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第18話 “新しい仲間”の名前?

毎週金曜で更新の予定です。少しゆっくりにはなりますが、よろしくお願いします!


未熟な点も多く、文章や設定に至らないところがあるかもしれませんが、温かい目で見守っていただけると幸いです。

「ごちそうさまでした。」


朝食を終えると、ミナは小さなドラゴンをそっと膝に乗せ、真剣なまなざしでその顔を見つめる。


リオも隣に腰かけ、一人と一匹――いや、二人――の様子を穏やかに見守っている。


「お兄ちゃん、この子に名前をつけたいな」


ミナは鱗にそっと触れながら、声を弾ませた。


「うん、いいね。どんな名前がいいと思う?」


にこやかな笑顔で、妹の気持ちを大事にしようとするリオ。


透き通るように青白い鱗をじっと見つめて、ミナはしばらく考え込む……


「この子、夜の月みたいに優しい光をしてるから……“ルーナ”ってどうかな?」


「ルーナ……」


リオが口にした途端、膝の上のドラゴンが「キュルッ」とうれしそうに鳴き、ミナの手に頭をすり寄せた。


「わあ、気に入ってくれたみたい!」


ミナが嬉しそうに笑みを浮かべる。


「ちょっと待って」


――リオが言い出すと、考え込むように腕を組む。


「一応、僕も考えてみたんだ。候補をいくつか……」


「え? どんなの?」


ミナが首をかしげる。


「ええとね……

“ドラドラ”でしょ、“モチモチ丸”でしょ……

あと、本命があるんだ。」


「…………。」


あきれるミナと、首を振るドラゴンに気付かず、リオが続ける。


「本命は……ネコ獣人族で、魔道具を作成したり、腹部に付けたマジックボックスから魔道具を使用する――伝説の錬金術師の“ドラエモ……”!」


「それ――絶対にダメ!!」


ミナはリオをジッと見つめ、口元をひきつらせる。


ドラゴンは「……キュル」と小さく鳴いて、そっぽを向いた。


「……ルーナにするね。」


ミナが即断するように言う。


「え? いや、“伝説の錬金術師”の――」


「ルーナ!!」


ミナがきっぱりと告げると、リオは肩を落とし、ため息をついた。


「……そ、そうだね……ルーナがいいね……。」


ドラゴンは小さな翼をぱたぱた揺らし、勝ち誇るようにミナの肩に乗り移る。


「これからよろしくね、ルーナ!」


ミナが笑いかけると、ルーナは満足そうに目を細め、喉をころころと鳴らした。


その体から、ほんのりあたたかな魔力が滲むように広がっていく。


♢♦︎♢♦︎♢


その日の昼、リオとミナ、そしてルーナは三人でギルドへ向かった。


重い扉を押し開けると、カウンターの奥でエミリアが帳簿をめくっている。


「こんにちは、エミリアさん!」


ミナが弾む声で呼ぶと、エミリアは書類から顔を上げ、一瞬目を疑うように目を見開く。


「えっ……ミナちゃん……? うそ……本当に……?」


彼女は急いでカウンターから出てくると、ミナをそっと抱きしめるように肩に手を置く。


「この間まで……あんなに具合が悪かったのに……こんなに元気になって……。本当に……本当に、よかった……!」


瞳に涙をにじませ、何度も頷くエミリアを見て、ミナも少し目を潤ませる。


「もう、ぜんぜん苦しくないんです。お兄ちゃんが助けてくれたから……

それに、エミリアさんがずっと気にかけてくれて……支えてくれたからです。……ありがとうございます。」


リオも目を細めて、深く頭を下げた。


エミリアは小さく息を飲んでから、そっと微笑む。


「……そんな……私なんて……。でも、嬉しいです。お二人とも、本当に立派ですね。」


「それで、今日はお願いがあって来たんです!」


ミナはルーナを大事そうに抱え、そっと前に差し出す。


「この子、私の新しいパートナーです。名前はルーナ。わたしと一緒にギルド登録をしたいんです!」


エミリアはルーナを見て、さらに目を丸くする。


「まあ……なんてきれいなドラゴン……。それに……ルーナ、素敵なお名前ですね。」


「ありがとうございます!

でも、……お兄ちゃんが変な名前を言い出して困ったことになったんです……」


「変じゃないよ! 

“伝説の錬金術師”のドラエモ……」


「――却下!!」


ミナがきっぱり言い切ると、リオは肩を落として唇を尖らせながら地面に向かってグチをこぼす。


「……ですよね。」


エミリアが思わず吹き出し、声を立てて笑った。


「ふふ……本当に、いい兄妹ですね。もちろん手続き、すぐに進めますね。」


彼女は微笑みながら、新しい登録用紙を取り出した。


「これから三人で、たくさん素敵な冒険をしてくださいね。」


「はい!」


ミナとリオは顔を見合わせ、同時に頷いた。


肩の上のルーナが「キュルッ」と小さく鳴き、未来を祝福するように羽を広げた。


こうして――

新しい仲間と共に、兄妹の新たな冒険が静かに幕を開けたのだった。


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