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一冬の恋  作者: 豆乳プリン
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 秋も終わり、テストも終わり、学校は半日で終わるようになった。私たちは午後からずっと一緒に勉強するようになった。

 いつも私たちはとあるカフェで勉強していた。衝立がしっかりしていて周りが見えず、静かで、店長もジュース一杯で粘る私たちのことを嫌がらずに迎えてくれるところだった。

 たいていは私が先について勉強している。しかし、その日はたまたま彼が先に着いていた。私が委員会の仕事で学校に残っていたのだ。

 ずいぶん寒くなってきていたから、カフェに着いたときには末端冷え性の私は指先が真っ赤になっていた。彼にそれを見せて、

「末端冷え性は辛い」

とこぼすと、彼がいきなり手を握ってきた。

「ほんとだ。死ぬほど冷たい」

 おどけて彼はわざとびっくりした振りをした。

 これはどうしたらいいんだろう。

 どうしたらいいかわからないまま、私たちは勉強を始めた。手はその日、帰る時まで握ったままだった。

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