第三資料館
グランとアダムは解読を進めている最中に
あることに気づいた。
「その石を持つものに寿命なし、、、
アダム、これって不老不死って意味じゃないか、?」
第7話 第三資料館
アダムはその言葉を聞いてはっ、とする。
「じゃあ魔導石を持つ人間は不老不死ってことか」
「おそらくそうなるな。」
グランはまだそのことに確信を持てていない。
その石は1000年も前に創り出されたもの。
そして今、魔導石を作るための術式の一部が見つかっている。
もしまた石が創り出されたら必ず大きな戦争に発展するだろう。
グランは少し考え込んだ。
「だとしても、何の為に魔導石を、、。」
アダムも考え始めた頃、、。
「お二人さん、解析は順調か?」
ゾリアス准将とレヴィアナ少尉が帰ってきた。
「進んではいるけどまた謎だらけだ。」
グランがため息をつきながら言うと
ゾリアスは少し面白げな目で2人を見た。
「もしかしたらその石の情報が
近くの第三資料館にあるかもしれん。
お前達2人はここで待機して、私とレヴィアナで
探しに行こう。」
グランは目を輝かせてそちらを見つめた。
「待てよ!俺達も連れていけよ!!」
必死に講義するがゾリアスは縦に首を降らなかった。
そして夜になり人がいなくなり始めた頃
ゾリアスとレヴィアナは第三資料館へ向かった。
その光景をグランとアダムは見ていた。
「くっそー!なんで俺たちは行っちゃダメなんだよ!!」
グランは文句を言いながら
ベッドの上で転がっている。
するとアダムが1つ提案をした。
「だったら今から行こうよ。准将と少尉は
正面から入っているだろうから裏から行けば!」
「よし!それ乗った!!」
勝手に2人は裏口に向かった。
とりあえず塀を乗り越えなければならなかった。
しかも相当な高さだ。
「うわ、高けぇ。面倒だけど登るか。」
そう言いながらグランとアダムは
スイスイと塀を登っていった。
そして真っ直ぐ進んだところに
2つの階段があった。
おそらく両方地下室に繋がっているのだろう。
そう考えたグランは二手に別れることにした。
「気をつけろよアダム、何があるかわかんねぇし」
「グランも気をつけてね。」
そして2人は階段を降りていった。
グランが階段を降りていくと
変な術式が部屋一面に描かれた場所にたどり着いた。
少し驚いたあとグランは考えた。
「もしかしてこれ、魔導石構築の術式じゃねーの?」
そのことに気づいたグランは
術式の前に立った。
すると正面から誰かが歩いてきた。
「完成形の術式を見るのは初めてだというのに
一発で見抜くとはやりおる、やりおるな。」
「、、てめぇ誰だ。お前もこの術式を知っているのか!?」
すると前に立っている人は
少しニヤつきながら
「私の名は大地のアシュラ。君達の世界でいう
魔導術師というものだ。」
グランはその言葉に驚いた。
「あんた、この術式のこと知ってるんだな。
少し教えてくれないか?」
「それは無理ですね。我々とあなた方は
争わなければならないのだから。」
一方アダムは何もない部屋にたどり着いた。
なんの変哲もなく、特に何も置いてない。
ただ空いているという感じだ。
アダムが少しフラフラしていると
上の壁から強烈な何かが近づいてきた。
その力に気づいたアダムはスレスレで避けた。
砂煙が消えた頃
アダムの前に人が立っていた。
「へぇ。俺のデス・ドライブを避けたか。
流石はエース、と言ったところか。」
「お前は誰だ。エースって誰のことなんだ!!」
アダムは突然現れた人に警戒していた。
「ああ?、、、。ふっ。まあいいか。
俺様の名はデスタ!!お前達の足止めをするように
ボスに命令されたからここに来たんだよ!!」
デスタは笑いながらアダムに近づく。
「お前、記憶飛んでたりするのか?」
その発言に戸惑ったあと
アダムは答えを返した
「俺は昔、交通事故にあって記憶を失っている。」
「なるほどねぇ。面倒なことしやがって、、。」
ぶつぶつ文句を言ったあと
デスタは戦闘態勢を整えアダムの方を向く。
「さあ、殺りあおうぜ。エース」