第209話 「特訓の成果を、お見せしますわ」
──ザッ。
「……ほう。小娘、貴様一体何者だ?」
セルゲイが、もう居ないので素直にきちんと登場するゲイオスさん。
「天下の大プリンセスですわ。」
「……ほう。」
ゲイオスは剣を構え、ギラリとラミスを睨み付ける。以前とは違い、ゲイオスはラミスを一人の敵として認識している様だ。
「ラミスー!」
グレミオがやっと状況を理解し、慌ててラミスの元に駆け寄ってくるが、ラミスはそれを制止する。
「グレミオ。……あの剣士は少々危険ですの、貴方は下がっていてくださる?」
「……え?一体何を言ってるんだ?ラミス。」
驚く騎士グレミオだが……。グレミオは薄々は気が付いていた。ラミスとゲイオスの放つ、恐ろしい闘気に。
「行くぞ!」
──シュバッ!
ゲイオスの剣が唸り、恐ろしい斬撃の数々がラミスの身に襲いかかる。
──ヒュッ。
それを間一髪で回避すラミス。
──!?
回避出来る!あの"凄腕の剣士"こと、ゲイオスの剣速を見切れている。……多少ギリギリではあるのだが、ラミスはゲイオスの高速の剣に反応出来る様になっていた。
──ゆらり。
……そして、それ以上にラミスは落ち着いていた。目隠しをした修行の賜物なのだろう。
ラミスは常に冷静に落ち着き、自らの実力以上の力を発揮する事が出来ていた。
「何ぃ!馬鹿なっ!?この俺の高速の斬撃の数々を容易く見切るだと!?」
体の軸をずらし、最小限の動きでゲイオスの斬撃を回避するラミス。……最早、ゲイオスの刃はラミス姫の体に届く事は無かった。
「ふっ!」
ラミスは瞬時に踏み込み、ゲイオスとの距離を詰める。そして、その踏み込みと合わせ思いっきり拳を振りかぶった。
──バチッ、バチバチバチッ!!
「プリンセス"マグナム"!!」
凄まじい雷鳴が届き、ゲイオスの体を撃ち貫く。
「…………。」
ラミスは自分が強くなっている事に驚いていた。あの辛い鍛練の日々は決して無駄では無かったのだと実感し、ラミスは微笑んだ。
気持ちを改め、再度目隠しの鍛練に励むラミス。
ラミスは当初、目隠しの手合わせを隊長のゴライアスとしていた。
しかしラミスはゴライアスに勝利し、そして次はゲッペルスに勝利を収め、今はグレミオと拳を交えていた。
──ドカッ!
「あいたっ!」
ラミス姫の拳がグレミオを捉える。
「ほらグレミオ、手加減していては修行になりませんわよ!本気で来て下さいませ!」




