表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

第3話

「良いな。今度こそ地上を手に入れるのだぞ」

神官之人から彼や是やと注文を序でという形で頼まれつつ、魔界の神は、内心、ただただ不安しかない魔王に向かって言うと、魔王は再び、地上へと向かったのである。

「何を読んでいると思えば、家具のカタログかい」

「ええ。そろそろ新調しようかと思いましてね」

神官之人は「序でに羽毛枕に羽毛布団もお願い出来ますかね?」と、どういう訳なのか分からないものの、別世界との繋がりを持つ魔界の神に向かって言ったのだ。

「ああ。構わんぞ」

ったく魔界の神に大金を要求しながら、更にパシリのように使うとは、神官職は侮れん。

「まあまあ。そう言わずに…。中立の立場なんですから仕方ないでしょう」

命ある者には、平等に接することをモットーとしていることから、魔界にいる以上、他に楽しみはどこにあるとでも?と神官之人は、この機会に家具を新調することを決め込んだのである。

「確かに人間からすると、魔界は何も無いから仕方無いかも知れないな…」

食材もろくに育たぬ環境だからこそ、魔王には地上の世界の文化を手に入れて貰いたいモノだと思ったのだ。

「それならそう言えばいいのに…」

「そ、そうであったな」

手に入れるというよりも文化を習って来いと伝えれば良かったな…と、魔界の神は、今更の如くで命を間違えてしまったことに気付いたのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