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第十話

遅くなってスンマセンm(_ _;)m

他の小説が気になってサボってました(-人-;)

まだ見てくれてる人又はこれから見る人はお楽しみください(*^-^)

オレは暫くの時間、声を押し殺して涙を流し続けた


自分の弱い姿をリクには見せたくなかった


けど涙が止まらない


自分の力に対する恐怖とリクが残ってくれていることへの喜びと安心感、色々な感情が入り混じって自分で涙を堪えようとしても止められなかった


結構な時間泣き続けたが、その間リクは静かにオレの背中に凭れるようにして待っていてくれた





オレが落ち着いた時には陽がもう大分暮れてきていた


ヤバイなぁ・・・・・・・


一通り泣いたら今になって恥ずかしくなってきた・・・・・・・////


後ろに凭れかかるように座っているリクには心から感謝してるけど恥ずかしくて後ろを振り向けない


オレってこんなに恥ずかしがりだったっけな・・・・・・


けど後ろに誰かが居てくれる安心感があって、この状況がすごく心地いい


ずっとこんなだったらいいのにな・・・・・・・



「グガァ・・・・・・・カァ・・・・・・・・・・ZZzzzz」



・・・・・・またこれかよ・・・・・


コイツは・・・よくこんな良い雰囲気のときにそれをぶち壊すようなことしてくれるなぁ・・・・


そうだよな・・・普通に考えたらコイツに慰めるなんて思考が出来るわけないよなぁ・・・・


こんな奴に慰められてると思ってた少し前の自分をおもいっきりぶん殴ってやりたい気分だ・・・・



けどコイツがとった行動によってオレが落ち着けたのも事実だ


今回はなんかすげぇ認めたくねぇけど、リクには本当に感謝しねえといけねぇな


今リクをスッッッッゲーーーーーー殴ってやりたい気分だけど今回はゆっくり寝かせてやるか


そしてオレもリクの背中に凭れて2人で背中合わせになるようにして眠りに就いた





目覚めというものは唐突にやってくるものだ


何かがオレたちに襲い掛かってくる気配を感じて一気に意識が覚醒した


オレはすぐにその場から飛び退く


後ろに少しだけ視線をやるとリクも飛び退いていて無事だった


それにホッとしたオレは次にオレたちに襲い掛かってきた奴に目を向けた


オレたちに襲い掛かってきたのは色は違うがウルフで間違いなかった


オレが倒したウルフは灰色だったが、今目の前にいるウルフは橙色をしていた


灰色のウルフより橙色のウルフの方が存在の格が上なのはわかるが、それでもハイゴブリンより少し下だ


ハッとしてオレはすぐに辺りを見回した


・・・・・やっぱりな


案の定周りには少なくとも目の前のウルフを入れて8体に囲まれていた


幾ら相手より存在の格が上だろうと数で押されたら負けてしまう


オレたちもそれを利用してオークに勝ったんだからその逆だってありえる


進化してオレは今オークになったがハイゴブリンのときの身体能力があまりに低かったことから進化したとはいえあまり期待できない


リクの方はオレがキッチリと指示を出せば問題なく動いてくれるだろう


オレはリクに取り敢えず飛び掛ってきたウルフを蹴り飛ばすように指示を出す


その間オレは周りのウルフが隙を突いて飛び掛って来ないように警戒する


格ではハイゴブリンの方が上なので一対一なら負けることはない


難なくリクはウルフを蹴り飛ばした


その後はオレとリクは背中合わせになってウルフを警戒する


ウルフたちは数では勝っていてもまともに戦ったら自分たちも傷つくことがわかっているのでむやみに攻撃をすることができず膠着状態に陥ってしまった


この状況を打破するために魔法を使おうと思って火をウルフにぶつけるイメージをして放ってみたが何も起こらなかった


最初は意味がわからず何度もイメージしてみたが一向に変わらない


イメージの方にだけ思考をまわしたいが目の前にウルフがいる現状はイメージだけを思考するというのは自殺行為だ


だから余計に魔法が出ないことがオレを焦らせた


仕方なく火の玉のイメージだけを思考すると火の玉がウルフに向かって飛んでいったが遅いせいでウルフには難なく避けられてしまったがなんで魔法が使えなかったのかはわかった


