しみ混じった涙眼、断ったら僕罪人扱い確定だよ!

「分かったよ。僕は構わないけど後ろの二人に気を―――」

首筋にヒヤリと触れる黒天血と頭を鷲掴みする小さな手

「ゆうちゃ〜ん、どちら様その子?」

「ひぃっ!」

「遊思、返事次第では双方・・・・・殺るぞ」

「ひぃいいいい!!!」

そりゃ〜恐いよね。それなりに免疫ある僕ですら怖くて動けません

「ひっ、ひひ、ひぐっひっぐ」

あららら。泣き出しそうです

「泣いて許すなら警察はいらないよ♪」

「泣いたところで状況は変わらんぞ」

流石に止めないと理沙の心に大きなトラウマが刻まれてしまいます

「二人とも落ち着け。この子は一年の桐下理沙。今日転校して来たばっかで職員室に案内したんだよ」

『だから何?』

恐〜〜!止まらない!もう止まらないこの二人!


「ひぐっ、ひっぐひっぐ!」




涙腺崩壊



「ぅわ〜〜〜ん!」


大気が破裂した




今僕を含めた四人は空を飛んでおり、周りには屋上を型どってたコンクリートや鉄筋も空を飛んでいる。

『へ?』

さっきまで僕達は確かに屋上にいたよね?

それが急に空に投げ出されたのだ

「ゆ、ゆうちゃん!私今空飛んでる!私今鳥だよ!」

混乱しすぎです

「遊思!渉が頭から急速落下してるぞ!」


まさに隕石の如く頭からグランドに直行する渉

あのままでは首が・・・・

「惜しい人を亡くしたな」

そして地面にぶつかりゴォキュッて音が


ボヨン



ああ!渉のテンパがクッションの様に衝撃吸収!



無事着陸した渉の上に降り注ぐコンクリートの山



「惜しい人を亡くしたな」

「それより遊思、着地出来るのか」

「着地っつうか着弾な。死にはせんから安心しグホッ」

脇腹にコンクリート着弾!

そのまま身を任せグランドに沈む僕、そこに降り注ぐコンクリートの嵐



そこから先の記憶が無く、あの高さからスタッと着地した化け物ここちゃんとズカンと小さなクレーターを作って着地した魔物美樹(生徒目撃談)

二人は直ぐ様僕を救出してくれたそうで、そして僕は保険室のベットの中だった




「なんでこんな包帯巻きなの?」

現代を生きるミイラな僕は横にいる二人に問掛けます

「夜司先生が勝手にやっていた。かなり重傷だと眼を輝かせていた」

「いや、ほぼ無傷ですから。ほどいて早く」


「アイアイサ〜♪」


メスとハサミをジャキン!と構えた美樹

「いや〜!いや〜!死ぬ〜〜イタっ、痛いって美樹、チクチクするって何その顔!凄く幸せそうな顔!S!美樹ってS!」

「あは♪今ゆうちゃんを支配してる気分!夜司先生の気持が分かるかも!」

「止めぬか赤子、やるなら一気に殺るものだ」

「ちょっと待て心!殺るって何だ殺るって!」

『ふふふふふ〜〜』


この二人先程のことをまだ根に持ってるのですね


ここから先の描写は控えます

どうぞ生暖かい惨劇を想像してくださいね(BGMにワーグナーの名曲、マイスタージンガーを)









さて、体のあちこちに赤い点が付いた僕は遠慮無く二人をひっぱたき保健室から追い出す

その後鏡を見ながら一人で消毒している

制服はボロボロなので保健室の貸し出し用ジャージを着てる

「痛いなまったく」

上半身は裸で消毒液をピタピタ当てている



コンコン


「誰ですか?」

「せ、先輩〜」

「理沙か?入りたきゃ入れば」

「失礼しま〜〜ひゃぁっ!」

あ、服着るの忘れてた

いそいそと上着を着て先程のことを聞いてみる

「何があったんだあれは」

「実は私も分からなくて。泣いたらいきなり周りの物が飛んでって先輩も一緒に」

まず間違い無くローレスだろう。条件は恐らく泣くか精神不安定になるか。もしくは死ぬほど恐い目に合うか

「それにしても先輩ほとんど怪我してませんね。赤い点が付いただけなんて」

「いや。これは魔神二人のせいだから。僕は物理的には殺せないからね。死なない程度の硬質化が僕の力だから。それよりちょっと部屋を出てくるないか。消毒の続きをしたいんでね」

