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第十三話

遅くなりましたが編集しました!!

さらにおかしな点などがありましたらご指摘のほどよろしくお願いします

m(_ _)m

オレとリクは離れ離れにならないように気を付けながら他の魔物たちの流れに逆らわず、


流れに乗るようにして海に突然現れた道を突き進んでいる


走り出してからもう既に数時間ほど経っているけど周りの魔物たちは勢いが衰えるどころか更に増していってる


空も海も魔物で埋め尽くされて、それぞれの魔物が興奮からか叫び声を上げている


暫くすると、遥か遠くに船らしきものが見えてきた


人間ならどうやっても見えないような距離にあるが魔物になったオレにはごく普通に見える


木製の帆船のようで察するに技術レベルは前世で言う中世辺りだろうか?


けど魔法があるからそっちの技術が発展してるんだろうか?


そんなことを考えながら更に船をよく見る


その帆船は当たり前のことだが軍艦のようで大砲が多数載せられてるのが見えると同時にそれを準備してる兵士も目に映った


よく見ると大砲は中世的な船とは異なり不釣合いに近代的な形状をしている


前世では迫撃砲と呼ばれる部類に入るだろう


オレはそれを疑問に思いつつも、ここにきて初めてこの世界に人がいることを知ることができた


そのことが内心オレは嬉しかったが、同時に悲しくなった


なぜならオレはもう人じゃないからだ


前世にあったどの物語でも人と魔物は戦っていた


この世界でもそれは同じなんだろう


現に、これからオレの目の前で戦いを始めようとしている


そうやって感傷に浸っていたが、このままではダメだとすぐに頭を切り替える


今この戦いをどうやって生き残るか、それだけを思考するために集中する


他の魔物たちの勢いに乗って突撃するか?


だめだ、嫌な予感がするし、勢いに頼るのは危険だ


ならあの時の森みたいに焼き払うか?


いや、幾らオレが進化したと言ってもアレはかなりの魔力を食うからまたぶっ倒れるかもしれないし、


この魔法を使ったことによって最悪オレの心は壊れてしまうかもしれない・・・・・・・・・


ならどうするか・・・・・・・・



オレはふと隣を走っている体長2メートル以上はあるだろうウルフの背中に飛び乗った


異常な興奮状態のウルフや魔物たちはどうやら他の魔物に興味を示さないらしい


背中に飛び乗ったオレをウルフは一目見るだけで無視をした






・・・・・・・・・やっべーーーーーーー!!!!


マジ焦った!!何やってんのオレ!!


こんなデカイウルフの背中に飛び乗っちゃうオレって何!?


下手したらここで殺し合いだよ!!


これを無意識にやってしまった自分が怖い・・・・・・


けどまあこのウルフも見逃してくれたことだし、よしとするか!!


何処かの誰かが開き直ったとか言った気がするがオレはそんなこと気にしない!!




さて、気を取り直してオレは未だに遠くに見える人の布陣状態を観察する


オレから見て右側の陣形は素人のオレでもわかる防御陣形だ


前面を大盾を持ってゴツイ鎧の歩兵が横に500人くらいが何列にも並んでいる


たぶん大盾に何かしらの魔法を施してるんだろう


大盾を包むかのように魔力を纏っている


これは魔法が使えると判ってから、魔力の流れを感じ取る練習をしていたら副産物的に物に帯びた魔力を見えるようになったのだ


そしてその大盾の兵士達の後ろには数万に及ぶだろう兵士達が幾重にも層を形成し、


その後ろに弓兵やローブを纏った恐らく魔法使いだろう人たち、そしてここにも砲を構える人が控えていた


それだけで充分警戒するに値するが、最も危惧すべきはその兵士達の後ろにある


正体不明の巨大な軍艦だ


これがただの軍艦だと言ってしまったらそれまでだがオレにはあれが尋常じゃない魔力を帯びてるってことがわかる


前に構えてる兵士の大盾から溢れてる魔力と比べたら、月とすっぽんくらいの違いだ


これはヤバイ、あの溢れ出てくる魔力の量はヤバ過ぎる


オレの背中に汗が流れる


あれだけには近づいちゃいけない


さっきからずっとオレの中の本能が警鐘を鳴らし続けてる


けど周りの魔物たちは興奮状態であの軍艦が目に入っていないらしい


オレとリクの命が危ない!!


