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マック・カーターとクロノア

俺はマック・カーター。

偉大なる祖国であるソメリカ合衆国にて、元軍事統括総司令官を務め、現在は国際宇宙ステーションNASUの長官という立場にいる。


俺は元々一軍人として国家を守ることに生涯を費やすことを生きがいとして、これまで様々な激戦地にて国防を担う人生を歩んできた。

軍に所属し、祖国を守ることが俺の全てだったからだ。

これ以外に俺の生きる目的は無かったが、ある日俺にとっては忘れられない事件が起きた。


俺の故郷、ソメリカ合衆国オクトーマ州で起きた敵対地球外勢力クロノア人による襲撃だ。

アイツらは、謎の自立型ロボットを使い、俺の家族や友をこの世界から消滅させた。

俺は、あの場所に居て、必死に奴らの兵器と対峙した。

奴らの自立型ロボットは巨大で、理解不能な機械音のような言葉を発し続けながら、規則性のない動きで無差別攻撃をする。

あんなやつは、生まれて初めてだった。

憎しみや怒りが俺の思考を鈍らせる。


俺達は、とにかく奴をぶっ壊す事だけに命を懸けた。

そして、しばらくすると奴をとうとう破壊することに成功する。

破壊後の奴の残骸を全員で踏みにじりながら、俺はメモリーのようなものがある事を確認した。


そのメモリーは超高度な物で、ソメリカ軍の技術を持ってしても解読は不可能だった。

俺たちが諦めかけていたその時、俺の古くからの付き合いである倉持神子が現れた。

彼女は、持ち前のハッキング能力で、メモリーのほんの一部のデータだけを抜き取ることに成功した。

その一部は、誰かが会話する内容となっており

"我ら…クロノア…偉………星父……お…"

という音声の記録だった。


音声が流れた時は、軍の上層部は大いに盛り上がり見せる者と、存在が確定した未知の超高度文明に危機感を抱く者とで別れた。

未知の超高度文明である奴らは、音声のクロノアという部分から後にクロノア人と、正式に軍の上層部及び国のトップ層の間で呼ばれるようになる。

そしてそれら全ての資料が極秘シークレット扱いされる事となった。


それから俺は極秘シークレット扱いとなったクロノア人の技術を吸収する任務を国から個人的に託された。

内容としては、奴のロボットの残骸をくまなく再度調査をし、構造やエネルギー物質などを解析、軍の兵器にそれらの技術を取り入れろという物だ。


何故国が一軍人である、この俺を選んで任務を与えてきたのかは分からないが、俺は承諾することにした。

何故ならば、この技術を手に入れた時、クロノア人という俺や人類の敵を打ち滅ぼせる力を手にすることが出来ると踏んだからだ。


しかし、俺にはそのような技術や知識は無い。

だからこそ、それらをやり遂げられる精鋭の科学者や技術者を集めて、組織を立ち上げることにした。

自分に無いのであれば、持っている他者を利用すればいい。なんとも合理的な思考だ。

そうして、現在の国際宇宙ステーションNASUが誕生することとなる。

NASUに集められた国の精鋭達はさっそく研究を開始すると、素晴らしい働きを見せてくれた。

彼らは未知の部品の性質こそ理解出来なかったものの、ロボットのエネルギーコアとなっていた物質を発見することに成功する。

発見されたエネルギーコアは、綺麗な円形の石であり、そのエネルギー生成力は地球の原子力発電によってもたらされるエネルギーのおよそ10倍の力を持っているものとの研究結果がでた。


こんな物がこの世に存在するのかと、疑いたくなるほどのエネルギー体であり、これを兵器として改造することが出来れば、国のパワーバランスすら崩す恐れのある物が出来るだろうと、技術者達は言う。

俺は即座に、彼らへ新兵器への転用を指示した。

しかし、そのエネルギーコアの使用はかなり難しく、至難を極めた。

あらゆる手を尽くし、それから数ヶ月後、遂に武器が完成した報が俺の手元に届いた。


完成された形状の武器の数は4台で、クレーシュと名付けた。クレーシュと言うのは、俺の殺された母の名前だ。

母を奪った奴らを必ず殲滅するという意味を込めてそうしたんだ。


クレーシュは、これまでの人類の常識の枠の外にある兵器であり、その全貌はこうだ。

エネルギーコアの稼働に伴い、収縮された超高密度のエネルギーを、光速を超える速度で放出し、被弾した部分を消滅させると言ったものだ。

圧縮されたエネルギーは直径3cm程の範囲で対象に被弾する為、被弾した場所にはまるで貫通弾のような後が残る。

威力は物凄く、地球上に存在する物でこれらの武器の力を防げるものは存在しなかった。


俺達はこうして、地球上最強の武器を手に入れることに成功した。

それから数年の時が経ち、俺が執務室で仕事をしていると宇宙観側室から緊急連絡が入る。

緊急連絡の内容は、地球への小惑星の接近だった。

その巨大さは、恐竜を絶滅させた隕石と同等の大きさであり、俺達は絶望する事になる。

人類最後の日となるだろうと…。


しかし、衝突するかと思った小惑星は地球に最接近したと同時に突然姿を消したんだ。

誰もが信じられない事象に言葉を失っていた。俺ももちろんそうだったが、俺の脳裏にはある可能性がよぎっていた。

そう、奴ら、クロノア人が再び来たのかもしれないと。

即座に俺は観測室と軍に調査を依頼する。消えた衛星の消息を掴むために。

すると、軍のレーダーと地球のオゾン層の一部に異変が生じていたことが判明する。


地球のオゾン層の一部が小惑星の消えたタイミングで大きく揺らいでいたのだ。

それは、まるでなにかしらの巨大な物体がオゾン層を外部から突き破ってきたような衝撃波だった。

そして、その後数時間後に一瞬だけだが、ソメリカ軍のレーダーが上空に何かしらの存在を検知していた。

検知した物体は、即座にレーダーから消えると、その後は一切検知されることが無くなった。

しかし一連の流れから、俺はこの星に入ってきた奴がいると確信する。


このままでは何処かに被害が出るに違いないと踏んだ俺は倉持神子に依頼し、全世界の監視ネットワークを駆使して訪問者の動向を追った。

それからは、毎日俺はできる限りのことをやり続け、訪問者を探し当てる事にだけ集中していたんだ。


そして、俺はとうとうやり遂げた。

倉持神子やソメリカ軍の力を借り、やはり来訪していた憎きクロノア人の情報を得て、とうとう捉えることに成功する。


捉えたクロノア人は、幼い人間の少女姿で衰弱しており、意識が戻らない状態だ。

目の前にいるコイツが俺らをかつて攻めた奴らなのか?そういった疑問を少し抱くこともあったが、俺はそれでもこいつらがやったのだと、自分を信じて、これからコイツを隅から隅まで調査し、拷問し、コイツらの全てを暴き出すつもりだ。



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