現実世界2日目 再び異世界へ
ー18:15 会社から帰宅途中ー
今日の俺は端的に言って少し調子に乗りすぎて
いたと思う。
確かに部長のメモを見つけて、仕事の効率は
上がっていたかもしれなかったが、
それに浮かれすぎだった。
部長はメモを見られた事に気づいてはいなそう
だったが、俺がミスをしていた事は事実なので、
普通にいつも通り怒られたし、いつも通り
贔屓される奴らは贔屓されていた。
「ちょっとはしゃぎすぎてたかも…」
だが、収穫もあった。
部長のメモだ。メモを確認できれば、部長の
理不尽な仕事の振りに対して対策ができるし、
何を隠そう今日の退社はいつもより1時間早い。
それもこれも全て、メモの存在を教えてくれた
篠本さんのおかげだろう。
(あとはペンダントのおかげ… だよな)
改めて考えるとディアルフォートで手に入れた
健康の秘石をペンダントが取り込んでから
この何も変わらない日々が変わり始めた。
(そういや… 他にも種類があるって言ってたな)
「健康」に気を付けて早寝早起きをするように
なったら、結果として「仕事」方面にも影響が
出始めた…ということなんだろうか。
そんなことを考えながらいつものスーパーで
惣菜を買って自宅に到着。
なんとなく昨日のことがあるのでビールを
買うのはやめた。
ー就寝前ー
寝る前にしっかりペンダントをつけているか
確認…したところで改めてあの世界にいく
ことを意識した。
(今度は何処に落ちるんだろう)
次も都合よく茜がいるとは考えないほうがいい
だろう…
よく考えるとあの異世界について知らないこと
だらけだと気付く。
なので今回はとりあえず秘石を手に入れることよりも
ディアルフォートについての情報を集めることを優先
させることにした。
時刻は夜10時
現実世界での次の日の仕事のことも考えるとそろそろ
寝ないとマズイ。
「よし…」
腹を括り、目をつぶる。
だんだんと意識が薄れていく…
すると急に周囲から鳴き声が聞こえてくる…
恐る恐る目を覚ますと森の中にいた。
顔を引っ張ってみると痛みを感じる…
ベタな確認だけど夢ではなさそうだ。
そして前回はそこまで気が回らなかったが
この世界にすると自動的に服装が変わる。
ちゃんと靴も履いているし
しかも靴下も備え付きだ。ありがたい。
(前回とは違う場所に飛ばされたのかな…)
前回見た森とは比べ物にならないほど巨大な森
なので、おそらく別の場所だろう。
(とりあえず人が住んでいる場所を探そう)
前回の町のように、人が住む場所に行けばおのずと
情報が集まると考え、まずは森を抜けることにした。
ー約2時間後ー
(全く森から抜けらんねぇ!)
歩いても歩いても森の中。
一向に森から抜ける気配がない。
(そもそもこっちで合ってるのか?)
そんな事を考え始めたちょうどそのとき
森の奥に明かりが見えた。
「行ってみよう!」
興奮しながら明かりのする方向へ
向かうと前回の町よりもこじんまり
しているが人が暮らす集落だった。
住民も遠目ではあるが確認できる。
俺は周囲を警戒しながら集落に足を
踏み入れた。




