表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/70

童子の大法螺

 さて。

 あるところに、自分は国内一の大法螺ほら吹きであると自認する男がおりました。この男があるとき、とある町にもやはり大法螺吹きと吹聴ふいちょうしてやまない男がいると聞き、これは是非とも法螺比べをせねばならないとその家の戸を叩きました。

 ところが出てきたのは童子どうじがひとり。男は、自分こそが国内一の大法螺吹きで、お前の父親とどちらの方がより大きな法螺を吹けるか腕比べにきた、さあお前の父はどこへ行った、と問いました。

 童子はつらつらと答えました。

「父は天が落ちてくると聞いて隣近所と一緒に天を支えるべく爪楊枝を三本持って出て行った。母は海の底にできた裂け目をふさぐために二寸の縫い針と麻糸を持って行って今も縫ってる」

 童子の言に面食らった男は、しかしうろたえた様子は見せず、

「昨日の暴風でうちの村の吊鐘つりがねが飛んでいったのだが、何か知らないか」

 するとこれにも童子はしれっと、

「それなら今朝までうちの天井裏の蜘蛛の巣にかかっていたようだが、もう見えなくなったところをみるとどうやら全て食べきってしまったようだ」

 童子の返答に、これほど軽々かるがると大法螺を吹く童子なら、この親はどれほどの大法螺吹きなのかと恐れをなし、すそをまくって逃げ帰ってしまいましたとさ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