猫又さんの言うことにゃ
A.M.2:00
「よし、ようやく寝静まったですにゃ、紆余曲折が多すぎた気がしますが、再度、侵入開始ですにゃ、侵入ルート確保、退路確保OKですにゃ」
気合いをいれて、潜り込み、「!!!!!!!!!!!!」数秒で凍り付いた。「び、び、び、びびび…、びっ、くりしたですにゃ、何ですかこれは、こんなものを部屋の中に置いて置くとは良い趣味しているですにゃ、何かと思えば良くできた人体標本なのですにゃ、ふぅ、ふぅ、落ち着くですにゃ、わかってしまえばたいした事はないのですにゃ、幽霊の正体見たり枯れ尾花なのですにゃ、…!? いま、なんか、動いた気配がしたのですにゃ」
「…、気、気のせいですにゃ、こんなものどうって事ないのですにゃ、理科室の標本と一緒ですにゃ、その証拠にこんな事しても大丈夫なのですにゃ」言って、ぺちぺちとなぜかメイド服姿で壁に掛けられている その人体標本を触る。
「…しかし、よくできているのですにゃ、なんか、生暖かくっって生臭いですにゃ、……」ふっと、見上げればその物体と目が合ってしまった。「ききき、気のせいですにゃ、幽霊の見えると思うから見えるのですにゃ、こんな事をするものには、こうですにゃ、えい、えい、ねこパーンチ!! ですにゃ」
「い〜たいです〜、いきなり何なんですかぁ」
「オ、オ、オ、オバケですにゃ、確かに心臓は止まっているハズですにゃ、なんですか、これは?」
「なんですか〜? といわれても、浅野 小夜子さんです。端的にいうとぉ、2号さんです」
「ひぃやぁぁぁぁ、ですにゃ」
「……人の顔を見ただけで驚くとは勝手に入ってきておいて失礼な人ですねぇ」
「小夜子、皮膚の張り替え中だ、あまり動くな」そう言う彼女の半身は、めくれあがり、中身が見え、言うなれば、まさに動く人体標本、暗闇の中でこれを見て、びっくりするなというほうが、無理な注文ではあった。
「ななななんですか、あれは、情報ファイルになかってですにゃ、あれあは。…!? 補足 浅野 小夜子 活きる死体 日中は地面に埋まって体細胞の活性化を行っている、現れるのは不定期、戦闘能力D、常人以下、ただし、死んでいるので殺すことは無理、追記:面倒だから関わらないこと、…って、なんなんですかこれは…」




