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暁の少年  作者: 川里麗ニ
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序章 暁の少年

嘗て、大陸を二分する大国があった…。


歌姫と謂われる奇跡の巫女の歌声により、魔

法の力を授けられた大国と、それに相反する

反帝国組織群…。帝国の獅子 反旗の銀狼と

言われた2つの勢力は、歌声が帝国に魔法の

力を授けたと云う、事実が伝説となった時代

に於いても争い合い、大陸の覇権を懸け争い

続けていた。


しかし…そんな争いの時代に、終止符が…

うたれようとしていた…。


伝説の歌声の子孫にして、伝説の再演を求め

られる少女 マリア アンコール 公衆の眼

前で、奇跡を起こし、衰退した帝国の信仰を

求められた彼女であったが…歌声の義と、言

う、儀式に於いて、奇跡を再演できなかった

少女は、公衆の面前で、処刑の場へと向う。


冬の寒空の下…、歌声の正装をはぎ取られ、

囚人服で、死刑場へと連行されるマリア。


その傍らに控えるは、帝国の政権を握る賢者

達の筆頭 三賢人が1人 黄金の焔 。


奇跡を起こせない歌姫に集まる罵詈雑言…。


「安心しろ…マリア…。死刑台までの付き合

いだが…、そこまでは、俺が護る。」


帝国の政権を握る賢者の会 十二賢者の筆頭

三賢人が1人…黄金の焔。彼は歌姫マリアの

母、アリア アンコールとは、旧知の仲であ

り、学園生活の頃は、先代の歌姫を守護する 歌姫の騎士であったが…迂曲左折あり、現在

は、十二賢者が筆頭、三賢人の任に付いてい

る。


「奇跡をおこせなかった歌姫は、公衆の面前

で、討たれてこそ!意義がある。新たな歌姫

の再誕を祝う為にな」

黄金の焔は、淡々と言葉を紡ぐ。今の彼は、

先代の歌姫の騎士ではない。帝国を牛耳る賢

者達の筆頭である。


「俺にはなにも期待するなよ…」

ただ事実だけを述べる黄金の焔。彼は、ただ

十二賢者の職務を全うしている。


歌姫の処刑と、再誕を祝う広場。群衆が押し

寄せ、奇跡を起こせない歌姫は、殺せ!!と

罵詈雑言を飛ばす。その中央で黄金の焔を除

く全ての賢人が、仮面を被り、外套を覆いその素性を隠す。


処刑台まで歌姫を連行した黄金の焔は、自分

の席に、どかりと座り脚を組む。


「お疲れ様です」


と、三賢人の筆頭が、黄金の焔を労う。

帝国を牛耳る賢人にしては、幼く若い声色だ

が、賢人になる条件は、多種様々あり、一概

に、誰が賢人になれないと、言う事はない。


「まだ油断はするな」

黄金の焔は、言葉を紡ぐ…。

「何故でしょうか??」

と、筆頭が言う。


「よく見ろ!あれが死を待つ奴のツラか?何

かを待ってやがる…」

黄金の焔は、歌姫 マリアを見据える。死を

眼前にしながからも、彼女の目は死んではい

なかった…。


「何を待っていのですか??」

「さぁ〜て…な」

黄金の焔の含みある言葉に首を捻りつつも、

十二賢者 三賢人の筆頭は、歌姫を見据える

…。


断頭台の歌姫!!三賢人の筆頭が死刑の合図

を下した…刹那!!


漆黒が空より飛来する!!!


砕かれた断頭台!!拘束を解かれる歌姫!!

電光石火!!の衝撃!!


「来たか!!」

と、眼前の敵を見据える黄金の焔は、席を立

ち、電光石火の勢いで歌姫を救出した少年を

瞳に捉えていた。


「悪い…少し、遅れた」

と、言う少年。彼は、現在の歌姫の騎士であ

り、歌姫の国葬を妨げた逆賊…。


歌姫 マリア は、瞳に涙を浮かべ…ただ、

頷く。


「遅かったなぁ。アイオーン…」

と、軽く挨拶をする黄金の焔。現在の歌姫の

騎士と、現三賢人の黄金の焔は、師弟関係に

ある。


「お久しぶりです。先生」

アイオーンも、軽く言葉を紡ぐが…逆賊とな

った、現在、アイオーンにとって、黄金の焔

は、敵だ!!!!


