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天衣無縫

「いい汗かいた…」


息も絶え絶えになった男性と、満足げに彼の角を掴んだシャドは彼を引きずりながら席に戻ってきた。


「ゼ…ゼひゅ…たすけ…」



―離してやる訳にはいきませんか?


不思議な攻防を無視して、イグナシオと店主はカウンターで酒を飲んでいる。

あの状況で酒を飲んでられる二人が、不思議で仕方ない。


天井に立ち止まり壁を走る人の領域を超えた動き。

謎の儀式ガバティは邪教徒も腰を抜かし、私ももう立ち上がれません。


―私の腰は抜けました。


「シャド、門も開いたみたいだけど大丈夫か?」


「…予定は未定なう。今日はもう行かない」


艶々と答える貴男は何者ですか?



テーブルや椅子をシャドが壁沿いに避けていく。


「俺はもう戻るからよ、適当に寝てけや」


「うぃっす!」


酒場だけど寝泊まり出来るとは何事か?


床に毛布を敷いて横になるだけでで宿泊施設になるんです。


ほうきはどこやったかな~?箒や~い?箒はどこいった~?」


シャドは箒を求めて右左、ちゃんと床を這い出から敷物するんですか、なかなか芸(?)が細かい。

でも、箒は無機物だからいくら呼んでも返事はしてくれないと思います。


「さっきマスター薪がが足りねえとか言いながらも燃やしてたぞ?」


「オッサン人の私物に何してくれてんのっ!?」


燃える物として箒を薪にしちゃったとかマスターなにしてるんですか…


そして箒が私物とかシャドは何をしてるんですか?


「ないならいいや」とか言いながらシャドは床に敷いた毛布を引き摺って歩き始める。


「…シャド、なにしてるの?」


「箒がないからモップの代わり?」


そのまま外へ引き摺っていきバサバサと叩いている。


そして、シャドは毛布を引き摺って部屋の隅に並べられたテーブルの下に潜り込む。


「んじゃ、おやすみなさい」


テーブルの下に綺麗に収まったけど、そこ掃除してませんよ?

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