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紅眼の魔導術師(エクソダス)  作者: Gave
謎の使者編
2/27

ジャック犯と電撃の魔術師

ヤクザはビクビク震えながら

立とうとはしない。


ただ紅眼のグランを見つめていた。


第2話 ジャック犯と電撃の魔術師


能力を使いヤクザを倒したグランに

アダムが声をかけた。


「わざわざ奥義使う必要ないだろう!」

グランに怒った後


「ヤクザさん、あなた達の本部は今から直しますから許してください」

呆気にとられたヤクザを前に

アダムは魔導術を構築していた。


構築して発動直前、ヤクザ達の本部らしき辺りが

緑色に光っていた。

超回復術リフレクション!!」


アダムの空間魔導術には色んな種類がある。


辺りを一気に蹴散らす 爆撃魔導

重力などの力を操る 重力魔導

辺りを回復させる 再生魔導


超回復術リフレクションはそのうちの

再生魔導に値する力。


人の怪我だけではなく

破壊された建築物などもある程度なら

回復させることができる。


緑色の光が消えヤクザ達が本部辺りへ戻ると

破壊された形跡は何一つなくなっていた。


「これでいいかな?」

アダムはにっこりと微笑みかける。


お前が壊したくせに何言ってんだ、などと

言いながら本部へ帰っていった。


よかったと笑顔のアダムにグランが怒鳴りかけた。


「なに直ってよかった!みたいな顔してんだよ!!

お前なんでヤクザの本部を直したんだよ!?」


「え?いや、直して欲しそうだったから、、。」


「ヤクザの本部だぞ!?

なんで直すんだよ!むしろ潰すべき対象物だろ!!」

完全にいいことをしたと思い込んでいるアダムに

怒鳴る気も失せたのか

グランはため息をついた。


「そういやアダム。そろそろミストラル中央に行かないか?大総統閣下のとこに挨拶もしたいし。」


「そうだね。最近大総統閣下にも会ってないし。

それじゃあ今から行こうか。」

グランとアダムは次の街への移動を開始した。


ミストラル中央。

アステロル殲滅戦を宣言した場所であり

魔導術師エクソダスの本部でもあるため

周りの都市に住む人々からは

独立国家と呼ばれている。


その場所にいる大総統閣下に会うために

中央行きの切符を買い汽車に乗り込んだ。


「大将も元気にしてるかな。」


「どうだろうね。大将はグランと仲良いんだから

きっと心配してると思うよ。」


少し笑ったグランとアダムは疲れて

汽車で眠ることにした。


しばらくして目を覚ますと

なぜかその汽車はジャックされていた。


寝起きのグランは流れてきた放送を

聴いていた。


「お前たちの乗っている汽車は俺たちがジャックした。反抗は許さん。中央の者に連絡をいれてみろ。

その瞬間この汽車は海の底までドボンだ。」


グランはその放送を聴き終えてから

自分が縛られていることに気がついた。


「ちょ。なんか縛られて痛いんだけど。

アダムー。これほどいてー。」


アダムは人差し指を軽く動かした。

するとグラン達を縛っていた紐を全てほどいた。


「放送の野郎。あいつかなり犯罪慣れしてやがる。

アダム、行くぞ。」


その指示を受けグランとアダムは

前方車両へと走り込んで行く。


犯人達が放送をかけることができる場所は

一番前か一番後ろ。

だが一番後ろに関してはおそらく誰もいない。

後ろからは物音の何一つしなかった。

ならば残されるのは一番前のみ。


確信を掴んだグランは二番目の車両まで来ていた。

だが次の扉は頑丈にロックされていた。

並みの人間なら外すのは不可能だろう。


「グラン、僕がこのドア潰そうか?」


「いや、その必要はないよアダム。

奴らには天罰を下しておこうか。」


ニヤッと笑った後グランは乗客のいる車両を

全て切り離した。


犯人側の車両だけを前に動かしていった。


「さぁ、処刑タイムだよ。犯人共。」

そう呟くとグランは汽車のタイヤの部分に

分厚い壁を構築させた。


タイヤは見事壁にぶつかり犯人車両を

事故らせることに成功した。


そのことに気づいた犯人は

横のドアを開き真っ先に脱出を図っていた。


「お前がジャックの犯人か。」

犯人側の人間は挑発的な態度で


「なんだお前は。これ以上邪魔をするな。殺すぞ!」

と喧嘩をふっかけてきた。


するとグランは少し息を吸った。


「俺は紅眼の魔導術師エクソダス

グラン・オルガ!!おとなしく捕まりな!!」

その言葉を聞いた犯人側は驚いたまま

逃走を図ろうとした。


すると犯人の近くの重力場が一気に大きくなった。

アダムの空間魔導の一つ。


ー重力魔導 グラビティ・パルスー


完全に動けなくなった犯人に

グランが


「犯人よ。今からお前に天罰を下す。

その天罰で罪を償うがいい!!」


ー破壊魔導 零マグナムー


犯人は腕を引き裂かれ血が噴き出し

身体にはケロイドらしき症状がでていた。


泣き叫ぶ犯人にグランはそっと呟く。


「どうだ?天罰を受け哀れな人間になった気分を

俺に教えてくれよ。どんな気分だ??」


完全に視界が見えなくなっている犯人を置いて

グラン達は乗客達をミストラル中央へと

移動させた。


するとそこにいたのは

グラン達がお世話になっている

ミストラル中央の大将 レオ・クランチだった。


「やぁ、紅眼。随分暴れているようだな。」


「ったく。大将は地獄耳かよ。」


「お前の行動が派手すぎるだけだ。」

などと会話をしていると

向こうからざわめきが聞こえてきた。


さっきの犯人側の手下とケロイド状態の犯人だった。


「うわぁ、さっきボロボロのクズにしてやったのに

まだクズにされたいのか。ったくーー。」


そう言い終わる前にレオが前に出た。

手下達はナイフをレオに向かって突き出してきた。


「はぁ。あまり手荒な真似はしたくないのだが、、。」


ー電撃魔導 エレキバーストー


レオ・クランチ、電撃の魔術師。


グラン達とは違い選ばれし7クライシスには

なれなかったのだが

強力な力を有する魔術師だ。


「今度我々に反抗することをしてみろ。

お前たちの身体全てをただのブリキの人形レベルに

してやる。」


レオ大将はやっぱり強い。

グランやアダムも大将の戦闘レベルを

尊敬しているのだ。


「ところで紅眼。腹は空いていないか?」

そういえばヤクザのゴタゴタやジャックのせいで

飯食いっぱぐれてたな。


「まだ食ってないよ。何する気だよ。」


「人聞きの悪い。飯でも連れて行ってやる。

今回の仕事が早く片付いたのはお前達のおかげだからな。」

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