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二話目、コワイコワイお友達

慎―いやっふ〜〜慎だぜ、今回はこのお話の主人公!遊思に来てもらったぜ!

遊―初めまして、遊思です

慎―あれですね。貴様はあれか?あれなのか?

遊―いや、意味分かりませんよ

慎―この幸せ鬼畜野郎が!

遊―うわ、初対面でこんなこと言われたの岩倉以来だ

慎―まだ出てもいないキャラ出すな!

遊―まあ気にせず本編スタートで




「ねえ君〜今暇〜」

今時の金髪にブランドバックでそこそこ可愛いに部類する女が二人声をかけてくる


午前9:10、約束の時間を過ぎてる今現在、そろそろ美樹が現れるころです

「あ〜、離れた方がいいよ?」

「何言ってるの?ねえ今日付き合ってよ〜」


あ、現れた


遠くからスキップしながら軽やかに(時速40km)現れ美樹はほっそりとした二本の美脚を揃え飛来!

脇腹に突き刺さる様に着弾した弾丸Xは着弾物Yを見事に吹き飛ばし、バス停の時刻表に見事にぶつかりU字に曲げて止まった

よかった、店に突っ込まなくて。弁償嫌だから


「ゆうちゃん、いつからタラシになったの?」

「違うよ美樹、その人は道を聞いてきただけだよ。そうですよね?」

女性二人は恐怖に引きつった顔で激しくうなずき逃げるように去った

「な〜んだ、ごめんねゆうちゃん、はやとちりだった♪」

「別にいいよ。いつものことだから」

なんとか時刻表から抜けて気休程度に修復。そのまま何食わぬ顔で映画館に向かった二人だった



肋三本程皹の入った僕の腕にくっつく美樹はニコニコと笑いながら引っ張ります。気を抜いたら腕が外れてしまうかもしれません

「それで、なんの映画見るの?」

「えへへ〜、これ」

指差す先にある看板には

【東京都千代田区〜〜〜〜〜12番地の佐々○○○○さんの借金生活に無断密着!】


「最悪だよ!ミタクナイ」

「違うよ!あっちあっち」

首をグョキョっと鳴らして向けられた視線の先には

【呪懇の歌】

なんとも解りやすいホラー映画ですね

「さ〜行こ〜」


こいつホラー大丈夫だっだっけ?













廃屋の様な誇りまみれの廊下を走る



しかし角を曲がるとそこは行き止まり


「はあ、はあ、は。そ、そんな・・・・」



ピチャ・・・ピチャ


廊下から聞こえる水の滴る音



「お願い・・・・来ないで」



ピチャ・・・ピチャ



恐怖に染まる顔、そしてその瞳な写る小さくて青白い子供

ニタ〜っと笑う子供は囁いた


ツカマエタ、オニイチャン







「誰がお兄ちゃんだごぉらぁぁぁ!」


頬にめり込む拳

鼻血を盛大に撒き散らしながら回転して廊下に転がる少年




エ?エ!チガウノ!オニイチャンジャナイノ?


「まだ言うかクソガキィィェェェェ!!」



グボォ!ギュシャ!ヅャチュ!グュチ!!




ゴ!ゴワイヨコノネエチャン!オバケヨリコワイヨ!







