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母船周囲

ソメリカNASUの国家安全対策司令本部にて会議が行われてから3日後の事。

ノノカ達の暮らす国の内閣府に、突然ソメリカ国から通達がくる。

その通達内容に確認した現場は大混乱となり、国のトップである総理大臣の元へもその情報がすぐに来た。


「なに!?我が国で軍事作戦だと!?聞いていないぞそんなこと!!許可できるわけが無い!!それに、機密情報により目的の開示は不可能だと!?ソメリカは何を考えているんだ!!」


それは、総理大臣と内閣府に向けたソメリカの軍事作戦についての通告であった。

内容には軍事作戦の詳細は知らされておらず、ただ一方的に軍事作戦を行うということとが既に決まっており、決定事項であるとだけ記載されていた。

このような暴挙を許してしまえば、国民への信頼を失い、更には国民が大混乱に陥ってしまう深刻な問題になりかねない。

なので、国家としてなんとしても止めなければいけないこととして、総理大臣達は動き始める。


「総理、このような事あってはなりません!!仮に、この国で文書に記載された規模の軍事作戦などが起これば、国民への人的被害や、国家の損害が計り知れない!暴動だって起こりかねません!!ソメリカへの厳重抗議をお願いします!」


「分かっている。即時ソメリカとコンタクトの準備をしろ。電話会談でもなんでもいい。あと、大使も呼び寄せろ!大統領へ真意を問う。」


同刻、草薙空港にて、ある1団を待ち受ける数名の人間がいた。


「そろそろか。あの御方が自ら出向かれるとはな。」


「カーター…。とうとう来るのね、」


数分経つと、スーツを着てサングラスを掛けた集団を引き連れた、マック・カーター長官が現れる。

マック・カーター長官は2人を見ると、笑顔で握手をした。


「お久しぶりです。この国での大使としてのご活躍、数多くお伺いしています。」


マック・カーター長官は大使と固い握手をすると、その隣にいた女性に視線を変える。

どことなく不機嫌そうな表情をする女性は、マック・カーター長官に不満そうな声で苦言を呈した。


「カーター。あなた、いくらなんでも、来るのが早すぎるんじゃない?それに、そんな物騒な特殊部隊まで引き連れてきちゃって。まだ母国で調査してた方がいいんじゃないかしら?」


「アッハッハッハ!!!Ms.倉持。君のデータ収集能力は逸脱してるな!君のおかげで、計画を実行にまで持っていけたよ。ありがとう。これからもよろしく頼むぞ。」


「それと、彼らはな、軍の中でも選りすぐりの兵士達がなれる、特殊武装部隊NACCUの人間だ。恐らく君は全部知っているだろうが、今回は私の護衛を任せているのさ。」


マック・カーター長官の護衛をしている特殊部隊NACCUとは、ソメリカ軍の中でも個人の戦闘力、洞察力、判断力、指揮能力全ての各能力が標準兵士の上限値を大きく超える兵士達である。

選抜される人数は厳しく、一年に3人〜4人程度であり、1人も選抜されない時もあるという。


「……。それで、作戦はいつ決行する気なのよ?作戦決行実施日!!」


神子はもちろんソメリカの軍事機密情報を独自に全て手に入れていた。

その中でNACCUの存在や、ソメリカ軍の動向も逐一チェックしていたのだが、決行日だけは分からなかった。

どこにも情報が無いのだ。軍部にも政府内の情報にもどこにも。

マック・カーター長官は、返答を少し考えたあと、ゆっくりと答えた。


「1時間後だ。」


「は!!?」


それは、あまりにも早く、あまりにも突然の宣告だった。


ノノカの母船が墜落した現場では、クリオネロボットが母船の修理を行っていた。

母船の状態は損傷が激しく、修繕困難な状態であったが、現在は修繕はかなり進んでおり、全体の70%程は修繕完了をしている。

現場周囲は、森で囲まれており他者からの発見はこれまで1度もない。

しかし、この日多くの人間が母船へと迫っていた。


(第1部隊、第2部隊、第3部隊目標の確認完了。クレーシュの装填も完了しています。)


ソメリカ軍総司令部は、GPSと特殊感知システムにより、クリオネロボットと母船の座標を正確に掴んでいた。

現在3部隊を母船の周囲300mに大規模展開し、ソメリカ軍新兵器の1種であるクレーシュと言う兵器の装填も完了する。


(了解。今作戦のトップであるマック・カーター総司令長官の到着を待て。到着後、特殊軍事作戦の実行を言い渡す。)


現地陸軍と総司令部の無線でのやり取りを行い状況の共有を随時行う。既にマック・カーター長官の指示さえあればいつでも作戦を決行出来るまでになっていた。


【魂体を複数検知。この数、多いな。国家規模か?我々の母船が感知されたようだ。既に私の周囲を囲むとは優秀な兵士と見える。】


クリオネロボットは、ソメリカ軍の襲来を検知していた。

その目的や詳細は分かっていなかったが、ソメリカ軍兵士達の魂体を感知できる彼は、この異常な状況を冷静に観察していた。


母船を奪われる訳には行かない為、ノノカの状況を声を検知しながら判断を行い、ソメリカ軍への警戒も怠わらなかった。

それから1時間後、現地ではソメリカ軍による大規模作戦が決行された。


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