先程の光景を思い出したらしく真っ赤になって頬に手を添える理沙

「あの・・・・私お手伝いします」

「いや、流石にそれは」

「・・・・・やっぱり駄目ですか・・・・」

だからやめてよ!反則だよその眼!チキショウ、僕が坊やだから心がこんなに罪悪感で満たされるの!エゴだよこれは!

「はぁ・・・分かったよ。お願いする」


背を向けて上着を脱ぐ

キャって小さな悲鳴をあげてからゆっくり丁寧に液を浸したガーゼを当てていく


なが〜い沈黙を先に破ったのは理沙だった

「最初に会ったのが先輩で良かったです。こんなに優しい先輩で」

「そうですか。まあ気を付けた方がいいよ。ある意味ここの生徒は異人ばっかだから」


「でも・・・・先輩は優しいですから」




え?何この展開?

ラブ?ラビュですか?ラビュコメですか?

ちょっと待って、時間くれない?混乱してるからさ、だって僕子供より大人な女性派だよ。そりゃ〜美樹より断然上だけどさ、心より下だし僕メガネっ子はまだ火が付いてないし付かないしさ

でも何この雰囲気、耐えれない。僕にはまだ早いよ!何この保健室シチュエ〜ション!エタノール臭が鼻孔をくすぐる!


ピト



ひ〜〜!何故にガーゼではなく素肌!温かい!じゃないや何故に!

これはマズイ!何とかこの状況を切り抜けねば・・・・

「先輩・・・・」

「は、はい?」

裏返るよ声が!

「その・・・・明日から先輩のお弁当作っていいですか?」

「・・・・お弁当?」

「はい。今日先輩のお弁当無かったから・・・・迷惑ですか?」

後ろから放たれる期待と不安入り乱れるオ〜ラ!

駄目だ!断ったら僕は世界を敵に回してしまうぞ!純情な乙女の気持は裏切ってはいけない気がする!激しくする!

「・・・・迷惑じゃないならお願いします」

「ホントですか!」

ああ、僕は明日からあの二人をどうやって止めよう



















今日の記録

桐下理沙


今日早速道に迷い学校に遅刻してしまった。知らない山を歩いて知らない川を渡って気付いたら学校の敷地にいた。

そこであった佐我遊思先輩は兄が口うるさく言っていた白髪鬼だった。でも先輩はとても優しくてカッコイイ先輩だ。

初対面でいきなり謝って迷惑を掛けてとても恥ずかしい。さらに明日から先輩のお弁当を作ることになった。嬉しさの余りまた山道を歩いて帰ってしまった。反省です

恐い先輩が二人もいたけど絶対に負けないようにしよう


今日の私お疲れ様

明日の私頑張って


明日は今日より幸せでありますように










日記を書き終り大きくのびをする

隣の部屋からは兄のゲームの音と愚痴が聞こえる



「あ〜またバットEDかよ。どうすりゃ有紀ちゃん落ちるんだよ!」


兄の未来が心配です



「ただいま〜」

姉さんが帰ってきた

今日あった沢山の事を話そう




でもその前にお風呂に入ろう

慎―ギホッ!グハ!ムキョ!ズア!

美―何が!何あいつ!ムカつきよ!ムカつきよ!

慎―だ、だからってやつあたブキョタはっ!

美―ゆうちゃんもゆうちゃんだよ!ちょっと私より発育いいからって〜!ゆるすまじ!(パリ〜ン)


慎―え〜美樹さんがスタジオの窓から飛び出して行ったので無事です。次回は誰が来るか(スカーン。慎の額に矢が刺さる)


次は私が行く。心して待っていろ


もし生きてたらまた会おうby慎

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