ラララ、ララララ、ラー
「また、あなたですか、この結界にまで侵入してくる貴方の意志の強さは、…ある意味尊敬に値しますが、主様との関係をあなたにとやかくいわれる筋合いはありません」凛として彼女は言い放つ。
「なぜだ、なぜ、そこまであの男につき従うのだ。理解出来ぬ」苦渋の表情で男は言う。
「理解してもらおうとは、思っておりませぬが、あくまで邪魔するというのであれば、たとえ人間相手とはいえ容赦は致しませぬ」白刃を手に緋の巫女が、構えを取る。
「にゃ、にゃにゃ!?」
「わかっておる。なにも言わずとも良い、君が嘗めた辛酸の数々、思うにあまりある。だが、もう何も心配する事はない」言って男は、少女を抱きしめる。そうして、腕の中の彼女をなで回し、「ううむ、この猫耳、しっぽの気違いじみたコスプレなど、まったく言語同断である。男の風上にもおけんやつめ!!」そう言う男のセクハラじみた行動に、綾音がいやいやをするように身をよじるが、対峙する二人の眼中には全く無いのだった。
「胡乱」音とともに、白刃がひらめく。しかし、そこに手応えはなく「…手加減したとはいえ、これをかわすとは、ただの高校生と侮りすぎましたか」
「舐めてもらっては困るな、この数ヶ月、我々とて何もしていなかったわけでは無い、フォーー、メーションCィ!!」男の号令に応えて暑苦しい男達が集い、絶妙な連携をもって神凪へと迫る。
「…無拍子、円環の舞」その隙間を縫って女が微かに動き、男達が分けも分からぬままに地に伏せられる。地べたに円を描いて倒れ伏す一人の男の手の甲を足で踏みにじり、その全てを神凪は制圧する。
「ぬう、多数取りとは、お主何者だ」気圧された風に男が一歩引く
「主様を護るただの従僕です」楚々として女は誇らしげに応える。
「…神凪、開眼を許す」
「御意、無盾!! 主様、安らぎを妨げて申し訳ありませぬ」応える巫女の前に不可視の盾が展開され、飛び来る銃弾を弾き落とす。
「やれやれ、結局はこの大騒ぎかね、私は可及的速やかに沈黙の内に処理せよと言わなかったかね。綾音くん、まぁ、はじめからキミには期待しておらんかったが、ここまで騒ぎが大きくなるのとは予想外だ。まぁ、どちらにせよまとめて始末するにはちょうど良いと、前向きに考えるべきかね。パペット・マスター、GENJYURO」
「そういう呼ばれ方は、好みではないな、久しぶりと言った方が良いか、妖異狩り」