魔法は完璧に事象をイメージしないと発動しないんだ


例えば火の玉なら、その火の玉の形・大きさ・温度・威力・速度をイメージしなきゃ発動しない


この内のどれか一つでも欠ければ自分のイメージする魔法は不発に終わる


これはかなり使い勝手が悪い


慣れていない中で今のような状況では、魔法なんてまず発動することなんてできない


イメージをしながら目の前の状況を把握するなんてことは場数をこなして慣れるしか上達する方法がない


気合でやってみるなんて方法もあるがオレには土壇場でそんなことをする度胸はない




そうやって膠着状態に陥ってから結構な時間が経った


全く事態は好転しない


緊張状態を長時間保ち続けるというのはとても難しい


生き物は必ず小さいながら隙が必ずできる


オレはその隙を狙って全思考をイメージに傾けることにした


しかし向こうも折角見つけた獲物を逃すまいと隙ができるのを虎視眈々と狙っている


オレは焦らずジッとウルフたちに隙ができるのを待ち続ける


これは先に動いたら負けだ


そう自分に言い聞かせなんとか平静を保ちつつ、どのような攻撃がウルフたちに最も有効かを考える


魔法に不慣れなでしかも身体能力も低いオレは今回のような囲まれた時にはハッキリ言って役立たずだ


だから今回はリクの身体能力の高さが勝利の鍵を握ることになる


存在の格とリクの身体能力の高さから考えてウルフ2体までなら遅れをとらず戦えると思う


そうなると残り6体をオレが足止めしなきゃならない


まず昨日やってしまった魔法は使えない


威力がおかしいくらい強いし、しかも魔力の消費がハンパないから使った後にぶっ倒れる


しかも一定方向にしかできないから、今のような囲まれている時には撃ち洩らしが多すぎる


そうなると先ほど放った火の玉をいっぱい撃てばいいと思ったのだが、これもやっぱり無駄が多い


色々考えたがやっぱり精密な魔法が使えないオレは火の玉で弾幕を作って足止めをすることにした


リクに合図を出したら目の前のウルフ2体に攻撃するよう指示して、オレは大声を出した


「ゴアアアアアアァァアァァァァァァァァ!!!!!!」


これでウルフたちの意識を一瞬だけオレに引き付ける


この隙にオレは合図を出してリクは目の前のウルフ2体に襲い掛かった


他のウルフたちはすぐにリクの背後から襲いかかろうとするが、オレがそうはさせない


オレの想像力をなめんなよ?


そしてオレはウルフたちの目の前に火の玉を10個ほど作り出して放った


さっき放った火の玉よりは速いけどそれでもやっぱり遅い


ウルフたちは普通に火の玉を回避する


オレは懸命に火の玉を作り出しては放つを繰り返して見事に弾幕の形成に成功した


するとリクはもう既に2体のウルフを倒してオレが作ってる弾幕の中に突進してきた



(おいおい!!オレそんな指示してないけど!!)



焦ってオレはすぐに弾幕をやめてリクの援護をしようとしたら、信じられない光景が目に入ってきた


リクは火の玉を避けた後のウルフの首を思いっきり殴りつけるとウルフの首から「グキッ・・・」とあまり聞いていたくない音が鳴った


オレが弾幕をやめたのでリクを背中から飛び掛ろうとしたウルフにリクは回し蹴りで吹き飛ばすとウルフの頭の部分が陥没していた


挟み撃ちで攻撃してきたウルフを紙一重で避けた後に片方の1体の腹を蹴り上げるとやはり肋骨であろう部分が折れる音が響き、その後振り向いたもう1体の顔面を殴り飛ばす


そしてまだ無傷な2体と手負いの1体に突っ込んでいって、いきなりのことに動揺しているウルフを尻目に手負いのウルフの首に肘打ちをするとウルフの首が折れて力無く倒れた


予想だにしない事態が起きて、しかも仲間の大多数をやられてはもはや勝てないと悟ったのだろう


残りの2体は二手に分かれて逃げ出した


けどリクはそれを許さず、1体のウルフの首に思いっきり殴りつけて気絶させるとソイツを持ち上げて


逃げてるウルフに向かって思いっきり投げつけた


気絶したウルフは逃げてる途中のウルフに命中してこけてしまい


そこをリクが素早く駆けつけ2体のとどめを刺すというあまりに現実離れした芸当を見せてくれた




・・・・・・・・・え?


これは一体どう言うことだ?


最初の2体はオレが弾幕を張ってたけど残りの6体は完璧リク一人の力で倒した


俺必要なくね?


するとリクから眩い光りが現れてオレは咄嗟に目を手で覆った


光りが止み何事かとリクのほうを見てみると、そこにリクの姿は無く随分スマートなオークの姿があった


オレはそれにビックリしたがすぐにこれが進化なんだと納得した


オレもこんな風に進化してたのか~と感慨深くなっていたら


「ソラニ・・・・・オイツイタ・・・・」


とリクが言葉に出した



いやいや


お前の進化は異常だからな?


あんなチート紛いなことをしたオレ前世の知識があるからいいとしてお前は何だ?


純粋な身体能力で幾ら格下で最初の2体はオレも援護をしてたと言ってもそれでも6体を普通倒せるか?


例え同じ身体能力を持っていてもオレには無理と断言しよう


つまり何が言いたいかと言うと・・・・・



お前はオレに追いついたんじゃなくて思いっきりオレを追い越していったんだよ!!


それにリクの姿メッチャスタイリッシュじゃん!!


明らかにスピード攻撃系の姿だよ!!


オレに比べて明らかにレベルが高い証拠じゃん!!


こんな事言ってもリクはまだ理解できないだろうから言わないけどさ・・・・・


けどこれはこの世界でオレが生きていく上でとても有利になったと言える


スピード攻撃系でしかも戦闘のセンスがずば抜けてるリクと前世の知識を使ってリクに指示しつつ魔法で援護するオレ


まだまだオレたちより強い奴はいっぱい居るだろうけどそれでも最初のゴブリンの頃に比べたら明らかに少なくなった


オレはオークに進化したリクを連れて大陸の南に向けて歩みだした








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