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コメであふれる [スタイリッシュ]

作者: 腹先

 箱の中にはコメがあります。コメはコメでも文字のコメです。そのコメは無尽蔵の動力を持ち動き続けています。しかし、箱の中を空ければ、身を潜めて、決して動きません。あれどうしたのかなと、疑問を投げかけても動きません。大丈夫?と優しく問いただしても、一向に動く気配はありません。そこで、そのコメに直接触れて掬い上げることにしました。すると箱の中にあるコメたちは一斉にして、手のひらから逃げるようにして、こぼれ落ちるではありませんか。指先をウナギが逃げるようにぬるぬると動くように逃げていきます。ただウナギのようにぬるぬるとした感触はありません。逆に言えば、さわさわとした感触のまま勢いよく、逃げるのです。そんなに勢いよく逃げるもんだから、思いっきり握りしめて、つかもうとしました。しかし、それでも、コメたちはうまいことうまいことに逃げていきます。そこでどうしたものかと考えていたら、コメをさす道具を使って、動きを止めてしまえばいいんだと思い、自分の爪をを使って一突きでコメたちの動きを封じました。すると、コメたちはパーンと音とを立てて木っ端みじんになってしまいました。その感触が忘れられずに、次々と爪を使ってコメたちを一突きにしていきました。そうして、コメが残り一つになり、そのコメも一突きにつつくと、箱からまた文字が大量にあふれてきました。今度は箱の中だけではなく箱の外側まで、箱前面にコメが描かれるほどにコメがびっしりと並ぶほどまでに描かれました。しかし、そんなおかしな箱を見て、興味を失ったのか見向きも触ろうともずに去ることにしました。しかし、違うところからまた新たな手やら爪やらがやってくるのです。

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