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シュタイナー伯爵 中庭にて 4

オスカーと伯爵の会話です。

セルマンの時ほどシビアではないけれど、こちらもなかなか腹の探り合いをしております。

この類の会話って、同程度の能力、同じベクトルの感性を持つ者同士でないと、成り立つのがムズカシイと思っています。

能力が同じでも、感性が真逆だと解釈がまるで違ってしまう・・・・その結果どんな騒動が起こるかにちょっと興味があります。(まるで関係のない話です。すみません (;^_^A)



「君から見て、あの二人はどう思う」

「・・・・・・まあ、お似合いですね」

 嘘はついていない。

「ありきたりな答えだ」

「・・・・・・嘘は言ってませんよ」

 そうだ。嘘は言っていない。美男美女で絵面は最高。あまり幸福そうには見えなかったが、たとえ、想いあっていたとしても、()()()()()()()()()()()とは限らなくても。

「本音は?」

 オスカーは内心ため息を吐く。そりゃ、こっちのセリフだ。一体、何が言いたいのか見当もつかない。

「まあ、時間をかければそこそこ、ですかね」

「相手が代われば、どう思う?」

 オスカーは、しばし沈黙した。脳が意味を理解するのに、こんなに時間がかかったことは無い。相手が代わる?今さら?また婚約を解消して、一体誰とくっつけようと――――――そこまで考えて、閃いた。


 アマンダは、自分よりもヴィアンカに惹かれたセルマンを、あっさり切り捨て、言い訳ひとつさせなかった。それは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、とも言える。だから、一方的に切っても非難されないような状況を作り出したうえに、ご丁寧にもわざと二度と消えない傷痕をつけた。

 そんなアマンダが、ヴィアンカに惹かれる男を選ぶわけがない。だからシュタイナー伯爵は、オスカーがヴィアンカに惹かれるかどうか見極めるために、わざわざこんな不自然な行動をしたのだ。

 

 

「まさか。今はギクシャクしてても、()()()()キレイに収まるはずです。彼らは両想いなんでしょう」

「それは、君の願望か」

「率直な意見ですよ。お分かりのはずです」

 暗に、ヴィアンカに興味は無い、と仄めかす。実際、オスカーはヴィアンカに、そこまでの魅力は感じなかった。

「それは、お互いにとって幸運だ」

 そう言うと、伯爵は満足そうに、大変優雅に微笑んだ。どうやら、納得してもらえたらしい。

 先を読み、先手を打ち、不要なものを排除する計算高く、的確な行動。やっぱり、獅子や虎より狐か狼だ。狼は優雅さに欠けるから、やっぱり狐、それもとびきり大きな銀ギツネ。噂もたまには、あてになるもんだ。

 とりとめもないことを想いながら、オスカーは、安堵して、ほっと息を吐きだす。

 その安堵のため息が、伯爵に取引相手として認められたためか、アマンダのパートナーとして認められたためなのか、オスカーとしては判断が付きかねた。

 だけど、これだけはわかっている。ヴィアンカには、他人の婚約者と知ってなお、惹かれるほどの力は無い。だけど、アマンダなら――――――?


 いくら考えても、その答えは出なかった。オスカーは、それがある意味では答えを示している、という事実から、目を逸らす選択をした。


 今は、そんな時じゃない―――――それが、彼が出した結論だった。




 

 

意味不明な行動の理由は、アマンダへの親心でした。伯爵、冷徹そうに見えて、案外親バカが入っています。

ツンデレというより、単なる過保護かも?

オスカー、実は恋愛経験不足なセルマンをちょっとほほえましく思っています。若干優越感あり。

だけど、キミもあまり人のことは言えないよ、と作者は考えております。

本気が入ると、不器用になるのは、人間のサガですね! ← 作者独自の意見です。

まあ、オスカーの場合、防衛本能に従って、故意に意識から外していますが。


連休中に、もう一話くらい投稿できるように頑張ります!

次は、ヴィアンカとセルマン、その後、セルマンとロンサール侯爵夫人の予定です。

ロンサール侯爵夫人、なかなかの●●です。目的のためなら、息子も容赦しません。この話の中で、一番コワ~イお方かも・・・・。



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