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紅眼の魔導術師(エクソダス)  作者: Gave
謎の使者編
1/27

魔導術師(エクソダス)

かつて紛争が世界で絶えなかった頃に

不可侵条約を結び

平和を保っていた国があった。


神の住処と呼ばれる ミストラル


食料豊富で民族紛争のない アステロル


この二つの国は本当に仲が良く

その光景はまさに平和そのものだった。


だが、ミストラル国軍の准将が誤って

アステロルの子供を射殺してしまったことにより

戦争が行われた。


その戦争は徐々に範囲を拡大していき

内乱へと発展した。


我々はその内乱を「アステロル殲滅戦」と

呼んでいる。


その殲滅戦にはミストラルの国軍兵器である

魔術師を投入し

争いの火種が絶えることがなかった。


内乱から5年が経った頃

1000年に1度の天才達と唄われし7人の子供が

国軍兵器となった。


比較できない強さや度胸から

彼らを、選ばれし7クライシスと呼び

その1人1人を魔導術師エクソダスと呼んだ。


第1話 魔導術師エクソダス


「真面目にやってくれよ、グラン!」

ミストラルに住む15歳の少年 グラン・オルガは

親友であるアダム・クレアと近くの街で

組み手をしていた。

グランは普段本気で魔導術の訓練をしていないため

アダムのようなハードな練習を

嫌がっていた。


「グラン!あともうちょっとで完成なんだよ!

頼む!あと一回!!」

これだから真面目は嫌いなんだよ。

普通魔導術の発動になんか時間かかんねぇだろ。


「はぁ、しゃーねー。あと一回な。」

もはやグランにやる気はなかったが

その態度を見たアダムが怒り


「いくよっ!

空間第一詠唱魔法!メテオクラッチ!!」

アダムは選ばれし7クライシスの1人。

空間のアダムとみんなには呼ばれている。


アダムは空間魔法の応用である

爆撃魔法が得意で

様々な位置に爆撃をしかけることができる。


アダムは叫んだあと

自分の周りに魔導式を展開し


指を鳴らした。


するとあらゆる方向から巨大な爆発が起きた。


「やったよグラン!

メテオクラッチの範囲と威力の拡大ができた!!」

アダムは素直に喜んでいるが

この練習は今日で63回目。

何回やってもできなかったのだ。

きっとこれもまぐれだろう。


などと2人で話していると

向こうから見るからに荒れてる人達がきた。

するとアダムの前で

「おいお前、俺たちの本部をよくも潰してくれたなぁ。どうしてくれんじゃ!!あぁ!!??」


まさかのアダムが爆撃したのは

ヤクザの本部だったらしい。


俺は遠目でアダムを見た。

完全に固まっている。爆撃する位置までは

完璧でなかったことに気づいてた表情だった。


まだアダムに攻撃しようとしたヤクザに

グランが顔を出した。

「なんだおめぇ?ガキがでしゃばんな!!

引っ込んでろ!!」


「ガキ、、ねぇ。」

そうグランが呟くと


「お前、俺らの相手しろや!

俺らに勝てたら許したろうやないか。

負けたらーーー。」


続きを口にしようとした瞬間

グランが口を挟んだ。


「負けたら?はははっ!負けねぇよ。」

グランがヤクザに対して喧嘩口調で言うと

まんまと挑発に乗ったヤクザが

場所移動を始めた。


移動した先は公園の噴水前。


するとヤクザが

「おら!はよやるぞ!!負けるのが怖いんか!?

はよ出てこいやこの白髪!!」


白髪とはおそらくアダムのことだろう。

確かに白髪だがこれはしらがではない。

はくはつなのだ。


完全に固まっているアダムを置いて

グランが前に躍り出た。


「さっきの爆撃犯は俺だ。さぁ、始めようよ。」

アダムはその言葉を聞いて驚いた。


「俺が爆撃犯なのに、、。頼むよ。グラン」


グランが開始の合図を出した。


するとヤクザがいきなりグランに

手を出した。


「調子乗んじゃねーよクソガキ!!」

そのヤクザを見てグランはあることに気づいた。


あの態勢、あの目。

あれは完全にボクシングの構えだ。

受け身も避ける態勢も整っている。

やり手だなぁ。でも、、


ーやり手だからこそやりやすいー


ヤクザはグランに連続でパンチを繰り出すが

軽〜く流されてしまう。


「クソが!!」

今度はグランの後ろに回り込んだ。

後ろなら死角だらけで勝てると判断していた。


だが、、


その後繰り出されたパンチは

グランの左手で止められた。


まるで見切っていたかのように


相手が弱すぎてため息をしたグランは

ヤクザに一つ質問をした。

「ねぇ、おじさん。

この戦いって、、魔導術使ってもいいよね?」


「ガキがイキっても無駄なんだよ!!」

そうか。とグランから溢れた言葉。


その瞬間グランの目つきが変わった。

「ガキにやられても文句言うなよ。」

ふぅ。と息をすると


「第二詠唱魔法、、無気力パレット。」

グランは手を前に出し

下にスッと動かした。


するとヤクザの目の前に

大きな刃が出現した。


間一髪で刃をかわした。

さすがはボクシング経験者だ。


「ガキぃ、、そろそろいい加減にしろよ!!」

ヤクザはその刃に怒ったのか

グランに猛スピードで駆け込んだ。


「めんどくさいから終わらせるね」と

呟くとグランの眼の色が変わった。


ー奥義ー 紅眼


そして続け様にグランは攻撃をする。


「、、無気力パレット」

その瞬間ヤクザは口から血を噴き出し

お腹には大きな穴を開けていた。


「て、てめぇ!!なにしやが、、!!」

最後の悪足掻きをしようとした時

ヤクザの顔が青褪めた。


「あ、ありえねぇ、、。

なんでこんなところに、、い、いるんだよ、」

そのヤクザはグランに見覚えがあったらしい。

いや、、、


ー見覚えが無いとおかしいー


「紅く染まった眼、、。

魔導術、、。お前、、まさか、、」


ヤクザは相手にしてしまったものの大きさに気づいた。


グランは冷酷な紅い眼で

ヤクザを冷笑する。


グランは国軍兵器。

その大きすぎる能力を宿している眼。

そこから彼の名が決まった。


「お、お前は、、!!

選ばれし7クライシスの中で

最も恐ろしい力を持った紅眼の魔導術師エクソダス


グラン・オルガ!!」



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