すべてに絶望した僕がある日VTuberになった話 1話
〝所属ライバー輝白ミライに関するお知らせ
本日をもちまして「輝白ミライ」の全活動を終了させていただきます。〟
この日僕の世界は再び幕を閉じた。
AM4:46
真っ暗だった世界が少しずつ明るくなっていく。
しかし僕はまだ一睡もしていない。
飼っているハムスターの滑車を走る音、活動を始める鳥たちの声だけがひたすら頭になり響く。
「今日も寝れないな。早く寝たところで特に予定はないけど。」
明け方、この一言を放ち大きなため息をつくことが唯一の僕のルーティーン。
僕は紛れもないニートだ。一か月前務めていた派遣会社をクビになりそこからひきこもる様になった。
最初のうちは根付いていた生活習慣から早寝早起き出来ていたが、次第に昼夜逆転生活になった。
もちろんこのままではだめだと思い、社会復帰の為にアルバイトに応募したり職業訓練校なんかも応募した。が、すべて全滅したのだ。
唯一の取柄は実家を出てなんとか一人暮らしをしていることくらい。だが、その取柄も貯金が底を尽きれば無くなってしまう。この一日中暗い部屋でも家賃は月5万円もかかってしまうのだ。
布団に横になるとスマホを手に取り僕がいつも小言を書き込んでいる掲示板を無意識に開いていた。
いつも誰かを叩いてはまた別の誰かを叩いている地獄のような掲示板だ。
見ていて気分の良いものではないが、まともな人間でも批判されることに僕は安堵してしまう。
今日もきっと暴露系配信者がイケボ(笑)配信者の女事情でも暴露したんだろうと思いながらいつも通りなんとなく目を通す。
〝【悲報】有名Vtuberさん配信中に死亡か【画像】〟
僕が知っているVtuberなんてせいぜい暴露され活動終了を余儀なくされた子たちくらいだ。しかし暗闇に光るこの文字に僕はなぜか目を離すことができなかった。