活路を求めるために改めて人の陣容を見てみる


中央は違う旗が三本掲げてるから恐らく右とは別の国なんだろう


流石に右側の兵には及ばないようだがキチンと隊列を組んで大盾を構えている


次に左側の陣容だがこれは流石に酷すぎる


装備がバラバラで中には防具すら着ずにボロボロの剣を持つ者までいる


隊列すら入り乱れていて、中には逃げようとしてキチンと鎧を着た兵に切り殺されている始末だ


あれを兵と呼ぶには流石に酷すぎるからたぶん農民を徴用してきたんだろう


農民が逃げないように後ろに綺麗な鎧を着た兵士達が槍を前に向けている


あれでは魔物が敵なんだか、前列の歩兵が敵なんだかわからんなぁ・・・・・・



右とも中央ともの違う旗を掲げてるから恐らくこれも別の国なんだろう


最後に海の上に並んでいる艦隊に目を向ける


これも違う旗を掲げてるから役割を分担してるんだろう


軍艦に乗っている兵士達は常に動き回っていて、大砲を構えている兵士だけが動かずジッとこっちに照準を合わせている


その中で奥に他の軍艦と比べても一番デカイ船がある


恐らくあれが旗艦だろう


その甲板で椅子に座る女性と横に立つ壮年の男性が目に入った


着ている服装が明らかに高そうだからあれが指揮官だろうな


そうやって眺めていたら不意に壮年の男性と目が合った


オレはビックリして固まっているが向こうはこっちを真っ直ぐ見ている


オレはすぐにそこから目を離した


おいおい嘘だろ


あの距離からオレが見てるの判るってどんな人間だよ


少しの間放心していたがすぐに気持ちを切り替える


そうだ、今は生き残るためだけを考えなきゃ


取り敢えず陣形を見るだけで大体の国の度合いが見て取れる


そうなると生き残る術は左を攻撃することのみだ


あの杜撰な隊列もオレにとってこれほど都合のいいことはない


即席で作戦を立ててみる


まず相手にぶつかる直前に左側の中央部と前列の適当なトコに練習と改良により可能になった【火の玉爆弾三号】を多数落とす


【火の玉爆弾三号】とは見た目はただの火の玉だけど地面に当たると結構な威力で爆発するという


威力の割りに魔力の消費が少ないとても燃費のいい魔法なのだ~


え?ネーミングセンスがない?


煩いわ!!


まあそれを左の中央部と前列に落として相手を混乱させる


うまくいけばあの見るからに士気の低い前列の農民達は逃げ出すだろうからそうすれば更に混乱する


まあ目の前から迫ってくる魔物と行き成り落ちてくる魔法に少なくとも混乱することは確実だろうから


それで取り敢えず目標は達成だ


そして後は魔物達がそこに突っ込めば作戦は完了だ


相手は魔物が突っ込んで来てさらに混乱するだろうし、他のところに突っ込んだ魔物も圧力の低いところに


集まってくるだろうから左側で人と魔物の混戦になるだろう


そうなれば海の艦隊とか左の兵隊達も迂闊に攻撃が出来なくなる


その中をオレとリクがドサクサに紛れて魔物達を適当に殺しまわって後は人の大陸の方に逃げる


全部順調にいけばレベルアップは出来るし、魔物だらけの所よりは安全な土地に出れるから一石二鳥!!


オレかなりいい案出てんじゃねぇか?


けど、必ずうまくいくとは限らないからオレも気を引き締めていかないとな




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