魔導石を知る者達
グランは目の前に現れた者に
警戒しつつ魔導石の真相を探っていた。
「アシュラって言ったな。俺は魔導石について
少し知りたいだけなんだ。手荒な真似はしたくない。知っている情報を洗いざらい吐け。」
グランは挑発的な態度でアシュラを攻めるが
むしろアシュラはこの場を楽しんでいた。
「そんな簡単に情報を吐くと思うか小僧?
吐かせたいなら俺を倒してみるがいい」
第8話 魔導石を知る者達
グランはアシュラの言葉に乗せられた。
「だったら倒してやるよ!無気力パレット!!」
「そう来なくてはおもしろくない。」
笑いながらアシュラはグランの技を交わしていく。
「っ!!ならこれなら!!!」
油断しているアシュラの背中をグランがとった。
そのまま無気力パレットで!!というタイミングに
突然周りの地面が砕け始めた。
グランは焦りながら足場を保っていた。
「油断していると死ぬぞ小僧よ。」
この地面を壊しているのはアシュラの力。
大地のアシュラと呼ばれるほどの腕前は確かだった。
だがグランにしたら不可解なことばかりだ。
こいつ、、
ーなんでノーモーションで力を使えるんだー
グランは小細工なしに堂々正面から突っ込んだ。
「憐れな。せめて自分の過ちを後悔するがいい。」
そう言うとまたノーモーションで力を使い
辺りの地面を壊していく。
グランも足場がなくなってきたので
空中へと逃げた。
だが、それが過ちだった。
「とりあえずこれ、、で、、、!!」
アシュラの言った過ちはこれだった。
わざと地面を壊し空中に逃げさせることにより
ターゲットをより狙いやすくした。
「さあ、後悔する時間だ。
大地狩りーグランディア・ハント!!」
そう呟くとアシュラの周りの地面が
まるで槍のごとくグランに襲いかかる。
グランはぎょっとした表情を見せた。
だが空中にいるため逃げられない。かといって
反撃できる時間もない。
「憐れな者よ!死に至るがいい!!」
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「さあ、殺りあおうぜ。エース。」
一方ではアダムとデスタが暴れようとしていた。
「お前さっきから俺のことをエースと呼んでるが
人違いではないのか?」
するとデスタは微笑しながらアダムを見た。
何か言いたげな感じだったが
「人違いかもな。でもお前を殺さないといけないのには変わりはないんでね。」
その言葉にアダムは顔を引き締めた。
「安心しろよ、楽に殺してやるから」
そう言うとデスタはアダムが目で追いつけないスピードで迫ってきた。
そんなデスタは突如倒れた。
アダムの重力魔導ーグラビティ・パルスー
デスタの位置にだけ負荷重力をかけたのだ。
デスタはアダムを睨みつける。
「てめぇ、、よくもやりやがったな。」
打ったところを掻きながらデスタは立った。
「俺の重力魔導が効かない!!?」
服についた汚れをはらうとデスタは笑った。
「お前ごときの魔導術で俺様が素直に殺られると思うか?」
アダムは悔しげな顔を浮かべた。
だか悔しさだけではなく怒りも募っていた。
そんなアダムを見てデスタは考えた。
「なあ?お前のその首に付けている
ネックレスって、、、。」
その質問をした瞬間デスタは晴れた顔をしていた。
ーなるほどね。そりゃエースて言ってもわからないわけだ。ー
「すまない。今の質問は忘れてくれていいぞ。」
「なにか隠しているのか?」
アダムが謎そうに尋ねるとデスタはこう答えた。
「隠してるのはお前だろう?」と