表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

第5期

「貴様、あまりなめるなよ、俺が、ここに来たら、そりゃ俺のもんに決まってるだろうが!!」


魔王が放つ、声に乗せた魔力の塊は、風に質量を持ち、かまいたちとなって、浩二に向かうが、


「傷は、付けさせない。」


桃花が前に立ちはだかり、障壁を作る。


「ふん。それぐらいの事で傷だのと、言われても困る。」


「うるぁああああ!!」


しづるが、お構いなしにエクス・クラインで斬りつける。


「ぐぅおおおぉお!!」


「きゃっ!!」


切りつけているしづるを、叩き落とす。どうにか体を捻って、着地するが痛み分けの形になる。


「よくも、俺の翼に傷つけやがって!!」


魔王は右手から、転移魔法を展開。


大きな片刃の斧を、手に取る。


その斧は、赤色の光を帯びていて、


「あれは、魔武器・・・?」


しづるの知識の中で、呪いを帯びている武器には、確かに周りの魔素を吸う武器があるが、あれは余りにも赤すぎる。私が魔法展開してもあそこまでの光は出せない。


「この街に来る前に、もらった代物だ。試し切りさせてもらうぞ!!」


魔王は、しづるにめがけて斧を投げつける。


しづるは、とっさに桃花が展開したのと同種の障壁を展開するが、隣から、叫ばれる。


「だめだ!!」



時間が、無かった。


しづるちゃんは、あれを呪いの系統の一種だと思ったみたいだけど、そんな優しいものじゃ無い。


あれは、『神殺し』の一種。人ではなく、太古に生き、死んでいった神々の遺産の一つ。


僕は、これから先起こる展開をわかっていたけれど、しづるちゃんを助ける為にしづるちゃんを弾き飛ばした。


斧は障壁を無かったかのように、突っ込んで来て僕の右腕を切りつける。


それを見ていた桃花ちゃんが、瞳孔が開いていくのも確認する。



光が、光が、光が、桃花を包む。


虹色の光が纏い、踊り、桃花を一種の幻想を形にしたかの様な存在へと昇格していく。桃花は、一瞬、光になったかと思うと、浩二の目の前に現れた。


「傷を。」


「大丈夫だよー。」


浩二はそう言うが、腕からの出血は相当量になっている。


桃花は黙って、唇を傷口に当てる。


腕に光が纏い、癒しを、救済を与えてくれる。


「お見事ー。」


浩二の腕はわずか3秒で、元通りになった。傷ついていたことの方が夢であったかのように。


「お前、私のマスターを、傷付けた覚悟は出来ているんだろうな!!」


普段、温厚な桃花は怒りを顕に、光を撒き散らす。その声にすら光は震える。


「よそ見してんじゃねぇぞ!!次は、お前だよ!!」


魔王は、『神殺し』の斧を投げつける。


「エンデ・リリト」


桃花の一口で、影は大きな獣の口となって、斧を喰らう。その神気ごと。


「お前は、なんだ・・・?これじゃまるで「お前が話していい時間は、終わった!!」魔王をも、

獣は喰らう。一口で。最初からそこに居なかったかのようにあっさりと。


「もう、いいよ。」


浩二の一言で、桃花を纏っていた光が空に消えていく。


泡のように。


「ん。魔王、倒したけど。本当に、手、大丈夫?」


「うん、大丈夫大丈夫。」


浩二は右手で、桃花を撫でる。


「しづるちゃんは、大丈夫?」


「え、えぇ。だいじょうぶです。」


「そっか、ならミッション終了だね。」


浩二は、空を見上げる、月は満月を欠けて、なお美しい。


「まとめてんじゃないわよ!!」


睦月が夜に紛れて、もどって来る。


「あんた、私、忘れてたでしょ。」


「ん、私は忘れてた。」


桃花のちゃちゃに 睦月が、ツっこむ


「あんたじゃないわよ!!」


「宿題は、忘れてたけど、睦月ちゃんは覚えてたよー。」


睦月はどこかほっとしたと思ったら、少し気まずそうになって、


「・・・それならいいのよ。私、先に帰るわよ」


「?どうしたんです、睦月さん、一緒に帰ればいいのに。」


しづるの疑問に、


「この街は、止まってたから。宿題しなくていーやって、しないでそのままにしてたんだよー。」


「ん。浩二の分は、もう私がやっておいた。」


「わー、偉いぞー。」


わしゃわしゃと撫でる。


「偉くなんかありません!!自分の宿題は自分で・・・・・・え?学生なんですか!?」


「「うん」」


二人は、ハモって答える。


今宵も更けゆく。

わんだーふぉれすとです!

桃花ちゃん無双となってしまいました。

彼らの学生生活とは!?次話にご期待ください!!

・・・後書きというより少年漫画の次回予告みたいになりましたね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