40.クラス限定クエスト【イダ村定期視察】
昨日から学校が夏休みとなり、私もいよいよゲームに回せる時間が激増する時期へと突入した。
それは、新しい鞭の手配以外にもやらなければいけないことがたくさんある私としてはありがたいことではあったが、同時にサイファさんによる令嬢教育もさらに濃密になっていくことも意味していた。
とはいえ、今日は日曜日なので、なんにせよログインすれば一日を通して令嬢教育が行われる日だったのだけどね。
鈴に関しては、今日は仕事が入っていたらしいので一緒ではない。
タイアップイベントに向けたレッスンとちょっとした会議らしい。
午後、というか夕方かな? 帰ってきてからはログインできるようなことは言ってたけど、何時になるのかは聞いていないし、例え早く帰ってきたとしても、私は少なくとも午前中はイダ村の視察で屋敷を開けることになるので、それなら今日は私もゲーム内で令嬢教育もあるし、別行動をしようということになった。
そんなわけで今日は私一人でゲームにログイン。
早速令嬢教育の開始となり、今は馬車に揺られて今日の令嬢教育を行う場所に向かう道中である。
生まれてこの方、こんな経験などしたことがないので新鮮な気分に浸りつつ、私は馬車の窓から外の風景を眺めていた。
なぜこんな状況になっているのかといえば、私は今日、サイファさん指示のもと、エレノーラさんからの依頼を受けさせられているからだ。
クエストの内容は、イダ村への定期視察。以前、ポトルガへ赴いた際に、もし気が向いたら、受けてみようかなと思っていたやつである。
まさかこんな感じで受けることになるとは思わなかったなぁ。
ちなみにこの視察の実地指導、海の日で一日フリーだった日にも似たようなことをしており、その時は午前中にしっかりと視察中の礼節や動き方などを教わったうえで、ノリア村へと視察に行った。
このことを鑑みるに、どうやらランクアップチャレンジ達成時にサイファさんが言っていた『次の段階』には、エレノーラさんからのクエストを令嬢教育に組み込む、という意味もあったらしい。
そして、この前の時は事前に視察にあたっての注意点は教えてもらってたけど、今日は午前中からいきなり本番。
九時ごろにログインした私は、すぐに身支度を整えられて、馬車に揺られながら移動を始めたというわけである。
そうして移動すること、すでに数十分。
馬車の車窓から外の景色を眺めていたのだけれど――さすがにずっとそんなことを続けていれば、飽きが来てしまう。
とはいえ、他にやることがあるでもなし。
他のプレイヤーが馬車の中にいる私に気づいて手を振ってきたのに気づいた際に、それに私も手を振り返して返事をしたりしつつ、ただひたすらに窓の外を眺めつづけた。
やがて村まであと約半分、といったあたりの頃になって、ふと一つ気になることができてしまい、サイファさんに話を振ってみた。
その内容とは、オリバー君のことだ。
先々週に弟君に突っかかってきて以降、全然姿を見せてこないんだけど――一体どうしたんだろうね。
「サイファさん、弟君――オリバー君って、今どうなってるんでしょう」
「オリバー様ですか? オリバー様でしたら、確か……スラム街の人々に食糧とポーション類を施していたはずですが……」
「ポーション類……」
それって、何か意味あるんだろうか。
もしかして、人気取り?
