第14話 お茶会。
おばさまの屋敷の庭で、ガーデンパーティー。
お茶会のつもりできたが、軽食の用意もしてあった。ちょうどお昼になるから。
小さい紳士たちは、特に怖気づくこともなく堂々とおじさまとおばさまにご挨拶が出来た。
「お招きありがとうございます。アシル家フェリックスと申します。」
「ジルベールともうします。ごしょうたいありがとうございます。」
おじさま、おばさまはもちろん、居並ぶ侍女さんや女中さんたちも満面の笑み。
手土産は執事さんが取引先から手に入れたという、華国の緑茶。かなり珍しい。
きれいにラッピングされたそれを、先ほどジルがおばさまに渡していた。
侍女役でついて来たが、食事には参加させていただいた。
子どもでも食べやすいように、カナッペにしてあったり、小さいクレープに巻いてあったり、デザートも小さく、いろいろとたくさん食べれる工夫がしてある。
お坊ちゃまたちはにこやかにお話しながら、食事を楽しんでいるようだ。良かった。美味しいし。
「かわいらしい子供たちね。」
「そうなんです。いい子たちですよ!おばさま。」
「あなたにもずいぶんとなついているみたいね。」
「私は今、庭師と教師の二本立てなので。忙しくて、楽しいです。」
「そう。体に気を付けるのよ?」
「はい。ありがとうございます。」
おばさまと話しながら、二人を見ると、マルクさんに案内してもらって庭の散歩に行くみたいだ。私を見つけて手を振っている。ここの庭は広いからね。いい腹ごなしになるね。
「あなたも一緒に行きたいんでしょう?行ってらっしゃい。」
おばさまが呆れたように背中を押してくれる。
スカートのすそをつまんで、駆けだす。
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「楽しかったわね?」
「うん。」
帰りの馬車では、お坊ちゃまたちはお疲れなのか、思いのほか静かだった。
「綺麗な庭だったでしょう?お姉さんの先生が作った庭なのよ。」
「ふーん。せんせいのせんせい?きれいだった。いけにね おおきなおさかなもいたよ。でも ぼく じぶんのにわのほうがすき。」
「あら。うふふっ。嬉しいこと言ってくれるじゃないの、ジル。」
「そうだな。僕も自分の庭の方が落ち着ける。」
あらあら。フェリまで?嬉しいわ。
私の両側に座ったお坊ちゃまたちは、うとうとし始めた。いい一日だったわ。
向かいの席に座った執事さんが、目を細めて笑う。




