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第110話 「体が瞬時に反応しましたわ。」

「は、はーい。一番最初に鑑定して貰いたい人は、元気良く挙手をお願い致しまーす。」

「はっ、はい!」

涙を必死にこらえ、元気良くしゅぴっと手を上げる末女ミルフィー。

「ふふっ。では、ミルフィーに宿る神々の力を調べるわね。」


『ミルフィー』四神──の力、幻術の力を宿す。

「見習い魔術師」ランクF レベル2

「治療の力」

怪我や病を治療する。又、体の欠損も修復可能。

「殲滅の力」

風の刃を放ち、敵を殲滅する。

「防壁の力」

魔法等から身を守る、防御壁を作り出す。


「ミルフィーの神々の力は、この三つね。何か、新しい神々の力が増えていますけれど。先日ラミスが言っていた、風の様な攻撃魔法とはこれの事だったのね。」

「あら?やっぱりありましたのね、ミルフィーの攻撃魔法は。で、でも。二日前に試した時には出ませんでしたわね、どういう事なのかしら?」

使える時と、使えない事があるのは一体どういう事なのだろうか?また、いきなり使える様になったのだろうか。

いや、姉ナコッタも今回の様に新しい神々の力を使える様になったのだ。何かしら、条件はあるとは思うのだが。しかし、その条件と言うのは、どの様な条件なのだろうか?

……姉ナコッタの新しい神々の力である、鑑定の力でそれが分かればいいのだが。

それともう一つ、ミルフィーに新しい神々の力が追加されているのも気になる。

……"防壁"の力。

残念ながら、あの豚王(オークキング)相手には効果は薄そうではあるのだが。今後の戦略の幅が広がるのは確かだろう。


「ちなみにミルフィーに宿る神様は、龍の姿をした神様よ。良かったわね、蛇じゃないみたいよ。」

良かったわね、蛇じゃないみたいよ……。

蛇じゃないみたいよ……。

じゃないみたいよ……。

みたいよ……。

(えこー)


「……うう。」

その言葉に、ミルフィーの目から大粒の涙が(こぼ)れ落ちる。

「……良かった。」

……ぽろぽろ。

「蛇じゃなくて良かったー。びえーん。」

余程、蛇が苦手だったのだろう。安心したのか気が緩み、涙が止まる事の無いミルフィーであった。

「おめでとう、ミルフィー!」

……ひしっ。

とりあえず、妹に抱き付くラミス姫たま。

……うん、何これ。私達は一体何を見せられているのだろうか。とりあえず、蛇じゃなくて良かったね、ミルフィー姫。

妹ミルフィーに抱き付き、頬をすりすりするラミス姫だが。二日前、これはリヴァイアサンだから海蛇ですわっ!……キリッ。と、思いっきり蛇扱いした事を後悔し、反省するラミス姫様。

「ごめんなさいミルフィー、そんなに気にしてたなんて……。本当に、ごめんなさい。そうよね、蛇さんより可愛い動物の方がいいわよね。」

……よしよし。

何とか一件落着の四人姉妹であった。めでたし、めでたし……。


「そう?似たようなもんじゃない?リヴァイアサンもそのドラゴンも、そんなに大差無いと思うけど?」

──!?

「……リンお姉様?」

……な、なな何て事を(おっしゃ)るますですの?リンお姉様、お正気でございますか??と、姉リンの100%空気を読む事すら拒否るスタイルのお言葉に震える姉ナコッタ。

そしてナコッタは、その言葉を聞いたミルフィーの様子をはらはらしながら伺う。

…………。

「ご覧下さい、耳を塞いでますわ。 ̄△ ̄」

……ミルフィーのお耳を、がっちりフォールド済みのラミス姫たま。

「ラミスー。グッ♪>△<」b

びっと親指を立てる、ナコッタ姫様であった。

……びっ。

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