「えっと、何のためにそんなことを?」
「ふむ……やはり、ハンナ様もそこが気になりますか?」
「というと、サイファさんも?」
「そうですね。気にならない、といえば嘘になります。が、ハンナ様がおられない間によく廊下でお会いしますので、ある程度の予測は付いています」
「そうなんですね。どんな感じです?」
気になったので、サイファさんが立てているという予測を聞いてみた。
突っかかってこられて来られるのは正直困るけど、全然干渉してこないのはそれはそれで気になるし。
敵情視察、というんじゃないけど、動向をうかがっておくに越したことはないというか……まぁ、理由としてはそんな感じだ。
「あくまでも私の予測でしかありませんが……おそらくですが、オリバー様は焦っておられるのでしょう」
「焦る?」
どうしてまたそんなことをする必要があるのだろうか。
「ハンナ様がどの程度まで事情を把握されているかはまだ私も存じ上げませんが……エリリアーナ様と王太子殿下、およびその周辺で起こった騒動のことに関しては何かご存じでしょうか」
「あ、その話ならさわり程度なら知ってるかな。確か、エリリアーナさんが婚約者を奪われちゃったんですよね」
「その通りです。その結果、エリリアーナ様は悲哀の末に服毒死されてしまったわけですが……。エリリアーナ様の服毒は客観的に見れば、あくまでもご自身がなさったことです。しかし、仮にも尊い命が一つ失われたのですから、それで終わり、というわけでは済まされません。代役がおらず、仕方なくその地位を保持しているものもごく一部いるようですが……そうでない方たちは、廃嫡なりなんなり、何かしらの罰を与えられたと聞いています」
う~ん、まぁ、それは確かに、頷ける話なんだけど……じゃあ、オリバー君にも何かしらの罰は与えらえているわけだよね。
ということは、それ関連で焦っているって感じかな。
「もしかして、オリバー君もかなり拙い状況なんですか」
「かなり、では済まされないほどまずい立場には立たされております。なにしろ、実の姉を自殺にまで追い詰めたわけですからね。夏休みが明けて学園の授業が再開されるまでの間に、何かしらの功績を打ち立てること。その成果次第で、今後の扱いを決める、とヴェグガナルデ公爵は仰っていました」
うわぁ、それ言葉は濁しているけどかなり拙い奴じゃん。絶対廃嫡される未来が、半ば確定してなくない?
「無論、廃嫡という可能性も無きにしも非ず、といったところですが……この国では嫡子、この場合は嫡妻との間の子供ということになりますが、その嫡子が生きている限り、養子を取って跡継ぎにすることは不可とされていますからね。結局のところ、エリリアーナ様がなくなられてしまった以上、現状ではオリバー様以外に代役がいないのも事実。最終的に、現状維持となる見込みの方がかなり高いのではないか、と私は見ています。ハンナ様を代役に、という可能性もエレノーラ様は考慮されて動いているご様子ではありますが……」
え!? 私ぃ!?
ちょ、待ってほしいんだけど。
私が次期当主になっちゃったら、正直ファルティアオンラインの世界を満喫するどころじゃなくなっちゃいそうなんだけど!
それこそ、キャラリメイクチケット案件だよ!
私が焦っていると、その内情を察したのかサイファさんが安心なさってください、とほほ笑んでくる。
「もしそうなったとしたら、王命のことがありますからね。エレノーラ様を主軸に周囲が領を動かすことになるかと。その場合は重要な部分は確かにハンナ様が取り仕切る必要が出てくるかもしれませんが、それほど今と変わらないかと思いますよ」
「だとしても精神的重圧はかなりあるよね!? そうなったら私、週一くらいにしか来なくなるけど!?」
「それでも構わないかと。そうならないための王命でもありますが、仮にそうなったときには、必要に応じてウィリアム様やエレノーラ様が代役を務める、ということになるでしょうしね」
うわぁ、言いきっちゃったよこの人。
