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剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
王の名を持つ獣編

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101/316

第101話 「自らの未熟さを、痛感致しましたわ」

「……承知致しました。」

クリストフは、真剣から木剣に持ち替える。


……ラミスは、クリストフ将軍の纏(まと)う空気が変わった事に気が付く。

先程までの優しいクリストフ将軍とは全く違う闘気に当てられ、ラミスは対峙して初めてクリストフ将軍の放つ殺気の恐ろしさと、その強さを理解した。


「行きますわよ。」

──しゅばばばばっ。


ラミスの攻撃速度は以前と比べて、かなりの速度に達していた。

しかしクリストフは、その攻撃の全てを完璧に見切り、最小限の動きで回避していく。


ラミスの拳は空(むな)しく空を切り、攻撃が一度も当たらない事に驚くラミス。

「うーん、流石ですわね。」


……いや、当然だろう。

ラミスが手も足も出ない強敵、あの"凄腕の剣士"ことゲイオスを瞬時に倒す姉リン。そのリンでさえ、手こずる豚(オーク)をクリストフ将軍は一刀の元に斬り捨てていたのだ。

今のラミスが、どう足掻(あが)いた所で勝てる訳は無いだろう。


遠い。……まだまだ、何もかもが遠すぎる。そう実感し、ラミスは自(みずか)ら未熟さを悔しがった。


「お姉様……。あの、一体お庭で何をされていらっしゃるのですか?」

どうやらクリストフ将軍との特訓を、ミルフィーに見付かってしまった様だ。


……あっ、とラミスは閃く。

「これは良い所に来ましたわ、ミルフィー。丁度、あれを試したい所でしたの……。治療を、お願い致しますわ。」


「……お姉様?」

ラミスは今の自分の実力では、決してクリストフ将軍に敵(かな)わない事を理解していた。そもそも、攻撃を当てる事すら至難の業なのだ。


……しかし。

──だが、しかし。

あの技なら?あの時、土壇場で使ったあの技なら───。


──バリバリバリッ!!

ラミスの周囲に雷(いかずち)が走り、辺りの石や木の葉が舞い上がる。


「行きますわよ!」

ラミスの眼光が鋭い光を放ちクリストフ将軍を睨みつけた、その瞬間───。


──!?

「……えっ。」

──ビタリ。

ラミスが気が付くと、ラミスの首元にクリストフ将軍の木剣がビタリと突き立てられていた。


「……何時(いつ)の間に?」

ラミスには、それが全く見えていなかった。ラミスにはクリストフが、何時(いつ)動いたのかすら理解出来ていなかったのである。


ラミスは自分とクリストフ将軍との間に、大きな壁がある事を痛感した。

スッと、木剣をしまうクリストフ。


「……申し訳ありません、姫。少し嫌な予感がしたもので。」


クリストフ将軍の長年に於(お)ける、戦いの直感と言う物なのだろうか?それとも戦士としての生存本能、危険察知能力なのだろうか。

クリストフはラミスの技が危険だと、瞬時に判断したのである。


実力の差はあれど、この時。クリストフはラミスに眠る武の才に、底知れぬ恐怖を感じ取っていた。

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― 新着の感想 ―
クリストフ、ツワモノ過ぎて真面に攻撃が噛み合わないでやんの。 お陰でラミス本人は圧倒的大敗してる気分だろうけど、クリストフ的には(ヤバい。姫さまヤバい! 真面にやってられんぞ!?)って感じなんじゃない…
クリストフやっぱ強いんだ〜♪ でもそのクリストフでさえも、危険を感じ本気を出さざるを得なかったラミちゃんの必殺技!! これはもしかしてもしかするのか??
強さのインフレ化が止まらない。 既に王子はヤムチャ化。 かくなる上はラミスもスーパーラミス姫になるしか! (「`・ω・)「 クリストフは強者感あって好きです。 (*´ω`*)
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