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最終話 遥か彼方に交わした誓い。 〜夜鈴を探して、星空の果てに〜

 桜舞う中に響く優しげな声。星空の下、涼やかな鈴の音と流れる黒髪。

 そして悲しげに、祈るように紡がれた言葉。

 夜空の下で差し伸べられた扇は、美しく華やかにきらめく。まるで星のごとく。

 なぜかはわからない。僕はずっと彼女を探している。顔も名前も知らない彼女。

 でも叶えなくてはいけない約束がある。知らないはずの彼女を僕は知っている。

 なぜだろう、こんなに悲しいのは。なぜだろう、こんなに切ないのは。

 約束を果たすために、今日も僕は祈り続ける。

 まだ見たことのない彼女に出逢うために。


 雨音の中に響く楽しげな声。雨音と調和し、心地よいリズムを刻む鈴。

 微笑む口元は、何よりも愛らしい。

 なぜかはわからない。ずっと彼女を探している。

 顔も名前も知らないけれど、この夕空に架かる虹を追っていけば、会える気がする。

 この果てにはきっと彼女がいる。 いつか心の準備ができたら、彼女を探しに行こう。

 まだ見たことのない彼女に出会うために。


 夜空に散りばめられた星々。

 星の輝きと共に夢の世界への扉が開く。

 これは、二人の少女の物語。夢を見ることで過去と未来を知る力を持った者の物語。

 いくつもの時を見、未来を知り、悪しき者をこの世より追放する。邪悪なる力よりこの世界を守る。それが少女たちの宿命だった。

 それぞれの守り神を探し出し、その者たちの導きによって夢の道をたどる。見たことすべては自らの前世やその前、さらに前に関わること。そして、悪しき者を封じる手がかりとなることだった。

 神々が輪を作り封印の術を唱えた時、時空の扉は閉ざされ、悪しき者は消え去る。すべては、天と地と時の間にある時空の歪みから始まった。

 すべてをかけて命をも捨てる覚悟で立ち向かう。運命にあがらうことなく。

 少女たちは天地の声、時の声を聞く力を持って生まれてきた。少女たちの行動は世界の行く末を左右する。

 これが天地の理。定められた運命。

 二人の少女の出会いがこの世界の行く末を変える。希望か絶望か。すべては遥か昔から始まっていた。時の流れを見ることで多くを知る。夜空の星のように散りばめられた、パーツを集めて真実を見出す。本当に求める者のみが知る真実。

 夢は多くを語らない。そして守り神も。語られたことから、見たことから、自らの力で見つけ出すのだ。よく見、聞き、考えた者にしか分からないことを。

 今、少女たちはさらなる扉を開いた。この先へ踏み出せば、もう二度と自分の力では戻ってこられない。それでも少女たちは歩き続ける。一つ道を誤れば、世界を破滅に導く人生を。恐れずに顔をあげて。まっすぐに前を見て。逆風にも負けず。

 運命。そう名付けられた柵。

 でもそれは、すべて自分の選択の上にある。自らが選んだことなのだ。


 夜空に輝く流れ星に願いを込めたら、君に届くかな。叶えたい夢は君を守るため、伝えたい気持ちはたくさんあって。それでも伝えられなくて。

 君にまた巡り会えるなら、きっと伝えるから。大切な君に捧げるよ。永遠を誓って。

 雪降る夜の星が美しい。それは君がいるから。

 夢見ているのは大切な君の幸せだけ。

 朝日が昇る前に、夕日が沈む時に、見上げれば空に輝くよ。願い星。

 視線が絡む前に、想いが届く前に、引き裂かれる運命でも、祈る力は誰にも負けない。隣にいる君のために祈るよ、すべてを捧げて。

 いくつもの時を超えて行く。約束の場所へと。夢は魔法の道。行くよ渡殿から、君の元へ。

 繫れ、君の夢と。聞こえる、君の声が。届いて、僕の願い。星に乗って遥か彼方まで。

 巡り会える前に、再び会える前に終わってしまうならせめて。世界を救うなんてすごいことできないけど、大切な君のために祈るよ。全てを捧げて。


 夜が、闇が、悲しみが、いつまでも続くわけではない。月が明るく照っているのも、太陽の代わりに世界を見守っているから。懸命に光輝いているのだ。

 月がない日でも、星が輝いている。小さな光は、太陽や月には及ばないけれど、確かな輝きを持っている。いつでも光が、希望があることを教えてくれる。

 夜の闇に打ちひしがれ、希望の光を見失った者に、必ず朝が訪れることを教えてくれる。

 明日があることを信れば、明日はやってくる。正しい知恵と勇気を持って、明日へ歩み続ける。

 これは、永遠の物語。

 願いの力はどこまでも届く。夢を見て、真実を知って、願い、求めて。

 その先にある幸せを、希望を見つけるために。

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