「…来る!とは、思っていたけどよ…、まだ

こちら側に付く機会はあるぜ…」

黄金の焔は、不出来な弟子に最後の忠告をあ

たえる。


「歌姫を…、マリアを…殺せ!!それならま

だ、俺もお前の擁護は、出来る」

歌姫マリアと、その騎士、アイオーンは、幼

い時よりの仲だ。彼等の関係は、兄妹の様で

あり、その絆の強さを知っての発言である。


「すると、思いますか??」

「だよな!!」

と、刹那の瞬間に黄金の焔がアイオーンに、

肉薄していた!!


「!!!!」

気付いた時には、遅く、アイオーンのボディ

に、拳がめり込む!!!!


(み!!見えなかった!!)

腹部を抑えて膝を付く、アイオーン。

(魔法は使ってない!!純然な身体能力だけ

で、圧倒された!!)

圧倒的な実力差。黄金の焔がアイオーンを、

屠るなど、赤子の手を捻る程度だ…。


「図に乗るなよ。餓鬼!!!!てめーなんざ

に、護れるものなんざね―ーよ。」


これもまた、最後の忠告。


「甘い!!ですよ!!」

と、アイオーンの微弱な反撃!!黄金の焔の

足元に魔法陣が浮かびあがる!!


「マズ!!」

と、後退した、黄金の焔が居た場所に立つ火

柱!!


「あぶねー!あぶねー!てめー俺を殺す気か

ぁぁ!!!!」


「殺すもなにも、敵でしょ?」


師弟同士のやり取りに、辟易しつつ、三賢人

の筆頭は、軽くため息を吐く。


「と、まぁ…お遊びは、ここまでにするぜ」

黄金の焔の声が大気を震わす。黄金の焔は、

手を水平に構え、一言、詠唱する!!


「来い!炎帝…」

静かなる詠唱と、共に現れたのは、細身の

剣と、黄金の焔を包む金色の炎。これこそが

彼が黄金の焔と謂われる由縁。しかしながら

全力の炎ではない…。あくまで弟子との最後

の舞踏会を楽しむかの程度の力でしかない。


「舐めてません?先生??」

「てめーも。出せよ精霊を…。純然な帝国民

じゃねー…おめーが、俺に勝つにゃ、使役す

る精霊を全て召喚しろ!!!!てめーの切り

札…暁の精霊王を出す意外に方法はねぇ」


師弟同士。お互いの手札は、知っている。故

の言葉の応酬。しかし、アイオーンが出した

結論は…、東洋の片刃の剣を召喚しただけで

あった。

(暁の精霊王なら、先生を抑えられる。だが

他の賢者も、相手にしなくちゃならない。

先生が手を抜いてるうちに術式を完成させな

いと…)

アイオーンの最後の切り札は、アイオーンの

体内で錬成中…。歌姫を護る為に現れた彼に

とっては、実力差がある黄金の焔との闘いも

前哨戦でしかない…。


互いに同じ構えて、剣を構えるアイオーンと、

黄金の焔。一発触発の緊迫感の最中、黄金の

焔は、先代の歌姫 アリア アンコールとの

約束を思い出していた。


あれはそう…、よく晴れた午後の事。小高い

丘に造られた知人の墓の前。知人の墓に一輪

の花束を捧げる黄金の焔の前に、彼…彼女等

は、やってきた。


「私は、歌姫としての生涯に悔いはない。で

も、娘は、違うかもしれないの…。だから、

そのときに、護りとなる力が欲しいの…」

先代の歌姫 アリア の懇願は、1人の男児

に託された。孤児だった男児をお姫様を護る

英雄にしたい!!とは、正直、黄金の焔も、

頭を悩ませた。しかし…男児も、それを望ん

だ。故に、彼には生きる術 闘う術…、黄金

の焔の全てを教えた。そして…名を与えた…

アイオーン…と…。その彼が今!まさにそのとうりに動いている。しかし…ながら、今の黄金の焔は、大陸の政権を握る賢者の1人で

ある。帝国は、裏切りを許さない。ならば、

討つしかない。

(俺を、恨むなよ。アリア…。)

黄金の焔は、心の中で呟く…。

「いきます!!」

と、呟く、アイオーン。黄金の焔は、ただ、

剣を軽く握る。


大陸暦ーーーー年 12月24日ChristmasEve


聖夜の夜に、黄金と漆黒の閃光が走る!!


それは、まだ、新たな時代の幕開けの闘いに

過ぎなかった……。


集う者…画策する者…あらゆる全てが交錯する新時代へのプレリュードである!!










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