MACROSS VFーX 〜万事オッケー、ノープロブレム〜
こんな感じで攻略を進めます。つまり、本作はバトロイドになるメリットがほとんどありません。
中盤でVFー17ナイトメアが使えるようになり、これが中盤戦での主力になります。
終盤戦ではマクロスプラスのVFー19とVFー21の強力な機体も使用できます。機動力は19の方が上ですが、耐久力が乏しく、イサムのような天才でない身では総合力に優れる21に軍配が上がります。特にラストバトルは敵エースとの一騎打ちなので、使いこなせない19でのクリアは筆者には不可能でした。
他にも、広いマップで敵のもとに向かうための移動に結構な時間がかかります。このあたりはリアルっちゃあリアルなんですが、ゲームのテンポが悪くなってしまってます。
そういうゲーム的なアラが見えつつも、筆者のようなヘタクソでもクリアが可能なのは親切な設計であるとも言えます。それまでシューティングでエンディングが拝めたゲームなんて皆無だった気もするし。
実際、ハードがPSに移行してくると、地雷を踏む確率がぐっと減ったものです。クソゲーレビューには結構な数が紹介されてもいますが、どれもパッケやタイトルからして相当なマイナーゲームばかりなので、筆者は幸せにもプレイしたことはほとんどありません。いや、幸せかどうかは分かりませんが。
本作はそんな時代の変遷を実感させてくれたゲームでもありました。
時代の変遷といえば、本作はオープニングこそマクロス7の劇中歌でイケてるんですが、ゲーム全体のBGMは結構地味。昨今のゲームなら歴代シリーズの主題歌とかは当たり前に聴けるのですが、この時代はそういう権利関係が込み入ってて自由に使えない事情もあったのでしょう。
そういう意味では、ゲームメーカーの統合などでコンテンツの権利がある程度スッキリしたのはプラスの作用なのかも知れません。
とはいえ、良くも悪くもそこまでが本作の限界でもあります。これ一本で戦闘機もヘリもロボットも楽しめるはずなのに、実質、戦闘機シューティングという色合いが濃く、ロボットはぶっちゃけオマケ程度です。
キャラデザもストーリーもオリジナルで練りに練られ、開発費も広告費も贅沢に投入されてた感のある本作でしたが、普通のゲーム程度という記憶しか残ってません。青の騎士ベルゼルガ物語のように、記憶に残る強烈なインパクトがないのです。これは原作シリーズに配慮した結果でしょう。人気作ゆえ、製作側が好きにやれる余地があまりなかったと推察されます。
人気コンテンツのゲーム化がいかに難しいかという現実も、本作は透けて見えたりもするのです。
本作は割とアッサリ目ながら今回で終わりです。次回からいよいよ本項のサブタイにもなってるファミリーコンピューターの超名作(筆者的に)、ドラゴンの3作目の登場です!