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ソメリカ合衆国NASU

ノノカ達の国から遠く数千km離れた国。

その国は、世界経済の中心にいるソメリカ合衆国という大国だ。

その国は、現在かつてない大型プロジェクトを実行に移そうとしていた。

ソメリカ合衆国オクトーマ州、国際宇宙ステーションNASUの国家安全対策司令本部。

幸達がカクリコゲームセンターを復興させている時、そこでは、現在政府上層部のフリライン国防長官と副大統領、NASUのマック・カーター長官がある作戦について話し合いを行っていた。


「大統領令を持ってきました。我々は、国際宇宙ステーションNASUとの共同軍事作戦を実施予定です。報告に上がってました対象の地球外生命体の捕捉は出来てますか?」


ソメリカ国、現政府の国防長官であるフリライン・ビッシュ・グランバは手元にある資料を2人の前に広げる。

資料は4〜5枚程で、ある国家極秘作戦についての内容のものだ。


「本日はお2人にお越しいただけるとは思いませんでしたよ。えぇ。対象の捕捉は既に済んでおります。軍をお貸しいただけるんですよね?」


三角形の形をしたテーブルに三者は座り、その背後にそれぞれの側近が2名立っている。

三者はそれぞれが大物であるが故に、放たれるオーラは凄まじいもの。

傍に控える側近達の顔には緊迫した様子が見られた。


「当然だ、マック君。君ほどの指揮官をまだ見つけられていなくてね。元軍事統括総司令官、マック・カーター。今回は、君に軍の一部を貸そう。」


「副大統領、ありがたきお言葉をありがとうございます。その役職は過去に捨てましたけどね。あの日の事件以降、全てはこの時の為に。」


マック・カーター長官は、かつてソメリカ軍内で最高権威である軍事統括総司令官の役職に付いていた。

彼の類まれなる軍の統括能力と指揮能力さらに個の戦闘経験の高さと個の戦闘能力の高さは人間離れしているものであり、誰もが憧れる存在だった。

しかし、そんな彼は、ある事件をきっかけに軍を離れることとなる。


それは、ソメリカ国オクトーマ州の北部にて国民が謎の機械に襲撃された事件だ。

突如現れた謎の機械は、おかしい動きをしながらソメリカ人の街の中心に降り立つと、自身が保有する兵器で周囲の人間を攻撃し、兵器が当たった人間は次々に消滅していく。


通報を受けた軍は、即座に駆けつけるが謎の機械は空中浮遊をする機械であり、強力な未知の兵器をもちあわせていた為、駆けつけたソメリカ軍は圧倒されてしまう。

戦闘は時間が経つにつれ激化していき、オクトーマの地を全壊させつつも終わりの見えない状況だった。


しかし戦闘が続くにつれ、ソメリカ軍全軍による新型高火力兵器使用にて、なんとか破壊をすることが出来た。

破壊により、破損された内蔵データの一部を確認することができ、軍は謎の地球外生命体のクロノアという名前を持つ存在を知ることとなったのだ。


「私は、あの日、私の仲間や家族をかのクロノア人に奪われました。あの日から、私の恨みは奴らの殲滅にあります。地球の地を無断で踏み込んだんだ。これをキッカケに全員引きずり出してやる。」


当時の軍の統括であったマック・カーター長官は拳を強く握りしめる。

彼は、事件により被害を受けた人間の1人だ。

彼が国際宇宙ステーションNASU創立を行ったのは、何もソメリカの為ではない。彼自身の復讐の為である。


「まさか、国家機密文書に残る地球外生命体と相まみえることとなるとはね。確かクロノア人だったか?今は幼児の姿をしているのであろう?人間に紛れるとは小賢しい奴らだな。」


「えぇ。断定はできませんが、例のクロノア人の可能性がかなり高いです。それに周囲には、かなりの戦闘力を有す雪豹と飛翔する例の機械と似たタイプの機械がおり、それらを制圧するのが今回の作戦の最大の障壁かと思われます。」


副大統領は、展開された資料を手に取る。

資料には、どこから得たのか分からないノノカが地球に降り立ってからの情報が細かく記されていた。

さらに、ノノカや幸、その他周囲の者の資料にそれぞれの人物の写真が付けられていた。


「マック君。聞きたいのだが、君はこれほどの情報をどこから得たのだ?とても細かい情報だ。さぞや優秀な部活を持っているようだが。」


資料の内容はとても細かいものだ。特徴や行動パターン、その他の情報も全て記載されている。

それは、誰が見ても完璧な諜報資料であった。


「ハハ、その通りです。厳密に言えば部下ではないんですがね、1人優秀なエージェントと契約しています。Ms.倉持と言います。諜報活動において彼女の右に出るものは居ないでしょう。」


国際宇宙ステーションNASUは会社として倉持神子とエージェント契約を結んでいる。

倉持神子は表舞台には、名こそ知られていないが裏社会ではかなりの有名人だ。

世界屈指の天才ハッカーであり、数々のスパイ活動を行ってきた彼女は情報屋として名を馳せていた。

倉持という存在に興味を示す副大統領を他所に、フリライン国防長官はマック・カーター長官へ最後の確認を始めた。


「マック・カーター長官。最後に聞きたい。私は、かの事件の悲惨さを知っています。かつて多くの市民と軍の人間が亡くなりました。そして、今回は前回と違い、奴らへの先制攻撃がメインの作戦となります。おそらく多くの犠牲も出ることでしょう。あなたは、それでも計画を遂行する事ができますか?」


フリラインは国家の国防を担う者として、マック・カーター長官の覚悟を示して欲しかった。

今回は多くの犠牲を払う可能性のある作戦であり、途中で投げ出すことも、軍の指揮が停止することも許されない。

過去に囚われているマック・カーター長官への最終確認を済ませる必要があった。


「ええ。私には優秀な部下もおります。必ずや作戦の成功を収めてみせましょう。我々は負ける訳には行かない。」


しかし、フリライン国防長官の心配は不要だと察する。

話している彼の目には、死をも厭わない覚悟が決まった物を感じたからだ。

それを見たフリラインは安心して、作戦は成功すると確信した。


「困難な事は理解してます。しかし、必ずなしとげて下さい。国家の存亡に関わります。それに、彼らの技術を得ることができ、その存在の身体構造を調べることが出来れば、国家として世界の覇権を握ることも可能です。大統領もそれを望まれています。」


「えぇ。理解しています。では、軍事作戦の概要についてご説明を。」


それから2時間に及ぶ作戦会議は行われ、作戦の実行が本格的に始動することとなった。

作戦会議を終えたマック・カーター長官は、ミーティングルームを後にする。


「マック・カーター長官。作戦会議お疲れ様でした。作戦決行日に際し、かの国への軍事作戦実施の通告を行ってもよろしいでしょうか?」


「あぁ。国防軍の配置も徐々に進めろ。指定ポイントへの展開もすぐに開始だ。忙しくなるぞ。すぐに作戦は始まる!」


「「了解!!!」」


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