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第2朝

ジリリという、無機質なベルの音を、目覚ましが奏でる。


僕は、うっすらと目を開けて半身を起こすと、奏者を止める。


「おはよう。」


桃香が、部屋のドアで立っていたので、ご挨拶。


「ん、おはよ。」


「なんで、居るの・・・?」


「居たら、いや?」


「いや、いやって訳じゃないけど・・・」


「なら、よかった。朝ごはん出来てるから」


そう言うと、桃花は部屋を出ていく。


「相変わらず、何考えてるか分からないなぁ・・・」


「貴方の事だけ。」


ドアから顔だけ出して答えると、また引っ込んだ。


「・・・。」


本当に、何考えてるかわからないなぁ。



顔を洗って、テーブルに着くと、苺ジャムが塗られたトーストにスクランブルエッグ、

それにウインナーが、3皿に綺麗に盛られていた。


「睦月ちゃんは?」


「寝てる。」


「相変わらず、お寝坊さんだね。」


彼女は、起きれないのに、寝かしておくと「なんで起こさないのよっ!!」って怒る、ちょっと困ったさんなのだ。


「起こしてくる。」


何時もの流れで、僕が席に着くと、桃花ちゃんが起こしに行く。


その10秒後、強烈な魔力を感じる。


探索を掛けないでも分かるほど濃い、魔の空気。睦月の叫びが聞こえる。


「アンタ、普通に起こしなさいよ!!」


ぎゃーぎゃー


どんな起こし方をしたのかは気になるが、睦月ちゃんが何やら、叫んでいる。


これは、もう少し掛かりそうだ。


1人で少し寂しく、もぐもぐしていると、来訪者。


「ようやく見つけましたぁあああ!!」


窓を叩き切って魔女、侵入。


やっぱりあれぐらいの反応があると、来るのはわかるけど、普通に玄関から入って欲しいなぁ。


とりあえず、この状態だと僕が危険なので、


「桃香ちゃん、ヘルプー」


間の抜けた言葉に関わらず、僕の影から桃香ちゃんがにゅっと出てくる。


「救難信号、キャッチ。」


犬のような桃香ちゃんを思わず、座ったまま頭をなでなでしてやる。


「ん。」


桃花ちゃんはそのまま身を屈めて、


撫でてもらいやすいポジションに落ち着く。


そのまましばらく撫でていると、


ぼーっと見ていた魔女がつっこむ。


「って、なんですか!?私は、こんな平和ボケしてる人たちを追いかけてこの街に来た訳じゃないんですよ!?」


「だーから、違うって言ってるじゃん。」


ようやく眠り姫が目覚めて、テーブル着。


髪と服装を暴れさせたまま、ご飯を食べ始める。


「でも、貴方は魔王でしょう!?」


「アンタは、はふっ魔王だったら、あづっ・・・何してようと殺すの?とんだ勇者様気取りね。ふーっふーっ」


「・・・そ、そういう訳ではありませんが、しかし、私に敵意を向けて来たのも事実ではないですか・・・!!」


「アンタが、もぐっ、私達に聖剣向けなきゃ私達だって、はむっ、にゃにもしてないわよ、

後、言っておくけどそんな紛い物の聖剣じゃ、むぐむぐ、私に傷は付けれても殺せないわよ。」


「ご飯たべながら喋ったら、めっ、だよ。」


睦月から、トーストを取る。


「・・・で?アンタはこのまま帰りたいの?私に、今度こそ殺されたいの?」


食事を中断された腹いせに、魔女を睨みつける睦月ちゃん。


桃花ちゃんは、トーストを持った手から、トーストを皿に戻すと自分の頭に戻す。


「・・・私は、この街の月を正常にしなければなりません。貴方たちではないと言うなら、他の魔王を探すまでです。・・・まぁ、これだけ平和そうにしてる貴方たちは、やはり違うでしょう。騒がせてすみませんでした。」


一礼してそのまま去ろうとする魔女に、僕は問い掛ける。


「ねぇ、ご飯ぐらい、たべていく?」


その問いの答えは、魔女のお腹がしてくれた。


魔女が頬を赤くするどころか顔を真っ赤にしているのを見て、不覚にも人間なんだなぁと思いました。

わぁーんだぁーふぉれすとー です。

もう最近後書きに書く言葉すら思いつきません。

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