なんだか、かなり大変なことになりつつあるなぁ、オリバー君も……そして私自身も。
でも……そっか。オリバー君が廃嫡になって私が当主に仕立て上げられたとしても、プレイ中のゲーム内環境はほとんど今と変わらないのか。
それなら、まぁ……まだいくらかは許容できるのかな。
とりあえず、今はまだ様子見をすることにして、私は流れゆく窓の外の景色に目を向けた。
村に到着すると、私は先に降りたミリスさんの手を借りて、馬車から降りる。
そして事前に村内地図で確認していた村長の家へ向かうと、すでに何かしらの方法で視察の連絡が行っていたらしく、村長さん自ら出迎えてくれた。
「村長様に置かれましてはご機嫌麗しゅう存じます。私、ヴェグガナルデ公爵家より定期視察に参りました、Mtn.ハンナ・ヴェグガナルデと申します。以後、お見知りおきくださいませ」
「これはこれは、ヴェグガナルデ公爵家のご令嬢が、はるばるよくおいでくださいましたな。私はこの村の長を任されております、カインです。本日は、よろしくお願い申し上げます」
ちょっとだけお年を召した感じの村長さんに出迎えられながら、私はまず村長の家の中に上がらせてもらった。
う~ん、なかなかに味のあるログハウス、といった感じの一軒家だ。
エレノーラさんから依頼された内容は、この村の定期視察。
視察で行う内容は、内情の確認や畑の状況の確認や、村民に何か困ったことがないかの確認となっている。
「改めまして、この度はようこそおいでくださいました。どうぞ、ごゆるりとお過ごしくださいませ」
「ありがとうございます。では、早速ですがいくつかご質問させていただきますね」
「はい。何なりとお申し付けくださいませ」
「まず一つ目ですが、村の近況をお聞かせください。村内で問題が発生したりなどはしていませんか? 些細なことでも構いません」
「村内ではこれといって問題は起こってはいなかったかと……あぁ、ただ今年は去年と比べて虫が多く、虫害が絶えません。それに関しては何か対策が必要と話し合っていたところです」
「なるほど。わかりました、公爵家でも考えてみます」
『話に上がったことはどんなことでも気に留めておくように。メモを取っても構いません。些細な問題が、その後に発生しうる大きな問題に対する糸口になることもあります』
前回、視察系のクエストに臨むにあたってサイファさんからもらったアドバイスの通り、私はエレノーラさんから支給されていた紙に、『イダ村視察:1.虫害多し』と書いておいた。
【言語】や【知見】、【博識】を持っていれば、こうしてゲーム内の紙にメモしたこともNPCにはゲーム内世界での文章として見られる。
そのまま報告書としても使えるので、スクショを撮ってから提出すれば一石二鳥にもなる。
「他は何かありますか?」
「他は特には……あぁ、しいて言えば異邦人の方が最近よく来られるようになったおかげで、若干ながら金銭のめぐりがようなりましたな」
「そう、ですか。それは何よりです」
「中には村のものに無体を働く者もおりますが、そう言ったものはポトルガや、ヴェグガナークの詰め所に通報すれば大体は収まりますので、大問題には至っておりませぬ」
それは私にとっては大問題だよ。プレイヤー全体に敵意を向けられ始めたら大変なことになるし、一応問題として提訴しておいた方がいいのかな。
えと、『イダ村視察:2.村に駐屯兵を置く必要性を鑑みる余地あり』、と。こんな感じかな。
「問題があるとすれば、その辺りでしょうな」
「わかりました。では……続いては、村の様子を実際に見て回りたいのですが、案内を頼めますか?」
「かしこまりました。では、失礼ながらお嬢様の前を歩くことをお許しくださいませ」
「はい、前を歩くことを許可します。私が頼んだことですからね。」
そうして、今度はイダ村の中を歩くことになった。
「お嬢様、本日は格別に暑うございます。体調を崩されましたらすぐにご相談くださいませ」
「大丈夫です。この傘のおかげで、暑さは防げておりますので」