END






「いや〜、怖いよ!怖いよゆうちゃん!」

「いや、確かに怖いよ別の意味で」

腕が人として不味いような音を出すぐらい強くしがみつく美樹をなんとかなだめながら映画館を後にする僕達




ブラブラと歩いて近くの店で昼食を済ませる

さて、次はここちゃんの家に行くのだがコヤツをどうするか。連れてけば確実に喧嘩する

・・・・・・よし、

「おい美樹」

「な〜にゆうちゃん、もしかして愛のコクハク!もう場所をわきまえて♪」

「そっくりそのまま返してやる。それと午後に用事あるからまた明日な」

足早に席を立ったはずなんだがいつの間にか腕を290゜程捻られている

「イダダダダダダダダダダダだ!痛いよ美樹!」

「用事って夢実の家に行くんでしょ」

「違う違う!悠さんに用事頼まれてちょっと出かけるの」

「え?会長が?なら信じてあげる」

助かったぜ

悠さんは僕らローレスの人間を束ねる組織、ホデリ日本支部会長なのだ。ぶっちゃけ他国の組織を入れても三本指に入るツワモノです






なんとか誤魔化して素早く帰り、お次の目的地に向かう



夢実一家は昔かなり強い剣豪の血筋で母親が逆行の力を持っており、父親は普通の専業主夫



あ、そういえばすっかり忘れてました。

元々ローレスは遺伝式で受け継がれます。開花しない場合もあるが飛び遺伝で孫がなる場合もあるんです




さて、夢実家は木製純日本家屋。風情ある造りで結構気に入ってます



「ごめんくださーい」

ガラガラと戸を開けると飛んでくる刺身包丁


額に刺さり仰向けに引っくり返る僕


「キャ〜〜、ひ、人殺し」

大変です!お隣さんに見られてしまいました

素早く起き上がり弁解する

「違いますよ。これは玩具ですよ」

腕をペシペシ叩きながら玩具であるとアピールする。痛いんです。でも我慢です

「あら、そうでしたの?」

「親戚の子供の玩具ですよ。驚かしてすみません」

「いえいえ、こちらも大袈裟に叫んでしまって」

お互い和やかに笑その場を後にするい

夢実家の評判を上げたので後で何か貰いましょう




さて、先程飛来した刺身包丁片手に殴り込む

「ゴラ〜!アブネエぞ〜」

勝手に玄関に突撃

そこには夢実家専業主夫、夢実賢実(けんじ)が必死にまな板と鍋の蓋で必死に苺タルトとクロワッサンを死守し、夢実家の主将、夢実璃小(りこ)が屶と鋸を恐ろしい速さで乱舞している

「ケンさん。よこしなさ〜い」

「リコさん。まだ駄目ですよ!」

まな板と鍋の蓋程度でここまで防げるのだからご先祖様はさぞ凄かったのだろう

「ちょっと二人とも!危ないですよ」

ピタリと止まる二人

そして罰の悪そうな顔でお互いこ武器と防具をしまう


「だってゆうさん、ケンさんったら味見させてくれないんだもん」

「だからこれは心が作ったんだよ。つまみ食いしたら・・・・・ヤバいよ」

「ばれないばれない」

いえいえ、不味いですよ

「母、何をやってる」

だってさっきから後ろにいるんですから

「あ、あらココちゃん。いいたの?」

「ああ。母、後でじっくり話すとしよう」

睨んだ後でデザートを持って二階に上がる

璃小さん物凄い震えてたよ




さて、只今ここちゃんのお部屋にいますが本当に現代を生きる華の女子高生でしょうか?



壁に飾られた古今東西あらゆる武器と達筆で力強く書かれた一触即発。棚に並ぶかなり珍しい置物の数々

そして何故か休日に袴姿


きっと彼女はご先祖様の血を色濃く受け継いだんでしょう

「どうした遊思?キョロキョロとして」

「いや、何て言うか・・・・・君何時代生まれだって聞きたくなる部屋だなって」

「何を馬鹿な事を。平成生まれに決まっているだろたう」

そうだね。ソウイウコトにしとこう

「それで、何か用事あるの?僕を呼び出して」

「あ、いや、そのな・・・・」

目を泳がせながらさりげなくデザートを押し出す

「この頃お菓子づくりを始めてな・・・・偶々お前もお菓子というか甘いものが好きだから」

「・・・・つまり食べていいの?」

「まあ・・・・な」

同意を得たので早速タルトを頂く

「!!!!!!」

柔らかい歯応え!そして口のなか全体に広がる塩分!!




なんだろこの破壊力

甘いものがこんなしょっぱいと涙が止まらないなんて

「どうした遊思!急に泣き出して」

「ぐすっ、食べれば分かるよ」

半ば強引に心の口に捻じ込む






「すまん遊思。これは切腹ものだな」

「いやいいよ。ただ素直に一回殴らせろ」


長い長い沈黙に鈍い音が木霊した






そんなこんなで家に帰ってきた俺を最初に出迎えたのは満面の笑みの美樹


「ゆうちゃんおかえり〜♪」

「・・・・美樹さん?何故ここに?」

「会長にちょ〜っと聞きたいことがあってね。えへ♪」

一歩、また一歩近付く恐怖に足が震えて動けない

誰か助けて!いや、来ないで、お願い許して!




「い〜〜〜や〜〜〜〜」

慎―はい、やっぱりこいつ鬼畜野郎ですね

遊―うわ、万年フェチの貴方には言われたくないですね

慎―うわ!先輩に対する暴言だ!これはキッチリお仕置きだな、くらえ!!

遊―うわっ、誰の靴下ですか!指先辺り黒いよ

慎―卓球部の土井君だ。最近水虫に困ったとか言ってたな

遊―最悪だこいつ!こうなれば喰らえ!美樹〜〜助けて〜

慎―やべ!俺死ぬ?今回で死ぬ?こうなりゃ次回に引っ張るぜ


また今度生きてたら会おう――by慎

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