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剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
王の名を持つ獣編

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第241話 「雌雄を決しますわ」

ラミスの覚悟と、気迫を感じ取ったのか……。ヘルニア帝国の"剣王"は真剣な表情へと変わり、大剣を構え身構える。


「どうやら本気の様だな、嬢ちゃん。……良いだろう。覚えておけ、俺の名はゲイマルグ。ヘルニア帝国の"剣王"が一人、"剣王"ゲイマルグだ!」


名を名乗りながら大剣を構え、凄まじい殺気を放つ"剣王"ゲイマルグ。

……がラミスは、そんな事はどうでも良かった。


「…………。」

……それよりも"G"。やっぱり"G"。またしても"G"の名を持つ一族が、ラミスの前に立ち(ふさ)がる。

最早(もはや)、ラミスには突っ込む気力すら失われていた。


──シュバババババババッ!!

激しい攻防を繰り広げる"拳王"ラミスと"剣王"ゲイマルグ。

高速で飛来する"剣王"の斬撃を(ことごと)回避(かわ)し、ラミスは隙を見計(みはか)らって奥義を繰り出していく。


──ドゴォ!!

「真・プリンセス"水月"!!」


「ぐはあっ!!」

激しい轟音が轟き、荒れ狂う稲妻と共にゲイマルグの鳩尾(みぞおち)にラミスの"三日月蹴り"が決まる。


ラミスの奥義をまともに喰らっては、たとえ"剣王"だろうと無事では済まされない。もがき苦しみながら、膝を突くゲイマルグ。


──勝てる。そう、勝利を確信するラミス。

雷を体に乗せるラミス、その稲妻の如き速さは───。ゲイマルグの速度を遥かに凌駕(りょうが)し、猛火の如く連撃を浴びせていく。

速度が勝っているならば、何ら問題は無い。……勝機は、こちらにある。


──ギュルン!

ラミスは最後(とどめ)一撃(おうぎ)を放つ為、華麗に宙を舞いながら恐ろしい速さで回転する。


「お喰らい遊ばせ!これで、フィニッシュですわ!!」


──ザシュ!!

「……え?」

気が付いた時には、その身は斬り裂かれ───。ラミスは何時(いつ)もの様に、薄暗い牢の中で天井を見上げていた。


「……ほえ?・□・」っ

……お目々(めめ)が点になるラミス姫様。


強さも速度も圧倒的に、ラミスが勝っていた筈なのである。……しかし、破れ去ったのはラミスの方であった。


稲妻の如く高速移動するラミスの動きを脅威と認識したゲイマルグは、ラミスの攻撃と軌道を読み切り、攻撃を完璧に合わせてきたのである。


流石は"剣王"の称号を持つ実力者なのだろう。

ラミスが敗れたのは、ゲイマルグの持つ(たぐ)(まれ)なる闘いの才能(センス)と───。自分よりも強者との闘い方を、ゲイマルグが知っていたからである。


武の才と長年に渡る戦闘の経験の差が、顕著(けんちょ)に現れた結果と言えるだろう。


「流石は"剣王"ですわね……。」

ラミスはゲイマルグの強さと才能を認めるしか無かった。

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