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コミカル三国志(第二部)  作者: ダメ人間
第三章 暗殺の闇
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六十五.一発芸はしたくない

「あぁ~~~ん!そんなとこ攻めちゃらめぇええええ!!」


 というような拷問が行われていた。

 あらゆる方法を駆使して、吉平の肉体をいじめつけている。

 気を失いそうになると水をかけ、体に朱の落書きが刻まれていった。

 ところが・・・


「曹操様ダメですわ~~ん!奴は全然吐きまちぇん!!」


 仲間は売らないという吉平の意思は本物であった。

 乾魚のように枯れるだけで、口を動かそうとする様子は見られない。


「大した奴だ。―――ならば、別の手を使おう」


 曹操は一計を案じることにした。


『曹孟徳回復記念会開催!病が治って元気百倍!回復!回復ぅ!!!』


 彼は知己に、自身が快癒かいゆしたと報告し、同時にその祝宴を開くことを伝え回った。


 無論、断ることなど出来はしない。


 その日の夕方、相府の宴の席には、都の重鎮たちが揃いに揃った。

 廊下や庇には装飾が施され、灯りに揺られて輝きが重ねられている。


「~~~♪」


 曹操は誰の目からみても機嫌が良いように感じられた。

 自ら酒瓶を持ち、合間を歩いて賓客のもてなしをしているので、来客者たちは皆、心を緩めていた。


 御馳走をたいらげ、詩を歌い、楽士が奏でる音楽に酔いしれ、宴もたけなわになったその時、主人の曹操が立って、


「私は無骨者ですが、興を用いて皆様をもてなす術は心得ております。ここでちょっと一風変わったモノをご覧いただきたい。どうか酒をお醒ましならぬように」


 断りの挨拶をすますと、傍らの待臣に小言で命令した。


((何だ!何だ!何が起きるのだ!超楽しみ~~!!))


 何か余興が起きるのかと、来客一同は拍手を送った。


 とっころが!


 ―――やがてそこへ連れられたのは、十名の獄卒と、縄で縛られた一人の罪人であった。

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