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尻を押さえる

 さて。

 あるところに、とても阿呆あほうな息子がおりました。

 ある日、母親が二階から秘蔵の酒をおろすというので、息子が手伝いをしておりました。滑車かっしゃを使うのですが、酒樽さかだるが重いのと、滑車が古いのとでとても不安定だったので、母親は息子に、しっかりと酒樽を押さえてもらおうと、酒樽をずり下しながら、

「いいかい、しっかりと尻を押さえるんだよ」

 と叫びました。言われた息子は勘違いをして、慌てて下りてくる酒樽を睨み上げながら自分の尻をむんずと掴み押さえました。そうしている間にも酒樽は下りてきて、滑車がきしみを上げます。

「押さえてるかい、押さえてるかい」

 母親が二階から必死に綱を引きながら叫ぶと、息子も、

「押さえてるよ、押さえてるよ」

 と必死に自分の尻を押さえています。と、とうとう限界を越えた滑車が砕け、酒樽はあえなく地面に落下、木っ端微塵になって秘蔵の酒は地面に吸われてしまいました。

 なんてこったと母親が二階から見下ろすと、息子は砕け散った酒樽を前にして、自分の尻を握りしめてまだうんうん・・・・うなっていたということです。


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