表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

さくらの道

作者: 碧蜜柑

春は憂鬱。

色とりどりの春の服を着た人々も、皆が灰色に見える。

私の足取りは今日も重い。


四月は新しい出会い、新しい場所との出会い、新しい人との出会い。

私は新しいことが苦手。新しいは平穏を崩す。新しいは日常を壊す。

四月になるたび、私は生まれ変わる。

すべてがリセットされ、新しいに慣れるために、一から自分を作り直す。


どうして皆は、新しいに蹂躙されてしまわないの?

どうしていつもと違うのに、いつもと同じようにふるまえるの?


ふと顔を上げる。


画面いっぱいの桜の花びらがさわさわ揺れる。

空の画角を覆いつくすように、さわさわと揺れる。

何百年もの昔から今も変わらず。


私はさくらになりたい。

変わらずさわさわ揺れるさくらになりたい。


さくらの道を通いなれた道をゆっくりと歩いていく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