第1話 青髪JKでも一目惚れはします!
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この日本ではアニメや漫画はもちろん、ドラマや小説などで
様々なジャンルが存在する。
バトル、ホラー、ギャグ、スポーツ・・・
その中で特に需要があるのが『恋愛』である。
可愛い女の子や外見普通中身イケメンの男の子。
ボーイッシュな女の子だったり、オカマ男の子も存在する。
そんな中、現在の日本では色々なキャラクターの『法則性』を議論する様になった。
例えば、「糸目のキャラクターは開眼すると強くなる」とか
「いつもふざけてる奴は、本気モードになると化ける」などだ。
そして中にはこんなものがあるのだ。
「青髪キャラは敗北ヒロイン」っと。
「ふっざけんなぁ!!!!」
と、明け方にも関わらず怒鳴りながらスマホをベットに叩きつけるJK1ヶ月目こと私「愛永 蒼」は、つい先ほどずっと大好きで付き合いたいと思っていた男子のインスタを見て号泣している。
「うぅ・・・・・・・・・大好きだったのにぃ・・・・・・
なんでぇ・・・・・・」
「なんで・・・・・・2つ上の年上の女子と付き合うのよぉ・・・・・・」
私は今、失恋中です。
「蒼。明け方なのに大声で怒鳴ってしまったら隣人の方に迷惑がかかってしまうよ。あと朝食は父さんが作ったから、冷えないうちに食べてしまいなさい。」
「・・・・・・ごめんなさいお父さん・・・すぐ食べるぅ・・・・・・グス」
「・・・・・・辛いのは分かるが、そう落ち込むな。
辛かったら学校休んでもいいぞ?」
「ううん大丈夫。ありがと。」
うちの家系は決して貧乏ではない。裕福・・・・・・と言えるほどの環境でもない。今は父親と私と二人で家を過ごしている。上に5つ上の兄がいて、お兄ちゃんは東京の大学に通っており更に婚約者がいる。
母は今は入院中。たまにお見舞いしに行くが、毎回髪型をサイドテールにしている。嫌な予感が的中しなければいいけど・・・
「はぁ・・・・・・」
ため息混じりの深呼吸をしながら冷蔵庫から取り出した牛乳を透き通ったガラスのコップに注ぐ。
ダメだ。生理前だからメンタルブレイクがいつもよりも大きい。
こんな時は・・・!
「〜♪〜♬〜♩」
お気に入りのアニメの主題歌を聴くに限りますなぁ・・・
登校後、自分の机に座り頭を伏せる。
気分の落ち込みと椅子に座った瞬間にくるこの眠気!いっその事このまま6限目まで寝てしまいたい・・・
「おっはよ〜あーっち!」
「あ〜おはよおはよ。」
頭を伏せながら気さくな挨拶を交わす。
このピンク髪の陽キャギャル女子「常新 朱莉」
ぱっと見やんちゃでそこら辺の陽キャ男子と遊んでそうだが、意外にもそういうタイプではない。
一言で言えばインテリ系ギャルだ。
物知りだし、礼儀はしっかりしてるし、趣味が小説を書くこと。
彼女曰く「高校生デビュー!!」ということでギャルになったらしい。
「ねぇねぇあの人のインスタ見た!?」
「あの人ってどの人よ・・・」
「あんたが『好きなのこの人〜〜』って言ってた人。あっこれこれ!」
ポケットにしまっていたスマホを取り出し、画面をスワイプし続けながら私の今朝見たものを探し始める。
だが、今の私はあの幸せそうにしているあの人の写真を見たくはないので、私は適当な返事をする。
「いやぁ〜衝撃d・・・」
「やめてくれ朱莉。その話は私に効く。
マジでもうすぐクるから、絶賛メンタル不安定中なのだよ。」
「・・・とりあえず、カルシウム点滴しよっか。」
「殺す気か。血液に牛乳入れたら死ぬわ。」
「絞め○すぞぉ〜」
こういうやり取りをしてもう何年経つだろう。小学生の時に知り合って仲良くなって、そっからずっと一緒にいるなぁ。よくネットで「アニメや漫画で出てくるピンク髪のキャラは大体裏切って敵になる」っていうのを見るけど、彼女に関しては一切ない。まぁ、ほんの些細なことはあるけれども。それにそんなのはアニメとか2次元の話だしね。
「ってかさぁ。あーっち的にどう?JK初の好きピできた?
