転生したら鮪漁船に乗っていた。
死んだはずの男が目を覚ましたのは、果てしない海の上——。
悲しみを抱えたまま見知らぬ漁船の甲板へと連れ去られた智の、切なく孤独な物語が始まります。
智は死んだ……。
とばかり思っていたが目醒めたら鮪延縄漁船の甲板の上に大の字になっていた。
視界に入る大空はどこまでも青く、広かった。
耳を澄ませば聞こえるのは、荒れ狂う波の音と、重く響くエンジンの唸り声だけ。
手のひらに残る冷たさは、あの日最後に触れた君の体温にどこか似ていた。
「どうしてここにいるんだ」と問いかける声は、潮風にかき消されて誰にも届かない。
命があったことを喜ぶべきなのに、胸を占めるのは溢れるほどの絶望と寂しさだった。
あんなにも遠くへ行きたがっていた君を置いて、自分だけが果てしない海の向こうへと連れ去られていく。
空の青さが目に染みるたび、二度と会えない君の笑顔が思い出されて、涙が頬を伝い落ちた。
生きてしまった理由を探すように、ただ静かに昏い海を見つめ続けている。
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死んだはずの主人公・智が目を覚ましたのは、見知らぬ鮪漁船の甲板の上でした。
遺された悲しみと孤独を抱えたまま、彼はどこへ運ばれていくのか——。
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