「それは何よりです」
現実世界では夏真っ盛り、太陽の日差しが暑くて長時間歩けたものではないけど、ゲーム内ではミリスさんが差してくれている日傘の特殊効果のおかげで、とても快適だ。
〈ロレススパイダーパラソル〉 防具/傘
装備ボーナス:DEF+、TLK++、MND+
特殊効果:雪女郎の息吹、涼風結界
【雪女郎の息吹】
豪雪地帯に住まう蜘蛛の魔力を帯びた傘の布地は、敵意を示した者に冷たい毒牙を向く。
このアイテムで敵の直接攻撃を防いだ際、攻撃してきた敵に消費した耐久度に応じた氷属性の反射ダメージを与える。
【涼風結界】
空気を冷やす魔力が領域内の熱波を遮る。
傘をさしている間、【熱波耐性】のスキルを10レベル分ブースト。所持していない場合は【熱波耐性10】相当の耐性を得る。
耐久値:5000
これのお陰で、視察中は熱さを気にせずにいられるのがすごくありがたい。
平時だと、対策をしてないと熱波ダメージで徐々に最大VTが減少してっちゃうからねぇ。
涼しい場所で休憩すれば元に戻ってくんだけど。
さて、改めてイダ村を視察してみた所感だと、どう見ても農村といった感じだ。
支柱がたくさん立っているし、もしかしたらトマトとかナスとか、後はキュウリとか、そう言ったものを育てているのかもしれない。
実際問題、ヴェグガナークの市場を見ていると、トマトとか結構見かけるしね。
塩害とかどうなのかな、なんて思っていたりもしたんだけど、そのあたりも見れたらな、とは思ってる。
「こちらが、わが村で育てている農作物、ガナークトマトといいます」
「ガナークトマト……」
近づいてみてみる。
【散歩】スキルのおかげで、近寄らなくてもその農作物――トマトの詳細を見ることができた。
ふむふむ……ふぅん、塩害にそれなりの耐性があるのかぁ。そしてしっかりとした食感があり、とても甘いと。
リアルでも、耐塩性のある稲が栽培されているって話をテレビで見たことがあるし、それの再現的なものなのかな。
あとは……なるほど。確かに虫害が多く発生しているわね。
これは、複数種類の虫による虫害って出てるね。素人にはちょっとわからないなぁ。
とりあえず、結構被害が大きそうだし、やっぱり戻ったら相談してみるしかなさそう。
場合によっては、素材が分かれば私が殺虫剤とか調合してみるのもありだろうし、ミリスさんともそのあたりは相談かな。
最後に、せっかく来たのだからとトマトの試食会。
「んっ、甘~い……果物食べてるみたい」
「ガナークトマトはわが村の特産ともいえる作物でしてな。このトマトを村民全員で、後の世まで残し続けるのが我々の宿命と考えております。公爵家の皆様におかれましては、今後もなにとぞ、わが村を庇護していただきますよう、お願い申し上げます」
「はい。こんなにおいしいトマトをいただいたんですからね。必ずや、守って見せます」
これだけおいしいトマトだもん、何か問題があったら他のプレイヤーたちも食べられないことになる。
どれだけのプレイヤーがこれを味わったことがあるのか、もしくは目を向けたことがあるのか。
あるいは、今後どれだけのプレイヤーがこのトマトを目にして、口にすることがあるのか。
それすらもわからないけど、このトマトがこのゲームからなくなるのは、それだけで大損害だもんね。
それくらい、このトマトには価値があるって思った。
絶対に守り通して見せるとも。
それからも一通り村を見て回って、それ以外は本当に特に問題は起きてなさそうだったことが分かったので、最後にもう一度だけ村長宅に戻って、何か伝え漏れていることがないかどうかの確認をすることにした。
「では、他に何もなければ、私達はこれで帰りますが、何かまだありますか?」
「他ですか。う~む……む。そういえば、村のことではありませぬが、一つだけ気になることはございましたな」
「どのようなことでしょうか」
おや。やはり伝え忘れていたことがあったかな。
それとも何か条件を満たしていて、隠し情報でも得られるとかかな?
