表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/89

第9話「私に勇気を与えてくれますわ」

以降はルートAを選択するラミス……。


『16回目』

走り出したが、(つまず)き転倒し、失敗。


『17回目』

プリンセスキックで剣を奪い突き立てるも、鎧や兜に阻まれ無傷、失敗。……剣重すぎ案件。


『18回目』

音を立ててしまい気が付かれ、失敗。


『19回目』

カギがかかっている扉に体当たりするも、跳ね返されて、失敗。


『20回目』

扉に奪った剣を突き立てるも、重すぎたので、失敗。……剣重すぎ案件その弐。


~中略~


『27回目』

プリンセスキックで吹っ飛ばし、その隙に鍵を探す作戦を7回するが、失敗。


『28回目』

プリンセスキックで吹っ飛ばし、剣を奪い放り投げ拳で戦う作戦……。これが悪手だった。

姫は……お腹等を数回蹴られ苦しんだ。まだ楽に死ねる方が良かったと後悔した……。


失敗し、再び牢の中に戻る姫……。

……ラミスはあまりの苦しさに涙をぽろぽろと、こぼし……泣き出した。


「もう……イヤですわ……。」

当然だろう、この絶望的状況である。父は殺され、姉達の安否すら不明。……姫は幾度も「死ぬほどの痛み」を味わい、今まで耐えてきた。

……その様な絶望な中を、姫はたった一人で戦ってきたのだ。


「……ううっ。」

姫は涙を拭った。

「私は、絶対に諦めませんわ。」

ラミスは誓ったのだ……たとえどの様な事があろうとも、たとえどれだけ苦しもうとも。……まだ無事であろう妹に会うまでは、決して諦めないと……ラミスはそう、誓ったのである。


「私とした事が、少々取り乱しましたわ!」


「落ち着くのですわ……………………。」

「心を平静にして考えるのですわ……こんな時どうするか…………。」


落ち着くのよ……ラミス。今までの事を冷静に振り返って落ち着くのよ……。今まで何回、どの様に失敗したのか、冷静に考えるのですわ。

「えーと2、3、5、7、11、13、17、19、23、28……いや……違いますわ29ですわ」

28回失敗したので、今は「29回目」である。

「……あら?800ゴールドもするスカートにカエルさんが引っ付いてますわ?」

「何処から入って来たのかしら?……フフフ、私のお部屋にようこそですわ、小さなお客さん。」


……カエルさんに話かけ、現実逃避するラミス姫。


ラミスはぷるぷると可愛く首を降り、すくっと立ち上がる。……頬をぱしぱしと叩き活を入れ、再び歩き出した……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ず、随分と失敗しましたね……。 。:゜(;´∩`;)゜:。 でもエジソンも失敗を重ね続けた訳ですし、「上手く行かない方法を新しく見つけた」と、前向きになるのですよ! (「`・ω・)「
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