葬撃隊と石の情報
ガゼルは突然現れた謎の男に驚いていた。
明らかに発動していたのは
グランの無気力パレットだった。
「グ、グランなのか?」
第5話
その名前に驚いたのか
謎の男はガゼルに顔を向ける。
「お前、グランを知っているのか?」
こいつ、グランを知っているのか。
だが知っていたとしてもなぜあの技を、、、。
「あ、あぁ。知っているさ。グランは俺の仲間だ。」
その言葉を聞いた謎の男はガゼルに
質問を続ける。
「てことは、氷結のガゼルくんかな?」
まるでガゼルを知っているかのような口ぶりだ。
だがガゼルはこの男とは初対面だ。
「おう。俺は氷結のガゼルだ。
やけに俺たちを知っているんだなお前。
どこと内通してやがる。」
その質問をされると謎の男は
少し笑いながらこう言った。
「君がここでピンチになることを俺は知っていた。
だからこそアッドロームと戦っている最中に
入り込めた。」
「どういう意味だ?」
ガゼルは謎の発言に耳を傾ける。
まるでお見通しだったかのような発言に。
「詳しいことはグランに聞いてくれや。」
ふざけるなとガゼルはチェンジ・ザ・アイスを
繰り出した。
ガゼルが手を振りかざすと
氷の鎌を出現させた。
そしてそのまま謎の男の首に向かって
鎌を振った。
だが謎の男は軽やかに鎌を避けていく。
一度も振り返らずにだ。
「そんな鎌とスピードでは俺には当たらんぞ。」
などと言いながら歩いていく。
その先にいたのはドロシーとライだった。
おそらくガゼルとの混戦を見ていたのだろう。
「そう簡単に抜けれると思うなよ。このフード野郎」
「この私のマジックからは逃げられないんだから!」
ドロシーとライはもはや戦闘体制を整えていた。
「はあ、こうなるのは見ることができていたが
ここまでくると厄介だな。」
そう呟くと謎の男は全方位に向かって
攻撃を始めた。
ガゼルもしっかりと形を捉えることができていたので
それを無気力パレットと断定することができた。
だが3人が避けたところで
無気力パレットの嵐は止まない。
そしてガゼル達が疲れてきたところで
謎の男は攻撃をやめた。
「お前らはこの国で待機していろ。」と指示をしてきた。
「なんでお前に指図されなきゃなんないんだよ。」
ガゼルは反抗するが
その反抗も次の言葉で消しさられた。
「大人しくしていればこちらに葬撃隊がくる。
のんびり仲間がくるのを待っているんだ。」
葬撃隊はグランとアダムが所属しているチームで
国軍兵器軍の中でもトップチームだ。
そういうと謎の男は姿を豪雪に隠した。
その頃ミストラルでは、、
アダムとジラードの混戦が続いていた。
アダムが爆撃を設置する。
そしてその爆撃を雷撃の風で避けながら
アダムを追い詰めるジラード。
そしてフィリアが観戦していると
後ろからグランが帰ってきた。
「なんの用事だったのですかグラン。」
フィリアはにっこりしながらグランに尋ねる。
するとグランは真剣な顔で悟った。
あの石の反応が北東に位置する
光の神殿 ロストリアで発見されたと。
もしかすると石がどこかで使われているかも
しれないということを、、
そしてフィリアとグランが話しているうちに
アダムとジラードが帰ってきた。
もう二人は汗だくだった。
よほどハードに戦っていたのだろう。
しかしグランはそんなアダムに対して
移動を指示する。
「アダム。俺たち葬撃隊はロストリアに向かう。
石の反応が見つかったらしい、」
アダムは反対などせずに
了解と告げるとグランと共に準備を始めた。
フィリアたちはミストラルに残って欲しいとの
指示も出ていた。
そして旅立ちの日になると
フィリアとジラードは
グランとアダムを見送りにきていた。
「グラン。アダム。あまり無茶はしないでくださいね。ちゃんと無事に帰ってきてください。」
フィリアは2人のことを心配していた。
一方ジラードは大丈夫だろうと
2人に手を振るだけだった。
こうしてグラン達はロストリアへと向かった。
この後あんなことになるなど
知りもせずに、、、。