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剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
王の名を持つ獣編

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240/245

第240話 「私(わたくし)より強い奴に会いに行きますわ」

「プリンセス"雷鳴"!!」

──ズガシャーン!!

蛇王(バジリスクキング)を豪快に蹴り飛ばすラミス姫様。


勝てないと分かっていても、闘わねばならない。たとえ死ぬと理解していても、挑まなければならない。……どんな絶望だろうと(あらが)い、そして打ち砕かなくてはならないのだ。


沈む蛇王(バジリスクキング)を空中で見ながら、ラミスは考える。


「そう言えば……。敵さんに"剣王"が一人居ましたわね。」


ホースデール王国防衛戦に()いて、強敵と呼べるのは二人。……人狼王(ウェアウルフキング)と、ヘルニア帝国の"剣王"である。

ラミスは以前出会った、ヘルニア帝国の"剣王"の事を思い出していた。


「ちょっと"剣王"さんに闘いを挑んでキマスワー!!」

……うずうずラミス姫様。何処(どこ)と無く楽しそうである。


ラミスもまた、同格の"拳王"の称号を保持しているのだ。

自分が一体どれだけ強くなっているのか、拳が(うず)くラミス姫様であった。


ホースデール王国に到着次第、プリンセス"雷龍"で灰色の人狼達を蹴散らしていくラミス姫様。

先へ進むと、バラン将軍とヘルニア帝国の"剣王"が死闘を繰り広げているのが目に入った。


どうやら、お目当ての"剣王"とは先にバラン将軍が闘っている様である。邪魔しては悪いので、今回は大人しく見ている事にした。


「オルァアアー!プリンセス"ナックル"!!」

──ドゴォ!!


とりあえず全力でヘルニア帝国の"剣王"に殴りにかかる、お(しと)やかなラミス姫様。

思い立ったら、即行動。とりあえず殴ってから考える。

──全てを拳で解決なさるのが、ラミス姫様である。


「ぐはぁっ!しょ……正気か、貴様!?」

致命傷は避けたものの、ラミスに殴り飛ばされるヘルニア帝国の"剣王"。


「……ひ、姫様!?」

「バラン将軍。割り込んでしまって申し訳ありませんが……。この闘い、(わたくし)に譲って頂けませんこと?」


「それは構いませんが姫、お気を付け下さいませ。……奴はヘルニア帝国の"剣王"の一人です。」


「分かっていますわ。ふふふ……。」

ラミスは笑いながら、ゆっくりとヘルニア帝国の"剣王"の元に近付いていった。


「おいおい、嬢ちゃんよ。……正気か?お前みたいな華奢な体の嬢ちゃんが、この俺と闘える訳が無いだろ?俺は"剣王"だぜ?」


やはりラミス姫の、その麗しい見た目に惑わされているのだろうか?ヘルニア帝国の"剣王"はラミスの言葉を冗談だと思い、全く本気にしていなかった。


「あら、奇遇ですわね……。(わたくし)の称号も"拳王"ですわよ?お名前を聞かせて頂けるかしら?……ヘルニア帝国の"剣王"さん。」


ラミスは今、自分が(どれ)れだけ闘えるのかを知りたかった。そして"剣王"と"拳王"───。


一体、どちらの方が強いのかと。……そして遂に、ラミスは"剣王"に闘いを挑む。


「さあ、優雅(エレガント)に参りますわ!」

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