ワクワクしながら私が村長の言葉を待っていると、彼の口からは私が気になって、あわよくば今回の視察で聞き出せればいいなぁ、なんて考えていた情報が漏れだしてきた。
「お嬢様は、この村の南に遺跡群があることはご存じでしたかな?」
「はい。先日、サイファさんから聞いたことがあります」
サイファさんに視線を向ける。コクリ、と彼女は頷いて、その通りであることを村長さんに首肯で伝えた。
「でしたら、話は早いですな。実はわが村では農作物のほかに狩りをして生活の足しにしておりまする。その狩場が、ちょうどその遺跡群のあるヴェグガモル旧道なのですが……村の狩人たちから聞くところによりますと、ここ最近、頻繁に、その…………出るそうなのです」
隣から、ひっ、と喉の奥から漏れ出すようなか細い悲鳴が上がる。
横を見ると、いつの間にかサイファさんが青白い顔でガタガタと震えだしていた。
――もしかして、サイファさん。その手のモンスターにめっぽう弱かったりするのかな。
そんなことを考えていると、サイファさん自身が耐えられなかったかのように、何とか絞り出すような声で村長さんにこう問いかけた。
「出る、というと……その、……やはり……」
「その通りにございます、ご婦人。なにやら、よからぬことを考えていそうな、人相の悪い黒装束の者たちが遺跡のあたりをうろついているのを、ごくまれにですが見かけるようなのです」
あ。今サイファさん、あからさまにホッとした。
やっぱりゴースト系の敵は苦手みたいだね。
連れて行くときは注意しないと。
――それはそうとして、気になるね、この情報は。
「それは……狩りも生活の一部となっているこの村にとっては、安心できないことでしょうね……」
「いえいえ。狩場はレヌーラ湿地など、他にもあります故。ただ、よからぬことを考える者はどこにでも沸く者。もし異邦人の方をそ奴らが引き込んだとなれば、話は別かと思われますが」
似たような話は、サイファさんからも聞いた覚えはある。
やはり、この話は要検討だろう。
報告書に、『3.遺跡のあたりで不穏な動きアリ。調査団の派遣の必要性あり。要検討・至急』とメモしておく。
「その話については、他に何か情報はありますか? 判断材料にならなさそうでも、些細なことでも構いません」
「そうですな……でしたら、わが村に伝わる、あの遺跡にまつわるわらべ歌をお教えいたしましょうかな」
「わらべ歌……」
それは、なにかすごく関係がありそうな予感がする。
少々食い気味だったかもしれないが、ぜひとせがんでみると快く村長はそのわらべ歌を披露してくれた。
「では、僭越ながらわらべ歌をご披露させていただきまする。……ごほん。
――五属の砦の守護獣は 五色で彩る月明り
――そのまま下りて入るならば 五獣に祈りをささげるべし
――下らず砦に入るならば 月の光を辿るべし 汝の危機を砦が守らん
――下らず五属を辿るべからず 無知なる汝の命刈り取る
以上にございます」
う~ん……気合いを入れて頼んでみたけど、内容はかなり抽象的だったな。
これ聞いただけだと何のことやらさっぱりだけど……。
一応、これも報告書に書いておくか。
えっと、もう一度村長さんに教えてもらって……今度はメモを書く手前、ゆっくり、部分ごとに謳い上げてもらって。……よし書けた。
さて、と。あとはもう大丈夫そうかな。
「村長さん、他には何かありますか?」
「いえ。他にはもう本当にありませぬ。ご心配してくださり、恐悦至極にござりまする」
うん、村長さんも他にはもう何もないみたい。
サイファさんもOKサインを出したので、引き上げても大丈夫そうだ。
「では、この辺りで私達は失礼いたしますね。本日はどうもありがとうございました。また何か問題がありましたらお知らせください。では、ごきげんよう」
「いえいえ。ヴェグガナルデ公爵令嬢に置かれましても、ご機嫌麗しゅうお過ごしくださいませ」
ふぅ。
それじゃ、視察も無事に済んだことだし、馬車に戻るとしましょうかね~。
ファストトラベルで楽チンできればいいんだけど……あぁ、この馬車に揺られる時間。
本当に暇すぎてたまらないよ、まったく。