第224話 「どっちなんですの?ですわ」
ラミスは北の街で合流し、自分の部屋に戻る前にバラン将軍を呼び止め話を聞く。
「ふむ……。姫様、確かにヘルニア帝国には"剣王"の称号を持つ者が二人居ります。……しかし残念ながら、その二人がどの程度の実力を持つ者なのかは、俺には分かりません。」
──二人!?
ヘルニア帝国に二人もの"剣王"が居る事に、ラミスは酷く驚いた。
古の怪物達だけでも十分厄介なのだ。その上、更に"剣王"の称号を持つ者が二人も居るとなっては、かなりの脅威と言えるだろう。
とりあえず今分かっている事は、そのヘルニア帝国の"剣王"の一人は、ベルモント将軍よりも実力が上と言う事である。
「でっ、ではバラン将軍とベルモント将軍では、どちらの方が強いのですの!?」
……問題はそこである。
もし仮にバラン将軍がベルモント将軍よりも弱いのであれば、この戦いは打つ手がなく絶望的な状況へと追い込まれてしまう事だろう。
だがバラン将軍が、ベルモント将軍よりも強いのであれば……。まだ打つ手が残されており、この戦いに一筋の光明が見出だす事が出来る。
「一概には言えませんが……。以前手合わせを、お願いした時は俺が勝利しております。」
「────!!」
……繋がった。何とか首の皮一枚、繋げる事が出来た。
バラン将軍の方が実力が上なのであれば、まだ打つ手が残されており、ホースデール王国を救う事が出来るのかも知れない。
ラミスは考える。ホースデール王国を救う為の策を……。ベルモント将軍がヘルニア帝国の"剣王"に勝てないのであれば───。
「バラン将軍、あのですわね……。ごにょごにょごにょ……。」
ラミスはバラン将軍に次なる作戦を、ごにょごにょとお願いした。
「……了解致しました。このバラン、必ずや姫様に勝利を御覧に入れて見せます。」
────────。
前回と同じく豚王を倒し、ラミスはクリストフ将軍と共に蛇王に挑んでいく。
「はあーーーーーーーーー!!」
──ドゴォ!!
煌煌しく体を光り輝かせ、ラミスは切り裂く旋風と共に第三の牙を放つ。
「真・プリンセス"空牙"!!」
新たな奥義"三空殺"を会得したラミスは、前回より遥かに早く蛇王を仕止める事に成功する。
……これにより、前回より早くホースデール王国へ救援に向かう事が出来るだろう。
クリストフ将軍の放つ渾身の一撃が、蛇王の体を斬り裂くのを空中で見ながら……。必ずホースデール王国を救うのだと、心に固く違うラミス姫だった。
「あばーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!?◯△○」あばばばばばば
……ぴくぴく。
「あば、あばば……。о△о」っ
……ぷすぷす。
やはり最後の詰めが甘く、あばあばしてしまうラミス姫様でした。




