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それでもあなたが…

作者: yuuuuui



プルルルル…



ガチャ


『あ!もしも…』


「只今電話に出ることができません…」





またか…



今日も忙しいのかな?


そんなこと考えながら眠りについた。







プルルルル…


『もしもし♪』


「あ!俺、俺!!昨日電話出れなくてごめん。忙しくってさ…なんかあった?」


『ううん!声聞きたかっただけ☆』


「そっか」



本当は知ってる…


電話にでない理由。




ねぇ?


声…響いてるよ?




相手の女の子に気使ってるのかな?


そこはどこ?


トイレかな?


お風呂かな?







怪しいなって思い始めたのは2ヶ月前…


それでもあたしは真相には迫らない!


彼を信じてる…ううん、信じたい!




一緒にいたいって思うのはあたしの弱さかな?






ガチャ




『おっじゃましま〜す』


「あ!いらっしゃい〜」


いつもの笑顔でお出迎えの彼。





「あ。そうそう!お前が観たいって言ってたビデオ借りてきたよ!」


『まじっすか!?え!何なに?!』


「パイレーツオブカリビアン!」



『ぷっ』



「え?何で笑うん?観たいって言ってなかった?」


『言った言った!実はね…』


ガサゴソ…




『一緒に観ようと思ってあたしも借りてきたんだよね!』


同じDVDが二つ並ぶ…


「まじかよ!?」


『ふふ…気合うね』



それからあたし達はDVDを観てご飯を食べ、あたしはいつものように彼の部屋に泊まった。


彼の寝顔を見てつぶやく…


『あたし、幸せだな…』


気付いた彼があたしを抱きしめる。


「…大好き」


『あたしも…大好き!』


彼の腕の中で思う…


こんなに幸せなんだから…


他に誰かいるはずがない!




次の日、彼は慌ただしく支度して大学へ向かった。


午後から授業のあたしは彼の部屋を掃除したりして短大へ向かった。






そんなある日のこと、あたしは第一希望の企業の試験に落ちてしまった…


友達には

『大丈夫、大丈夫』

なんて、笑顔で答えたけど…


本当は全然大丈夫なんかじゃない。


《彼に会いに行こう…》


そう思い彼の家に向かう。


家に着くと彼の部屋の電気は消えていた…


『まだ帰ってないのかな?』合鍵を出し


『ご飯作って待ってよ』



なんて思いながらドアん開ける。




ガチャ




!!!!!!!!




1Kの暗い彼の部屋に二つの影


玄関の見知らぬ靴




彼はあたしに気付き何か言っている…


でも、あたしには何も聞こえない。


あたしは部屋を飛び出した



涙で前が見えない…




本当は気付いてた


本当は知ってた



それでも気付いてないふりをした!


何も知らないふりをした!



でも目の前に映っていたのは…




なんだ…


こんなにあっけないんだ…


バカみたい。




信じたくなかった…


けど目の前には逃れられない現実があった




相手に他の人が居ても、他の人を見ていても、



それでもあなたと一緒に居たかった


それでもあなたが好きだった


でも…









次の朝




ガチャ


『おはよ』


「あ!あの…えと、ごめん!昨日は…あの」


戸惑ってる彼にあたしは鍵を渡す


目に涙をいっぱい溜め…


あたしは笑顔で言った






『楽しい時間をありがとう』

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― 新着の感想 ―
[一言] そして別れてしばらくして。性病移されてた事に気付く。 そういう事結構あるみたい。
2017/08/19 10:07 退会済み
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