表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/16

シオンの戦い

レッグサイド


「結界でもかけられて分断されたか…。

ただかなり強固でシオン達の気配も感じない…。」


こうなったらシオンが解くのを待つしかないな…。

結界が弱くなったら対応できるようにしてなきゃな。


敵の目的も何も分からない。

むしろこの結界内には敵の気配すらない。


長年チームやってきて、

シオンはもちろんのこと、ミミルも実力が高いことは知っているが、

前衛がいないのは気がかりだ。


それに今はトリルやレナもいる。


「無事でいてくれ。」


レッグは気を研ぎ澄ませて盾をかまえた。


シオンサイド

「俺はお前の邪魔だけしてれば良いからねー。

危険もない楽な仕事さー!ハハッ!」


女の声が聞こえる。


「くっ…。」


こちらの能力を研究してきてる。

結界を解く暇を与えて貰えない…か。


あらゆる方向から魔法攻撃を飛ばしてきて本体は遠くにいて姿を見せない。

結界を解こうとすると魔法が邪魔をする。

基本、威力は弱そうだが、

たまに威力が強い魔法を混ぜている。

「俺は姉さんみたいな戦闘狂じゃないからなー。

楽して金が入れば大万歳さー。」


正直まじめにやり合ったら楽勝だろうが…、

気配のする方に魔法を放った。


「おっと、この距離で当てるつもりかいー?」


遠い位置からの邪魔だけする魔法攻撃。

しかも倒しに来る気など毛頭ない時間稼ぎとは…。

早く結界を解かないとミミルが心配だ。


「ちっ。」


魔法を避けながらまた能力を発動させた。


「おっ?今度はこの魔法を無効化したー?

まぁ、別の魔法を使うだけだがねー。ハハッ!」


似たような、わずかに異なる魔法攻撃をまた同じように放ってくる。


「魔法を生成してるってことか…。」


「火、水、土、風の4属性の魔法全て使えるうえ、

新しい魔法をいくらでも生成できるとなったらさすがの解析士さんでも厳しいよねー。ハハッ!」


多少時間はかかるが…、

ミミルならきっと耐え切れるだろう。


「私が解析して無効化できるのは魔法だけだと思っているのか?」


「何を強がってるのー?

魔法しか無効化する暇を与えないよー。」


「くだらん。」


動きを止め、飛んでくる魔法に向き合う。

魔法の種類を見分ければいい。


威力の弱い魔法は当たっても耐えられる。

威力の強い魔法は避ける、避けきれなければ解析、無効化する。

生成された魔法は優先的に解析、無効化する。


………。


「えらそーなこと言ったわりに、

何も変わらないねー。ハハッ!」


体に傷は増えるが少しずつ見えてきた。


「…完了だ。」


「何を格好つけてるわけー?

まだまだいくよー!」


…。


「あれ?魔法が出ないー?」


「私が無効化できるのは魔法だけではない。

相手のスキルも対象範囲内だ。

おまえの魔法生成を無効化した。」


生成された魔法には独特の流れがある。

その流れをつなぎ合わせれば魔法生成の仕組みが分かる。

その根本を断ち切ればいい。


「はっ?そんなことできるなんか聞いてないぞー!

ただ生成できなくても魔法はいくらでも放てるからなー!」


「今までの魔法を見てきて思ったが、

おまえは魔法生成に頼り過ぎて、

オリジナルの強化を怠っているようだな。

同じ魔法でもおまえのは威力が弱い。」


「なんだとー!」


「さあ、できるなら魔法を放ってみな。

もう、結界の分析は始めている。」


「くそー、くらえくらえー!」


このくらいなら避けるのも楽だ。


「どうやら威力の強いオリジナルの魔法はもう無効化されているようだな?」


「なにをー!これでもくらえー!!」


特大の火の玉がゆっくり向かってくる。


「…完了だ。」


火の玉の前にシールドが出現する。


「その技!?お前まさかー!」


レッグが私の気配を感じる程度には結界を解除できたか。


「何を笑ってやがる!

くそー、こんなの割に合わねー!」


相手の気配が消えた。

別の次元に逃げたか?

早くミミルにシールドが届くまで結界を解除しなければ…。


意識を集中させ、結界の解除のみ進める。

無事でいてくれ…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