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人がゴミのようだ
死屍累々。
崩れた雪壁に埋もれ横たわる者。雪玉を食らい意識を手放した者が暑い日差しに溶けだした雪に濡れている。
街は、暴力に支配されていた。
―ズドンッ!
敵側の最後の壁に雪玉が打ち込まれていく。
「ひぃぃっ!おが~ぢゃ~ん!」
「降参だ!我々は降参を…」
「喚くな!雪を集めて壁を増やしせ!」
「玉だ、もっと玉を持って来い!」
壁の裏側では、敵軍が必死の抵抗をしている。
「外角高めっ!」
―ズドンッ!
「ぎゃあっ!?」
「カールがやられた!衛生兵!(メディーック!)」
「っ!頭を下げろ!死にたいのか貴様っ!」
シャドの投げた雪玉が通路を塞いだ分厚い雪壁を貫いていく
「次」
「サー」
真剣な顔でシャドに雪玉を渡していく街のおばさん
―ズドンッ!
「っぎゃ!?」
「トム爺さーん!?」
また一人消えた。