2組の照君とか入学式からすんごい人気だよ?」
その無邪気な言葉がどれだけ今の私の心を苦しめるか・・・くっ・・・・・・。
「はぁ・・・どうせわたしゃ競り負ける運命よ。この世は上には上がいるものよ。・・・確かにイケメンだし?身長高いし?聞くからに男バレに入るそうじゃん?もう私さ、彼に叩かれたい。叩いて慰めて欲しい。」
「うわぁ・・・ちょっと引くわぁ・・・・・・」
「マジで距離取ろうとするのやめてね?泣くぞ?泣いていいのか?声出してここで泣いていいのか?」
「まぁまぁそう弱気になさんな。お主のような青髪女子にだって救済はあるはずじゃないか。いずれ恋が実る時が来るはずだよ。」
なんかベテランが話しそうな言葉を言いながら手に持っていたチュッパチャップスを口に運び窓に寄りかかって言葉を紡いだ。
「別にいいじゃん。JKのうちに彼氏がいなくたって、○女のままでいたって決して恥ではないんだし。」
目の前のギャルによるドストレートな言葉を普通のトーンで言ったが故にクラスの、特に男子の雰囲気はぶち壊された。彼女は「?」の表情をしており、全くもって自分の犯した罪を理解していない様だった。
とりあえず私は彼女に報告する。
「・・・・・・一応言っとくと、ここ共学の学校だよ?男子がいる前でそんな言葉言わないで。」
「おっとこれは失敬失敬。
男子のみんなもごめんね〜!次からは気をつけるから〜!」
「「「・・・・・・・・・///」」」
いや、なんでみんな恥ずかしがってんのよ。
そんなこんなで待望のお昼タイム!!のはずだが、最悪なことに先生からの呼び出しを受けている。
内容は午後に使う教科書が届いたから教室に運んで欲しいというものだ。
ここで説明します。私達の学校は先生方や1年生が過ごす『本館』・2年生が過ごす『1号館』・3年生が使う『2号館』・部活動や委員会などで使われてる『3号館』があり、今回取りに行く教科書は3号館にあり本館から往復するのにおよそ15分は余裕でかかる。以上!
「はぁ・・・・・・めんどくさいなぁ・・・」
トボトボと歩きながら教科書が置いてあるという3号館に足を運ぶ。
外にいた先生の指示を聞き、自分のクラスの教科書を取りに行った。
「遅いですよ!予定していた時間より5分も遅れるだなんて。
それでも高校生ですか!?」
「ご、ごめんなさい!」
開幕早々説教・・・・・・本当にツイてない・・・・・・・・・・・・
数分怒鳴られた後、覚束ない足取りで3号館を出る。
更に悪いことに足を躓いてしまい持っていた教科書を手放してしまう。
「あっ・・・・・・」
ああ、これは派手に転ぶなぁ・・・まぁいっか。
その時だった。
何か固い、けど柔らかさもある何かにぶつかった。教科書が落ちる音もなく、私は理解できなくなり硬直した。
次の瞬間、その壁から声がした。
「大丈夫かい?」
寄りかかっていたのは、高身長で閉眼で低音ボイスを放つ男子だった。
見ると左手には私が放り投げてしまった教科書の束の結び目部分を握っていた。ついでに右手は私の腰に。
「あっ‼ご、ごめんなさい‼」
恥ずかしさのあまり勢いよく突き放されたように両腕を伸ばしながら彼から距離をとる。
助けてもらった相手に対して失礼なことをしてしまい、慌てながら言葉を発しようとしたが、彼の言葉によってそれは遮られた。
「僕もここを通る時によく躓くんですよ。とにかく怪我が無さそうでよかったです。
これ、どうぞ。」
「あっ・・・あぁ・・・」
数分後・・・
「にしてもあーっち遅くな~い?」
「あーっち?あぁ朱莉ちゃんとおな中の子?教科書取りに行ってくれてんだっけ?」
「そそ。あーっち昔から真面目ちゃんだからさ、仕事とか断らないんだよね。」
ガラガラと教室のドアが開く音が教室内に響く。
ドア付近にいた男子が何やら言っているが、今の私には聞こえなかった。
なぜなら・・・
「あっ!あーっち、ってどしたの!?めっちゃ顔赤いし鼻血すんごいよ!?」
「はえ・・・???」
先ほどの男子に一目ぼれしてしまったからだ。
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